■■ ナーストレンド 草案9 ■ 問題点  この方式はどうやろうが面白くないことが分かった。  目合わせは退屈過ぎるし、他のプレイヤーの動向が全く気にならないのも面白くない。そもそも、ゲームに興味が持てない。  基本思想から変える。  まず、イベントの達成条件を目合わせから、共通のなにかに変更したい。  例えば一定値以上という形。常に目が大きいのを正義とし、いかに目を大きくできるか、合計値を大きくできるか、という部分にゲーム性を持たせたい。  まず、仕掛けとしてサイコロ数を固定にする。  最初から最後まで3個で別に良いと思われる。その上で、ウルズによるボーナスを「+サイコロ1個」とかにする。だから、最終盤は7、8個振れるような感じになる。  その上で、何かしら仕掛けを設けたい。  振るサイコロ数を調整できるようにする。  つまり、合計8個振れるとして、8個そのまま振るのではなく、いくつかを得点リソースとして振ってもよいとする。  この場合、5個をイベント達成のために振り、残り3個を加点ボーナスの為に振る。とか。  サイコロいくつで達成できるかは、基本期待値による。なので、期待値より少なくても出ることを信じられれば、高得点が狙えるという訳だ。  問題は、プレイアビリティの問題。2回に分けてサイコロを振るのは不毛過ぎる。ので、振るサイコロ数だけを決め、残りは振らない、単なる得点倍率という考え方もある。  例えば、基礎点を設ける。  最外周が1点、内周が最大3点、ニーズヘッグが4点とする。振らなかったサイコロの個数だけ基礎点が上がるとする。仮に最外周で3個振らなかったら、4点ということになる。  その上で、ボーナスをなにかしら設ける。  例えば、これをエインヘリアルのスキルとする。仮に、2・5・6の目が出たら2倍、みたいなスキルを持つエインヘリアルがいれば、振った目がそれを達成していたら基礎点が2倍になる。勿論、目を操作する系のエインヘリアルがいてもいい。1を振った時、振ったサイコロの数が2個以下なら6に反転する、とか。  スカウト方式はどうするか。  正直、1手番に1回というのが面倒さを感じる。雇わなくても、手元の操作だけで完結するようなものがあってもいいかもしれない。例えば、ヴァルキュリアの基礎能力を上げる的な。  移動歩数の調整や、振り直し、基礎ダイスの数など、本人の能力による要素をいくつか用意し、スカウトするか、自己強化するか選ぶ形式にする。  まず、その方向性にするかどうかは、ボスをどうするかから決めないとできないかな。  現状の、いくつかの課題を全部クリアしないと先へ進めない、はあまりに厳しい。やはり、止まったら結果がどうあれ進める方がよい。  キーパーも基本ルールが共通であるとすれば、一定値以上を出す。というのが分かりやすくてよい。が、ここに1つだけルールを足す形で、足りなければ不足分だけダメージを受ける。つまり、点数が減る。というのがいいかもしれない。その上で、基礎点をちょっと高めに設定するとか。  安全策を取るなら振るサイコロを多くする。と考えると、振らないサイコロによる基礎点の上昇は通常より高めに設定してもよいのかも知れない。が、そこはバランスの問題だけなので、実際に1回やって感覚を見てから決めても遅くはないだろう。  リスクという意味では、不足分X基礎点として、基礎点を上げてるともしかした時のマイナスがでかくなってもよいかも知れない。  その上で、ヴァルキュリアにどのような基礎能力が必要であるか考える。  まず、移動力。サイコロの残数は非常に重要なので、できれば1Dで狙った所に歩きたい。となれば、手軽に±1ぐらいつけれてもよいとは思う。2ぐらい費やせば十分だろう。1でも強い。  次にそもそも振れるサイコロ数。初期を2個とし、最大4個ぐらいまで増やせるようにする? あれば、これが最優先強化ポイントになるか。1個増やすのに2ポイント程度必要とし、マックスまで4手番とする? それでも優先するかな。最低1個は欲しい。  後は基礎点をあげる? +1に2とかかな。いや、これはどうかな。  うーん  ちょっと能力値上げがシステム的に独立してしまっているというか、ゲームと連動していないのが凄く気になる。全部エインヘリアルのスキルにならないか? 単純にサイコロ1個増やす、というスキルで表現できる。  なら、やはり現状の方法でバランスを調整しながら能力を設定するのがよいかもな。 (!