本ゲームの基本メカニクスはセットコレクションですが、一般的なセットコレクションとは若干異なります。
　まず、集めたリソースの得点への変換は、ゲーム終了時に一括して行われるのではなく、ゲームの進行と同時に随時行われる点。そして、もう１つは、得点に変換できずに残ったリソースはマイナス点になってしまう点の２つです。

　プレイヤーは１手番に１回、１〜４歩ポーンを動かし、ポーンが通過した山の一番上にあるリソースを得ることができます。そして、手元に最初から持っている「師匠」と、ポーンが止まった場所にある「師匠」の、２枚で指定されたリソースの組み合せを得点として変換することが可能となります。
　つまり、ただたくさん歩いてリソースを多く取ればよいという訳ではなく、将来的に取ったリソースをちゃんと使い切れるのか。緻密な計算と中短期的な計画が必要となってきます。
　また、ポーンの止まった位置は次プレイヤーの手番に大きな影響を与える為、ゲームへの理解が進む程、より歩数の重要性が見えてきます。

　プレイヤーに与えられる手札は全て同じ。１〜４が１枚ずつと、２か３として使える特殊カード１枚の５枚だけ。
　ランダム要素は山のめくり運だけで、各プレイヤー間にも非公開情報はなし。後は全て同じ条件となり、ほぼアブストラクトなゲームとなっています。

　その中で他者との明確な差を出すのが、「手番開始時に、山１つの一番上を他の山の一番上に動かす」ルールです。
　これにより、必要なリソースを丁度よい歩数内に揃えたり、より効率のよい得点変換が行えるようになったり、あるいは次手番のプレイヤーへの邪魔置きみたいなことも可能となります。

　唯一、盤面に対して影響を与えることができるルールであり、これを上手く活用できるかできないかで手番の自由度は大きく変わってきます。そして、それは得点効率の僅かな差へと繋がり、その僅かな差を積み重ねることで最終的な勝利を目指すゲームとなります。