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 ゆういちのゆ

「祐一君、子供の頃、何になりたかった?」
「風呂屋の番台かな」
「えっち…」
「そういう事を言うな、風呂屋が好きだったのは本当だ」
「ふぅん… じゃ、お風呂屋さんになるの?」
「そう、相沢浴場なんてのはどうだろう?」
「え? 相沢欲情!?」
「……」
「……」
「…うぐぅ…」



 なゆきのな

「名雪って、変わった名前だよな」
「その話はもうしたよ」
「じゃあ、いい名前だよな」
「じゃあって言わないで」
「すまん」



 あゆのあ

「あっ!」
「うん?」
「……」
「…?」
「……」
「どうした?」
「これ、『あうんのこきゅう』ってやつ?」
「全然違う」
「うぐぅ」



 しおりのし

「これが… 栞の…?」
「ええ、あの子が最後に書いたものよ」
「栞…」
「……」
それを見て、俺は何も言えなくなっていた。
「……」
「…あの子ね、本当に一生懸命これを書いてたのよ」
「……」
「…あんなにがんばって書いてたのに…」
「…それなのに…こうなっちまうのか…」
「…ええ、本当に…」

「栞って、絵もまあちょっとアレだけど、詩はさらにすごいな…」
「…相沢君、わかっていてもそんなにはっきり言うものじゃないわ…」
「…すまん…」

「そ、そんなこと言うひとたち大嫌いですっ!!」



 まことのま

「片付けろ」
「あうー」



 まいのま

「よう、舞」
「……」
「?」
「……」
「??」
「……」
「???」
「あ、祐一」
「遅いっ!!」



 さゆりのさ

「佐祐理は普通の子よりちょっと頭の悪い、ただの女の子ですから」
「ちょっとって、どれくらいなんだ?」
「そうですねー」
「……」
「3光年くらいでしょうか」
そりゃすごい。



 かおりのか

「香里、その箱何だ?」
「蚊よ」
「蚊? あの虫の蚊?」
「そう、その蚊」
「なんでそんなの箱に入れてるんだ?」
「これはね、栞の血を吸った蚊なの」
「栞の…」
「あの子の命が、こんな形でも役に立つのかと思うと…」
「香里…」
「相沢君…」
「香里、おまえが気にすることはないんだ。栞の病気は治ったんだから」
「そうね…」
ぷちっ



 あきこのあ

「あ」
「ごちそうさまいってきますなゆきはやくしないとおいてくぞ!」
「まってよゆういちあたしもごちそうさまいってきまーす!」
「まくないのもありますよ?」



 みしおのみ

「み、み、み、み、み……」
「実?」
「ああ、そういう手があったか」
「あ、あの、相沢さん、もう少しわかりやすく話していただけませんか?」
「いや、みしおのみ」
「だから、わかりません」
「皮を剥くってのはどうかと」
「皮…?」
「そりゃもう、こうして…」
「あ、きゃっ! や、やめてください!!」
「そーれ」
「きゃああああああああーーーー!」



いろいろといかんのでここで終わる。

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