ジェイド「あ、お客さんみたいですね。ちょっと行ってきます」
ルネッサ「お客さんもいいけど、この子なんとかならないものかしらねん。ε=( ̄〜 ̄)」
シラヌイ「……?(’’)」
そわそわ。
ルネッサ「どうしたのん? トイレくらい、一人でできるでしょん?」
シラヌイ「……カギロイ?」
ルネッサ「……またそれ? もういい加減に……」
ジェイド「ルネッサさん、喜んでください、多分シラヌイの」
シラヌイ「カギロイ!! \(>▽<)/」
カギロイ「……シラヌイ?」
言うが早いか、シラヌイは全力疾走。
すごい勢いでカギロイに突進する。
……おいおい、減速しろよ、あれじゃぶつかった方もタダじゃすまないぞ。( ̄▽ ̄)
シラヌイ「カーギーローイーッ!! G(▽< )===3 だだだだ」
そのまま、フライングボディプレス……
どかぁん。
あわれ、カギロイは押し倒され……
なかった。
シラヌイ「カギロイ、カギロイ、カーギーローイーッ!! \(>▽<)/」
むしゃぶりつくように抱きつくシラヌイを、カギロイはしっかりと受けとめている。
……見かけより頑丈なようだ。( ̄▽ ̄;)
カギロイ「シラヌイ……(^ー^;)」
困った様子のカギロイを尻目に。
シラヌイは四肢を駆使してカギロイにしがみつき、つかまりやすい姿勢を求めてもぞもぞと移動している。
ジェイド「……よかった……ですねぇ(^^;)」
ルネッサ「……まぁねん( ̄〜 ̄;)」
回りは、あっけに取られるばかりだ。
カギロイ「あのぅ……」
ようやくポーズが決まったらしく、シラヌイが動きを止めた所で、カギロイはおずおずと口を開いた。
……喋れたのか……
カギロイ「シラヌイをありがとん……助かったわん♪ (^▽^)」
……は? ( ̄▽ ̄;)
思ったのと違う、妙にライトでポップな口調……
ルネッサ「ひそひそひそ(ちょっとこの子、ずいぶんぞんざいねん。こっちゃ苦労して保護してたってのに)」
ジェイド「ひそひそひそ(あのぅ……なんだか、ルネッサさんの口調に似てる様な気が……(^^;))」
ルネッサ「はぁ? ( ̄〜 ̄;)」
カギロイ「あ……あれぇ? あの、ちゃんと通じてるわよねん? 言葉ヘンかしらん?」
……わはは、ルネッサだルネッサだ。d( ̄▽ ̄)
ルネッサ「……(▽ ̄; )」
カギロイ「……???(^^;)」
ジェイド「あ……あの、ちゃんと通じてますから、お気遣いなく。(^^;)」
カギロイ「はぁ……(^^;)
ほら、シラヌイも、お礼言うのよん」
シラヌイ「シラナイ」
カギロイ「シラヌイ!」
シラヌイ「シラナイ、シラナイ、シーラーナーイーッ!! G(>ー<)」
だん。
1アクションでカギロイから飛び降りると、次の瞬間には酒場を飛び出していた。
カギロイ「ア……」
酒場の中の人々と、シラヌイが出ていった扉。
カギロイは困りきった顔で、視線をさまよわせた。
ルネッサ「ほら、さっさと追いかけなさいよん。また迷子になっても知らないわよん?」
ルネッサの言葉にカギロイは、ぺこりと一礼して飛び出して行った。
ジェイド「でも、ちゃんと探しに来てくれる人がいて、よかったですね(^^)」
ルネッサ「……ふん( ̄ー ̄)」
……いや、まったく台風みたいなもんだな。泣いて、騒いで……
なんにも言わずに消えちゃって。
……
ちりん。
……鈴の音?
戸口の方。
シラヌイが、君を見つめている。
シラヌイ「……」
真っ直ぐ見つめる瞳。
なんか、悪い事したかな……( ̄ー ̄;)
などと考えてしまうのは、日頃の行いのせいか。
どう反応すればいいか、困った君がへどもどしていると。
シラヌイは、ついと視線を外した。
シラヌイ「ゴメン……アリガト」
……と聞こえたのは、気のせいだったのかもしれない。
もう一度聞きなおそうとしたが、シラヌイはもう去った後。
……全く、謝る時は相手の顔を見て、と教わらないもんかねぇ……
ルネッサ「アンタ、なにニヤニヤしてるのよん。気色悪い」
……ニヤニヤしてる? 誰が? (^ー^)