■■ ナーストレンド 草案13 ■ 問題点  ガードレールが甘い。  概ね問題になるのは、やはりマスの不足。  3人プレイだとそこまで問題にはならないが、4人以上だとやはり3層、そしてボス戦が混雑する。問題なのは、元のエリアへ戻れないので、間違って進んでしまったら死ぬという点。  正直に言えば、進んだヤツが悪いという話でもあるが、まぁ、ハマりの状況であることには違いないので対処する必要があるか。  まず、基本的な問題として、ボスと再戦できないというのがある。そもそも、3層は8マスしかない訳で、ボスが2体というのが歪と言われたらそうだ。  最低限、ボスが再戦可能であれば、3層で1マスも空いてなくてもなんとかなる。なら、ボスは倒すのではなく突破という形で解釈すれば、フレーバー的にも納得する。  つまり、ゲーム的にボスマスはウルズを配置しない。何度でも再戦可能とする。もし必要なら、再戦回数に応じたペナルティがあってもいいだろう。例えば、2回目だったら得られるVPがちょっと下がる的な。まぁ、面倒なのでなしでもよいが。あるいは、逆の考え方として先行ボーナスがあるとか。  つまり、最初に突破したプレイヤーにちょっとだけ恩恵があるとする。こっちの方が妥当か。例えば、瞬間的に使える1Dとか。いや、それよりは、負けて突破する時と勝って突破する時のメリットの差を付けた方がいいだろう。具体的には、基礎VPをもっと高くするとか。とにかく、無策で突っ込むよりはちゃんと勝てた方がいいという塩梅。  エッダを2回踏めないのはどうするか。  半周と移動制限をつけている以上、キーパー戦すらできない可能性はある。だが、ここまでフリーにしてしまうとちょっとどうかと思わなくもない。  神性介入を復活させる。  キーパーに勝って進む、あるいは既に解決済みのエッダに止まる場合、ウルズはヴァルキュリアに配置される。そして、このカードはいつでも好きなタイミングでサイコロを増やせるとする。  例えば、チャレンジロールの前に増やして↑を増やしてもいいし、目確定後に追加ロールして目を足してもいい。とにかくフリーに1D増やせるスーパーパワーであるとする。  これならいいかもしれない。  後、やっぱり↑の用語はよくないな。  サイコロはヴァルキュリアのパワーだから、余力は(神の)威光とかにする。  エインヘリアル関連をどうするか。  最初から全公開にした場合、ゲーム開始前に全情報を把握する為のコストが大きい。という問題がある。後、雇い方についてもやや面倒というか、説明が必要になるのも難しい。  1案として、最初期のように山からランダムで3枚程度出てくるようなやり方。  問題はどう雇うかと、強さのバランスをどう設定するか。  コストの概念を改めて設けるのが厳しいのであれば、例えば威光をコストとするやり方もある。つまり、サイコロが4個ある状態で2個をリザーブすると、VPが2点増えつつ、さらにコスト2のエインヘリアルを雇えるということになる。  コストカットマスを使っていた場合、さらに安くできるとする。  この仕組みの場合、先の見通しが立たないのもそうだが、エインヘリアルの出方によっては全く雇えず場が動かないという可能性も出てくる。これは比率をどう変えようとも、ランダムでそういう瞬間が生まれることを止められない。  いやー、でも、最低サイコロは2個あるんだから、どうしても欲しいエインヘリアルがいたらチャレンジロールを諦めればよいわけで、なんとかなると言えばそうなのか。  なら、場のリフレッシュ方法さえ用意しておけば成立する気がする。  要は、エインヘリアルを雇えないと場が動かないので、雇えない場合はヴァルハラ送りにしてVPを得る。という感じでもいいかも知れない。そうすると、前向きになれる気がする。  後は、知性の効果をどうするか。  8面体サイコロを用意するのが手間と言えば手間なので、たしかに余りよくはない。なら、まぁ、振り直しに戻すのが正解か? 仮に2つ程度この能力を取ったとして、+1が2つより有益かどうかという話ではある。  まぁ、何回かやってみないとなんとも分からないかな。  あるいは、各ヴァルキュリア毎にスキルが1つあり、その効果を高めるとか強化するという感じにできるか? つまり、ヴァルキュリアによって価値が違う。いや、そうなると今度はその固有スキルの強弱で価値が変わるのでどうか。 (!--大まかな変更点--) ・ウルズをトークン廃止してカードに変更 ・討伐済みボスは階層移動できないとし、ニーズヘッグは先着2名限定と変更 ・マスの処理を、ウルズを配置する代わりにウルズ(カード)と交換とし、手元にエッダカードを置いて成長ボーナスを管理できるよう変更 ・知性マスの効果を変更。6面体を8面体にできるように ・目を確定させる段階を設定。合計値をパワーとし、パワーを対象としたスキル使用後は目を変更できないよう設定 ・リザーブの用語を↑(テイワズ)に変更 ■ 概要  度重なる戦乱により、ミッドガルドでは多くの血が流された。  