■■ ナーストレンド 草案16 ■ 問題点  ゲーム終了手番で、エインヘリアルを1人ヴァルハラ送りにできるので、とりあえず一番数字の高いヤツを残しておく戦法が有効すぎる。ので、最終手番に限り、エインヘリアルをヴァルハラ送りできない。要はスカウトフェイズがすっ飛ばされる仕様を入れた方が良さそうではある。  ただ、完全に特殊ルールなので、通常のプレイ時にスカウトフェイズを一番最後に持ってきて、それを最終ラウンドは抜かすようなやり方にするか、あるいは逆にラウンド開始時に持ってくるかした方がよい。  ラウンド開始時の場合、1手番目に素でサイコロを振る。ということもなくなり、一応スキル1つ持った状態でチャレンジできるのはメリットっぽく感じるので、それがいいかな。  だから、最終ラウンドはメインフェイズ前にエインヘリアルを解雇しなければ、結局マイナス点になる。という理屈も無理なく表現できる。  ガードレールをどう設定するか。  ボスに全振りした挙げ句、ボス戦で失敗すると一気にゲーム脱落というのが、やはり令和のゲームとしては厳しい感じがした。  まず、そもボス粘着が本当に強いのか? という問題も感じる。通常のマスがベース1〜3点で、ボスがダイス1個で3〜5点ボーナスだから、正直言って連戦する程旨くはない。あくまで、通常の配置ボーナスがボス戦で更なるボーナスとして生きる、というぐらいの意味合いでしかない。  なので、本来的にはニーズヘッグ突撃3連戦で1回失敗したらゲーム終了はプレイヤーが悪いと言い切れなくもない。  ガードレールを設定する場合、切り分けが肝要か。  つまり、得点を2種類に分割する。即ち、基礎点とボーナス点。失敗しても基礎点は必ずもらえる。ただし、ボーナス点はもらえない。という形にするのがベターだろう。  ただ、ゲームの処理として、止まって必ず点が一定点入るのはちょっと面倒な気がする。  また、欲をかかないことが正解、みたいな形になるのもやや避けたい。  1回だけ失敗を許容する。という予防線の貼り方もある。  例えば、サイコロを1個減らして再チャレンジ可能、とか。サイコロを1個減らすなら、まぁ、何回でもできて良いとは思う。ただ、そこで安全策を取ってさらにサイコロを減らしてチャレンジするか、と言われるとそんなことはあり得ないので、ルール的には死にルールになりそうかな。  例えば、もっとざっくり「半分もらえる」みたいな感じがマシか。仮にニーズヘッグの場合、サイコロを3個残して15点という所、半分の7点だけもらえる。みたいな感じ。  この場合、サイコロ0個で挑戦した方が高くなるのさえ防げればよい。基本的に目標値24には最低4個いる訳だから、6個ぐらいで戦うとして6個全部リザーブした場合、15点。2個リザーブで勝った場合は10点で歪みが出る。  なら、最低保障値をチャレンジロール数で決めるのもありだろう。  例えば、ボーナスの半分×チャレンジロール数の保証が入るとする。仮にニーズヘッグなら、4個ロールしたら、5÷2×4=8点が入る。  ただ、これもサイコロ5個で挑戦する際、ルーンなしで5個失敗したら10点なので、普通に挑戦するより保証の方が大きくなるので問題。  それなら、いっそボスに基礎点つけたらいいんじゃなかろうか。基礎点として、チャレンジロール数が入り、勝てばボーナスが入る。つまり、ニーズヘッグについて言うなら、ダイス5個を確保できた場合、ダイス4個で1個ルーンにするより、ダイス5個でチャレンジした方がお得。ということになる。にはならないか、4+5だから全然リスクを取った方が点高くなるか。  orにしない限りガードレールにはならんな。つまり、6個ぐらいからどうするか悩む場面になる。つまり、10点か、それとも5点か。  エインヘリアルは全体的な調整がいるだろう。  現状、まず数が足りていない。4人だと山を何回かシャッフルするので、もう少し増やしてもいい。  具体的に、現状問題なのは  加点能力のあるエインヘリアルが強すぎる問題。もう少しマイルドにして、種類を少し増やしてもいいとは思う。  ルーンを増やせるのが少ない問題。目を操作するにしても、6が最高値である以上、最低必要数は変わらないので、目とは関係なく達成値を下げるデバッファーみたいなのが必要だろう。  特定の目をキーワードにするキャラがもう少しいてもよい。  多分なんだが、直接加点、即ちボーナス値の最高は3ぐらいまでに抑えた方が良いと思われる。  リスクあって3、普通は2、ノーリスクで1みたいな感覚かな。 (!