名月を見て想いにふける。



ぶんぶんぶん。

けしごむにー「おりゃ〜っ!! G(^▽^)」

ぶんぶんけしごむにー。

さとるの「夜中にうるさいぞオマエ(−−;)」
けしごむにー「んぉりゃー!! G(>▽<)」

ぶぁさ。

さとるの「ふごぅ?\(@▽@)/」
けしごむにー「やったち! じたばたすんじゃないにー!!」
さとるの「やめてー、食べないデーッ!! \(T▽T)/」
けしごむにー「なんやち、おやかたかにー! じゃますんじゃないにー!! G(>▽<)」
さとるの「はー、今度こそダメかと思った……(T▽T)
……って、何やってんだ一体! トンボでも捕まえてんのか」
けしごむにーつきつかまえるんだにー! G(^▽^)」
さとるの「つき……月か?(−−;) お前、そんなもん」


……捕まえられる訳無いだろう、と、言い返そうとして……
 待てよ( ̄▽ ̄;)
けしごむにーって、本気で食う時はどう考えても自分より大きい容積のもの食ってるよな……
 あれって、どこに行ってるんだろ。
もしかして原子……いや、素粒子レベルまで分解してるんじゃ……
 むぅ、そうすると月を食おうと思ったら、食えない事も無いのかも。
手に入ったとしてだが。
 いや、しかしだな。
ブラうにぃーは妖精だ。もともと精神的な存在なんだから、物質としての「食事」なんてもんが、もともと必要なんだろうか。
 もしかしたら、「物質」としてのモノではなく、それを支えている「存在感」といったものを「食べて」いるのかもしれない。
「存在」を食べられた「物質」は、構成の希求を失って、その姿を消してしまうんじゃないか?
 そうすると、「月を食べる」事もあながち不可能とも……
折りしも、今日は仲秋の名月。日本でもっとも美しいとされる月。人の注目度からも、その存在の「美味さ」は他に比肩するものも無いだろう。そう、たとえ最高級松坂牛霜降りと言えども。

ぶんぶんぶんぶん!

けしごむにー「ちーっ! とれんにーっ!! G(>▽<)」
……はっ、と我にかえる。
 ばかばかしい。前提条件も証拠も無い、推論と言うよりは妄想とも言うべき事。
けしごむにーは、相変わらず網を届きもしない月に向かって振りまわす。
 見てて、なんとなく可愛そうにも思えてくる光景。
……( ̄ー ̄;)
さとるの「なぁ……肉まん十個おごってやるから、もういいかげん諦めろよ。d(^ー^;)」

にこ。(^▽^)

けしごむにー「うっしゃあ! にくまんげっとだにー!! \(^▽^)/」
 けしごむにーは満面の笑みを浮かべ、網をあっさり放り投げる。
さとるの「しまったぁ!! また騙されたぁッ!! <(T▽T)>」
けしごむにー「にくまん♪ にくまん♪(^▽^)」
さとるの「トホホホホ……」

 けしごむにーに引きづられるように、夜の道をコンビニへと向かう。
月の晩ってのがいけないんだ。いつもよりいろいろな事を考えてしまう。
 まったく、けしごむにーの存在感ときたら。
せっかくの月も色あせて見えるほど……

にゃ。にゃり。

 ん? 一瞬寒気が走ったような。
けしごむにー「さすがにひえるにー!」
 あ、そうか。もう10月だものな。
けしごむにー「こんな日は、にくまんんまんまだにー! くー! たまらんち!! G(>▽<)」

 月明かり、我慢が出来なくなったらしいけしごむにーが駆け出して行く。
ふぅ……付き合う方が大変だよ( ̄ー ̄;)


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