ニブルヘイムの底、フヴェルゲルミルの泉に潜むニーズヘッグは、滴り落ちるその血を啜り急成長を開始した。  このまま放置すれば、黒き竜となったニーズヘッグはラグナロクを生き延び、終末の世界を支配することになるだろう。  あなたはヴァルキリアの1人となってナーストレンド(死者の世界)へと乗り込み、戦士の魂(エインヘリアル)を集めてニーズヘッグを討伐しよう! ■ コンポーネント  3〜4人 ◇ヴァルキリアカード(4枚)  プレイヤーが操る戦乙女、ヴァルキリアを表すカードです。  各ヴァルキュリア毎にベースカラーが設定されています。 ◇ウルズカード(48枚)  各ヴァルキュリアのベースカラーに対応した4色のカードです。 ◇エッダカード(20枚/12枚/6枚)  旅の途中でヴァルキュリアが遭遇する「物語」を表したカードです。  エッダには「勇気」「知性」「威厳」「親愛」の4つの属性がアイコンで表され、同時にヴァルキュリアの基礎能力を成長させます。  また、イベントには3つの階層(第1層ミドガルズ、第2層ニブルヘイム、第3層フヴェルゲルミル)があり、設定された条件を達成することにより、神々の栄光(=VP)を得ることができます。 ◇エインヘリアルカード(21枚/8枚/4枚)  勇敢なる戦士の魂(エインヘリアル)で、ヴァルキュリアの配下となって戦います。  それぞれについて、スキルとコストが設定されています。  また、エインヘリアルには登場階層数が定められていて、現在の階層より下層(=数字が大きい)にいるエインヘリアルをスカウトすることはできません。 ◇キーパーカード(10枚)  各階層を繋ぐビルレスト(欺きの道)を守るボス的存在です。  キーパーを討伐することで、新たな階層へ進むことができます。 ◇ニーズヘッグ(1枚)  フヴェルゲルミルの底に潜む、ユグドラシルの根を齧る蛇です。  いくつもの影を持ち、何度倒してもしぶとく復活します。  基本的な扱いは他のキーパーと同じで、第4階層に固定で出現します。 ◇ポーン  各ヴァルキリアの現在位置を表すポーンです。 ◇VPトラック&マーカー ◇サイコロ(12個/4個)  6面体サイコロが12個と、無地の8面体サイコロが4個あります。  6面体サイコロの内訳は、各ヴァルキュリアと同色が2個ずつ、無地のサイコロが4個となります。 ■ ゲームの準備  各自使用するヴァルキリアを1人選びます。  また、スコアカードとマーカー、ウルズカード(以下、ウルズ)を受け取ってください。ウルズはプレイヤーの人数に応じて、2人なら12枚、3人なら10枚、4人なら9枚となります。  残ったサイコロ(無地と、使用しないヴァルキュリアのサイコロ)は、全てまとめて【場】に置き、そこを【ストック】とします。  次に、エッダカードを各階層毎によくシャッフルします。  この時、第3階層のイベントカードには、第3階層のキーパーカード2枚も混ぜて行ってください。  そうしたら、以下の図のようにカードを並べます。  この時、第1階層と第2階層の四隅は、それぞれ対応する階層のキーパーカードをランダムに並べてください(第3階層のキーパーはランダム配置となります)。そして、並べられたカード1枚1枚を「マス」として扱います。  また、中央には固定で「ニーズヘッグ」が配置されます。  ●○○○○○●  ○◆◇◇◇◆○  ○第1階層 ●キーパー  ○◇△△△◇○  ◇第2階層 ◆キーパー  ○◇△◎△◇○  △第3階層  ○◇△△△◇○  ◎第4階層(ニーズヘッグ)  ○◆◇◇◇◆○  ●○○○○○●  エインヘリアルカードを、登場階層毎に固めて、全て表向きに並べてください。  並べる際、同じカードは重ねて並べてしまって構いません。  最後に、第1階層のキーパーを見て、指定されたマスに各プレイヤーのポーンを配置します。  そうしたら、右上(いなければ、右上から時計回りで近い方)にポーンが配置されたプレイヤーがスタートプレイヤーとなります。 ■ ゲームの進行  本ゲームはスタートプレイヤーから時計回りで順番に手番を行い、一定の手番数を終えるとゲームが終了します。  自分の手番になったら、以下の手順でゲームを進行させてください。 ◎神性介入  各ヴァルキュリアは自分が持つウルズを、手番中にいつでも好きなタイミングで消費し神性介入を行うことができます。  消費したウルズ1個につき、【ストック】からサイコロ1個を振り足してください。  これは、チャレンジロールの出目を見た後でも行うことができます。 ◎スキル  各エインヘリアルは、1手番中に1回だけスキルを使用できます(使用しなくても構いません)。  使用条件が設定されている場合は、条件を満たした場合のみ適用してください。複数適用できる場合、適用順番は好きに選ぶことができます。  ただし、適用タイミングが「目の確定後」とある場合、そのスキルを使用した後に目を変更するようなスキルを使用することはできません。  