--大まかな変更点--) ・エッダの基本素点を1ずつ減らす ・エインヘリアルの雇用周りを単純化&調整 ・エッダの基礎能力を変更 ・ポーンの同マス配置をOKに変更 ■ 概要  度重なる戦乱により、ミッドガルドでは多くの血が流された。  ニブルヘイムの底、フヴェルゲルミルの泉に潜むニーズヘッグは、滴り落ちるその血を啜り急成長を開始した。  このまま放置すれば、黒き竜となったニーズヘッグはラグナロクを生き延び、終末の世界を支配することになるだろう。  あなたはヴァルキリアの1人となってナーストレンド(死者の世界)へと乗り込み、戦士の魂(エインヘリアル)を集めてニーズヘッグを討伐しよう! ■ コンポーネント  3〜4人 ◇ヴァルキリアカード(4枚)  プレイヤーが操る戦乙女、ヴァルキリアを表すカードです。  各ヴァルキュリア毎にベースカラーが設定されています。 ◇ウルズカード(48枚)  各ヴァルキュリアのベースカラーに対応した4色のカードです。 ◇エッダカード(20枚/12枚/6枚)  旅の途中でヴァルキュリアが遭遇する「物語」を表したカードです。  エッダには「勇気」「知性」「威厳」「親愛」の4つの属性がアイコンで表され、同時にヴァルキュリアの基礎能力を成長させます。  また、イベントには3つの階層(第1層ミドガルズ、第2層ニブルヘイム、第3層フヴェルゲルミル)があり、設定された条件を達成することにより、神々の栄光(=VP)を得ることができます。 ◇エインヘリアルカード(24枚)  勇敢なる戦士の魂(エインヘリアル)で、ヴァルキュリアの配下となって戦います。  それぞれが固有のスキルを持ち、強さを表すランクが設定されています。  ゲーム中、エインヘリアルをヴァルハラ送りすることができますが、しなかった場合はランクに応じて失点となります。 ◇キーパーカード(10枚)  各階層を繋ぐビルレスト(欺きの道)を守るボス的存在です。  キーパーを突破することで、新たな階層へ進むことができます。 ◇ニーズヘッグ(1枚)  フヴェルゲルミルの底に潜む、ユグドラシルの根を齧る蛇です。  いくつもの影を持ち、何度倒してもしぶとく復活します。  基本的な扱いは他のキーパーと同じで、第4階層に固定で出現します。 ◇ポーン  各ヴァルキリアの現在位置を表すポーンです。 ◇VPトラック&マーカー ◇サイコロ(12個)  6面体サイコロです。  各ヴァルキュリアと同色が2個ずつ、無地のサイコロが4個あります。 ■ ゲームの準備  各自使用するヴァルキリアを1人選びます。  また、スコアカードとマーカー、ウルズカード(以下、ウルズ)を受け取ってください。ウルズはプレイヤーの人数に応じて、2人なら12枚、3人なら10枚、4人なら9枚となります。  残ったサイコロ(無地と、使用しないヴァルキュリアのサイコロ)は、全てまとめて【場】に置き、そこを【ストック】とします。  次に、エッダカードを各階層毎によくシャッフルします。  この時、第3階層のイベントカードには、第3階層のキーパーカード2枚も混ぜて行ってください。  そうしたら、以下の図のようにカードを並べます。  この時、第1階層と第2階層の四隅は、それぞれ対応する階層のキーパーカードをランダムに並べてください(第3階層のキーパーはランダム配置となります)。そして、並べられたカード1枚1枚を「マス」として扱います。  また、中央には固定で「ニーズヘッグ」が配置されます。  ●○○○○○●  ○◆◇◇◇◆○  ○第1階層 ●キーパー  ○◇△△△◇○  ◇第2階層 ◆キーパー  ○◇△◎△◇○  △第3階層  ○◇△△△◇○  ◎第4階層(ニーズヘッグ)  ○◆◇◇◇◆○  ●○○○○○●  エインヘリアルカードをよくシャッフルして山にし、3枚引いて表向きに配置してください。  最後に、第1階層のキーパーを見て、指定されたマスに各プレイヤーのポーンを配置します。  そうしたら、右上(いなければ、右上から時計回りで近い方)にポーンが配置されたプレイヤーがスタートプレイヤーとなります。 ■ ゲームの進行  本ゲームはスタートプレイヤーから時計回りで順番に手番を行い、一定の手番数を終えるとゲームが終了します。  自分の手番になったら、以下の手順でゲームを進行させてください。 ◎スキル  各エインヘリアルは、1手番中に1回だけスキルを使用できます(使用しなくても構いません)。  使用条件が設定されている場合は、条件を満たした場合のみ適用してください。複数適用できる場合、適用順番は好きに選ぶことができます。  ただし、適用タイミングが「目の確定後」とある場合、そのスキルを使用した後に目を変更するようなスキルを使用することはできません。  