ミミズは環形動物門、貧毛綱に分類されます。
ミミズは環状の100〜150もの体節が連なる細長い紐状のピンク色の生き物です。
体表には小さな剛毛があり、ざらざらしていますが、
陸生のミミズでは常に体表から粘液を分泌しているためにぬるぬるしています。
この剛毛を周りの土などに引っかけて移動します。
ほとんどの種類は体長が10〜20センチほどですが中には非常に大きなものも存在します。
一応世界最大と言われているのは南アフリカにいるミクロカエトゥス・ラピという種類で
自然に身体を伸ばした状態で長さ6.7メートル、太さ2センチという記録があります。
また、長さ7メートル、太さ7.5センチ、体重30キロという記載もあります。
また、オーストラリアにいるメガスコリデス・オーストラリスは
長さが1.4〜2.2メートルと言われていますが、
身体を伸ばしてみると6メートル以上になるそうです。
日本で名前のあるミミズではシーボルトミミズが長さ30センチ、太さ1.5センチもあり、
また、ハッタミミズが普段は22センチほどだが身体を伸ばしてみると60センチにもなるそうです。
それにもっと大きな新種らしいミミズの標本が存在しています。
また、権威ある雑誌とされているNatureに南アメリカのミンホカオというミミズに
体長45.7メートル、太さが4.57メートルのものが発見された、という報告があったそうです。
これはどう考えても嘘でしょうね・・・
権威なんて物は所詮はこんなもの・・・
ミミズにはまだ命名されていないものが沢山いるそうです。
こうした大型のミミズは柔らかい泥や水中に住んでいるものがほとんどです。
餌は土壌に含まれる有機物だったら何でも食べます。
種類によっては夜に地上に現われ、地面にある落ち葉を巣穴に引っぱり込んで食べるものもあります。
好き嫌いがはっきりしており、好きな物ほど多く食べる、という報告もあります。
ミミズは雌雄同体ですが、ほとんどの種類は他の個体と交尾を行います。
ミミズの産卵数は以外に少なく、シマミミズは年間11個、バライロツリミミズは8個
赤ミミズは74個などの報告があります。
卵から還った幼生は小さいながらも完全なミミズの姿をしています。
成熟するまでにはほとんどの種類が1年以上かかるようです。
寿命は短い種類だと半年ほど、長い種類だと10年以上にも及びます。
ミミズがいると土地が豊かになる、という話があります。
これはミミズが土地を耕してくれるからだ、と言います。
実際にミミズは土を食べて別な場所に排泄することで土壌の運搬を行っています。
また、この時に土の粒子を細かくする事が知られています。
また、土壌に穴を沢山掘ることによって、土壌に空気や水を含ませる事も行っています。
この土壌の運搬量は凄まじく、種類によっては1年間で1平方メートルあたり
30キロもの土を動かすそうです。
ミミズはこれだけせっせと土を耕してくれている事になります。
また、土地にミミズが多くいると植物の病気が抑えられるという研究もあります。
ミミズの利用法としては釣餌や人間の食料などがあります。
また、産業廃棄物の処理にミミズを使っている所があります。
しかし、この方法だと、ミミズの体内に有害物質が溜まっていくという欠点があります。
また、養魚、養鶏などの餌にも使われています。
漢方薬では解熱剤として使われているそうです。
しかし、良いことばかりではありません。
ミミズは人間に対して害も与えているのです。
ミミズは生きている植物を噛ることもあり、ミミズによる食害で農作物の採集量が減る事があります。
水田の畦にミミズがトンネルを作ってしまい、水田の水が抜けてしまう事があります。
また、病気になった植物を食べて、移動する事によって、病気の伝播をする事があります。
野鳥や獣の寄生虫の中間宿主となっているそうです。
しかし、ミミズの害と益では、益の方がずっと大きいのです。
気持ち悪いなどと一方的に嫌ったりはせずに、いろいろと利用してみてはいかがでしょうか?