さとるの小咄。


さとるの「すきゃにー、おーい、すきゃにー! どこ行ったんだ、仕事だぞ!!
どこだー、髪の毛ホウキ女ぁー! すーきゃーにーーー!!
えんぴつにー「あのー、お館様?」
さとるの「どうした、えんぴつにー。今忙しいんだ。お前をいぢめてるヒマはないぞ」
えんぴつにー「……いぢめって……お館様、ひどい……(ぐすぐすT_・;)」
さとるの「なんだ、泣くほどいぢめて欲しかったのか。じゃあ、遠慮なく。(ぐりぐり^ー^)」
えんぴつにー「やぁっ、違います、お館様! いぢめないでくださぁぃ……<(T▽T)>」
さとるの「いや、お前ってほんとにいぢめやすいし。お前、仲間内でクサナギクンって呼ばれてないか?」
えんぴつにー「…………ぇ?」

ぺしっ ぺしっ!(<−えんぴつにーをはたく音)

えんぴつにー「あっ(>ー<)」
さとるの「ちゃんとツッこめ。……で? 何か用があったんじゃなかったのか。この忙しいのに、余計な時間使わせて、まったく」
えんぴつにー「ひぃ……あ、あの、すきゃにーなら、書庫の方にいました……って、言おうとしたんですぅ……」
さとるの「それを早く言えって。じゃ、しっかり仕事しろよ。こんなとこでサボってないで。
……あ、夕食はコロッケ希望」
えんぴつにー「……(T-T)」
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等身のびすぎ。

さとるの「と、言うわけで書庫だ。……って、誰に説明してるんだか」
???「うっ……ぐすっ」
 たしかに、中から声がする。泣いているのか?
さとるの「すきゃにー、いるのか? 入るぞー」
 ずかずか中にはいる。いた。すきゃにーは、うっすら涙を浮かべながら、一心不乱に文庫を読みふけっていた。
さとるの「お、いたいた。すきゃにー、この原稿を取り込んでくれないか?」
すきゃにー「うっうっ……かわいそう……」
 すきゃにーは全く意に介さない。どうやら完全に世界に入り込んでいるようだ。
さとるの「おい(ぺしっ)」
すきゃにー「……え? あ……あぁ、おはようございます、お館様」
さとるの「……もう昼だって。あーあー、目も鼻の頭も真っ赤っか。何読んで泣いてたんだ」
すきゃにー「「農夫ジャイルズの冒険」です」
さとるの「……(?_?) あれのどこに泣く場面があるんだ?」
すきゃにー「うふふ♪」
さとるの「……まあいい。仕事だ。ほい」
 さとるのが渡した紙を、すきゃにーが受け取る。
すきゃにー「あ、すみません……ちーん!
さとるの「ハナをかむなぁー!<(T▽T)>それはさとるのの原稿だぁーーー!!」
すきゃにー「あ、すみません……どうりでゴワゴワしてると思った……いま直しますから。(がさがさ)」
さとるの「開くなぁー!!G(^o^;)お前、一応女だろうが……あーもー、鉛筆で鼻真っ黒になってるぞ。ほれ、顔こっち向けろ(ふきふき)」
すきゃにー「ふ、ふみわへむ……あ、お仕事ですよね?」
さとるの「……もう、いいよ……気力が戻ったら、また来るから……」


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