また、スキルによる目の変化は、最低値1、最高値は6(あるいは8)としてください。 1:移動フェイズ  ヴァルキュリアを移動させます。  ただし、第4階層(ニーズヘッグ)に到達していたら移動は行いません。次のフェイズへ進んでください。  配置されたエッダカード1枚を「1マス」とし、ヴァルキュリアは「時計回り」に最大半周(対角線上の位置)まで進むことができます。  ただし、他のプレイヤーのポーンが配置されているマスには止まれません。 2:チャレンジロール  この手番で使用できるサイコロ数を決定します。  自分のポーンが配置されたマスを見て、現在マスを含む「縦横にあるウルズ(他階層も含む)」を数え、”ウルズ数”個のサイコロを【ストック】から得てください。  □■□□□□□  □□□□□□□    ポーンが第2階層の×のマスにある場合、■マスに自分のウルズがあれば  ■×□□□□■    【ストック】からサイコロを4個得ることができる  □□□ □□□    従って、手持ちの2個と合わせて、計6個となる。  □■□□□□□  □□□□□□□  □□□□□□□  次に、得たサイコロの内、チャレンジロールに使用するサイコロの数を決定します。  決定したらサイコロをロールし、出目を合計してください。  チャレンジロールに使用せず残ったサイコロは「↑(テイワズ)」として手元に残しておきます。 ◎解決済み  止まったマスがウルズだった場合、その物語は解決済み、あるいはそのキーパーは討伐済みとなります。  チャレンジロールを行う必要はありません。  ウルズをヴァルキュリアの下に置いて「神性介入」とし、次のフェイズを飛ばしてください(後述される、VPを得ることもできません)。 3:判定フェイズ  目を確定させ、合計値を「パワー」とします。  そして、以下の判定を行います。 ○成功  パワーが、目標値以上であれば成功します。  ウルズ1枚を同マスのエッダと差し替え、定められたVPを得てください。 ○失敗  もしも、目の合計値が目標値より小さければ失敗します。  ウルズ1枚を同マスのエッダと差し替えてください。この時、VPを得ることはできません。  止まったマスがキーパーだった場合、戦闘後にヴァルキュリアは次の階層へと進みます。  ポーンを1つ内側の、最も近い四隅に移動させます。もしも、第3階層のキーパーだった場合、ポーンを中央のニーズヘッグへ移動させます。  その後、エッダと同じ様にキーパーもウルズと差し替えてください。  キーパーは討伐されるとウルズに変わり、他のプレイヤーはそこから次の階層へ進めなくなります。従って、第4階層のニーズヘッグへ進めるのは先着2名となります。 ○ニーズヘッグ戦  ニーズヘッグは討伐されず何度でも復活します。  その為、討伐に成功すれば何回でもVPを得ることができます。  成功、失敗に関わらず、ウルズはヴァルキュリアの下に置いて「神性介入」としてください。  また、ニーズヘッグ戦後はその場に留まり、移動しません。 4:スカウトフェイズ  旅の途中で出会った戦死者の魂(エインヘリアル)を雇い、配下とします。  登場階層が”現在の階層以下”のエインヘリアルの中から、好きな1人を選んで手元に置いてください。  ただし、コスト0のエインヘリアルはいつでも雇えますが、コスト1以上のエインヘリアルはコストを支払う必要があります。  コストは配下のエインヘリアル1人を【場】に戻すことで、そのエインヘリアルの”登場階層数”だけ発生します。一度に複数のエインヘリアルを戻してコスト支払いに充てることも可能です。ただし、コストを支払えても、複数のエインヘリアルを同時に雇うことはできません。  エインヘリアルに所持制限数はありませんが、【場】のエインヘリアルが尽きたら雇うことはできません。 5:ヴァルキュリアの成長  ヴァルキュリアは物語を通して成長します。  ウルズが配置されたマスに応じて、以下のボーナスを得ることができます。  これらボーナスは1手番中に1回だけ適用され、同じ効果は重複します。また、ボーナスの効果は得た次のラウンドから適用されます。  勇気:サイコロ1個の目に+1する(最大値は6)  知性:サイコロ1個を8面体に変更する(最大4個まで)  親愛:スカウト時、エインヘリアルのコストが1下がる(最低値は0)  威厳:チャレンジロールに成功時、VP+1 6:手番終了  自分の手番を終了します。  サイコロを全て【ストック】へ戻し、次の順番のプレイヤーに手番を渡します。  以上を繰り返し、全てのプレイヤーのウルズが尽きたらゲームが終了します。  最後にマジョリティを判定します。  各階層(第4階層は除く)毎にウルズを数えて、最も多いプレイヤーは6VPを得てください。複数いれば、人数割(端数切捨て)して、その全員が得てください。  最後に、最もVPを得たプレイヤーがゲームに勝利します。複数いたら、スタートプレイヤーから時計回りで遠い方(=プレイ順の遅い方)を優先してください。