また、スキルによる目の変化は、最低値1、最高値は6としてください。 1:移動フェイズ  ヴァルキュリアを移動させます。  ただし、第4階層(ニーズヘッグ)に到達していたら移動は行いません。次のフェイズへ進んでください。  配置されたエッダカード1枚を「1マス」とし、ヴァルキュリアは「時計回り」に最大半周(対角線上の位置)まで進むことができます。  この時、最低1マスは進むようにしてください。 2:チャレンジロール  この手番で使用できるサイコロ数を決定します。  自分のポーンが配置されたマスを見て、現在マスを含む「縦横にあるウルズ(他階層も含む)」を数え、”ウルズ数”個のサイコロを【ストック】から得てください。  □■□□□□□  □□□□□□□    ポーンが第2階層の×のマスにある場合、■マスに自分のウルズがあれば  ■×□□□□■    【ストック】からサイコロを4個得ることができる  □□□ □□□    従って、手持ちの2個と合わせて、計6個となる。  □■□□□□□  □□□□□□□  □□□□□□□  次に、得たサイコロの内、チャレンジロールに使用するサイコロの数を決定します。  決定したらサイコロをロールし、出目を合計してください。  チャレンジロールに使用せず残ったサイコロは「ルーン」として手元に残しておきます。  この時、チャレンジロールに使用するサイコロを0個、つまり全てルーンにして振らないことも選択できます。 ◎解決済み  止まったマスがウルズだった場合、その物語は解決済みとなります。  チャレンジロールを行う必要はありません。  自分のウルズ1枚を捨て札にし、次のフェイズを飛ばしてください(後述される、VPを得ることもできません)。 3:判定フェイズ  目を確定させ、合計値を「パワー」とします。  そして、以下の判定を行います。 ○成功  パワーが、目標値以上であれば成功します。  ウルズ1枚を同マスのエッダと差し替え、定められたVPを得てください。 ○失敗  もしも、目の合計値が目標値より小さければ失敗します。  ウルズ1枚を同マスのエッダと差し替えてください。この時、VPを得ることはできません。  止まったマスがキーパーだった場合、戦闘後にヴァルキュリアは次の階層へと進みます。  ポーンを1つ内側の、最も近い四隅に移動させます。もしも、第3階層のキーパーだった場合、ポーンを中央のニーズヘッグへ移動させます。  そして、チャレンジロールの成否に関わらずウルズ1枚を捨て札にしてください。  キーパーの場合、エッダと違いマスをウルズに置き換えません。  なので、複数のプレイヤーが同じキーパーに対してチャレンジロールを行うことができます。 4:スカウトフェイズ  旅の途中で出会った戦死者の魂(エインヘリアル)を、雇用して配下とするかヴァルハラへ送ります。 ○雇用  場から好きなエインヘリアルを1人選んで、それを手元に移動させて配下とします。  あるいは、配下にせずヴァルハラ送りにして、即捨て札にすることもできます。  その後、エインヘリアル山から1枚引いて場に補充してください。  もしも山が尽きたら、捨て札をリシャッフルして山を作り直します。それも尽きたら、補充を行いません。 ○ヴァルハラ送り  配下の好きなエインヘリアル1人を選んで捨て札にしてください。 5:ヴァルキュリアの成長  ヴァルキュリアは物語を通して成長します。  ウルズが配置されたマスに応じて、以下のボーナスを得ることができます。  これらボーナスは1手番中に1回だけ適用され、同じ効果は重複します。また、ボーナスの効果は得た次のラウンドから適用されます。  勇気:サイコロ1個の目に+1する(最大値は6)  威厳:チャレンジロールに成功時、VP+1  親愛:ゲーム終了時、配下のエインヘリアル1人のランクを0にする  知性:キーパー戦時、サイコロを1個得る 6:手番終了  自分の手番を終了します。  サイコロを全て【ストック】へ戻し、次の順番のプレイヤーに手番を渡します。  以上を繰り返し、全てのプレイヤーのウルズが尽きたらゲームが終了します。  最後にマジョリティを判定します。  各階層(第4階層は除く)毎にウルズを数えて、最も多いプレイヤーは以下のVPを得てください。複数いれば、人数割(端数切捨て)して、その全員が得てください。  1層:8VP  2層:6VP  3層:4VP  次に、配下のエインヘリアルがいたら、そのランク分だけVPを減らしてください。  最後に、最もVPを得たプレイヤーがゲームに勝利します。複数いたら、スタートプレイヤーから時計回りで遠い方(=プレイ順の遅い方)を優先してください。