--大まかな変更点--) ・キーパーとの戦闘方式を変更 ・基本的な点数の入り方を調整 ・開始時の有利不利を少し補正 ・コスト発生量を少し緩和 ・その他、細かい部分をいろいろ修正 ■ 概要  度重なる戦乱により、ミッドガルドでは多くの血が流された。  ニブルヘイムの底、フヴェルゲルミルの泉に潜むニーズヘッグは、滴り落ちるその血を啜り急成長を開始した。  このまま放置すれば、黒き竜となったニーズヘッグはラグナロクを生き延び、終末の世界を支配することになるだろう。  あなたはヴァルキリアの1人となってナーストレンド(死者の世界)へと乗り込み、戦士の魂(エインヘリアル)を集めてニーズヘッグを討伐しよう! ■ コンポーネント  3〜4人 ◇ヴァルキリアカード(4枚)  プレイヤーが操る戦乙女、ヴァルキリアを表すカードです。  各ヴァルキュリア毎にベースカラーが定められていて、固有のスキルを1つ所持しています。 ◇エッダカード(20枚/12枚/6枚)  旅の途中でヴァルキュリアが遭遇する「物語」を表したカードです。  各2枚ずつあり、それぞれに設定された達成条件を満たして解決することで、神々の栄光(=VP)を得ることができます。  イベントには3つの階層(第1層ミドガルズ、第2層ニブルヘイム、第3層フヴェルゲルミル)があり、階層が進む程、解決が困難になります。 ◇エインヘリアルカード(21枚/6枚/4枚)  勇敢なる戦士の魂(エインヘリアル)で、ヴァルキュリアの配下となって戦います。  それぞれについて、スキルとコストが設定されています。  また、エインヘリアルには登場階層数が定められていて、現在の階層より下層(=数字が大きい)にいるエインヘリアルをスカウトすることはできません。 ◇キーパーカード(10枚)  各階層を繋ぐビルレスト(欺きの道)を守るボス的存在です。  止まると戦闘になり、勝利することで新たな階層へ進むことができます。 ◇ニーズヘッグ(1枚)  フヴェルゲルミルの底に潜む、ユグドラシルの根を齧る蛇です。  いくつもの影を持ち、何度倒してもしぶとく復活します。  基本的な扱いは他のキーパーと同じで、第4階層に固定で出現します。 ◇ポーン  各ヴァルキリアの現在位置を表すポーンです。 ◇ウルズトークン(48個) ◇VPトラック&マーカー ◇サイコロ(20個)  5面体サイコロです。  ヴァルキュリアのベースカラーと同じ色が各3個、白、黒が各1個ずつあり、この5個を1セットとして、プレイヤー人数分用意されています。 ■ ゲームの準備  エッダカードを各階層毎によくシャッフルします。  この時、第3階層のイベントカードには、第3階層のキーパーカード2枚も混ぜて行ってください。  そうしたら、以下の図のようにカードを並べます。  この時、第1階層と第2階層の四隅は、それぞれ対応する階層のキーパーカードをランダムに並べてください(第3階層のキーパーはランダム配置となります)。そして、並べられたカード1枚1枚を「マス」として扱います。  また、中央には固定で「ニーズヘッグ」が配置されます。  ●○○○○○●  ○◆◇◇◇◆○  ○第1階層 ●キーパー  ○◇△△△◇○  ◇第2階層 ◆キーパー  ○◇△◎△◇○  △第3階層  ○◇△△△◇○  ◎第4階層(ニーズヘッグ)  ○◆◇◇◇◆○  ●○○○○○●  次に、エインヘリアルカードを、登場階層毎に固めて、全て表向きに並べてください。  並べる際、同じカードは重ねて並べてしまって構いません。  各自使用するヴァルキリアを1人選び、それと同色のサイコロ3個を振って手元に置きます。  また、スコアカードとマーカー、ウルズトークン(以下、ウルズ)12個も受け取ってください。  最後に、じゃんけんなど好きな方法でスタートプレイヤーを決め、スタートプレイヤーの右隣から反時計回りで順番に、自分のポーンをいずれかの四隅のマスを選んで置いてください。ただし、既に他のプレイヤーが選んでいるマスを選ぶことはできません。  それらが終わったら、”プレイ順−1”分のVPを得てください。  4人プレイなら、2番手(=スタートプレイヤーの左隣)のプレイヤーは1VP、3番手は2VP、最後手番は3VPを得た状態でゲーム開始となります。 ■ ゲームの進行  本ゲームはスタートプレイヤーから時計回りで順番に手番を行い、全プレイヤーが12手番を終えるとゲームが終了します。  自分の手番になったら、以下の手順でゲームを進行させてください。 ◎神性介入  ヴァルキュリアは自分に配置されたウルズを1個消費することで、神の権能を借りることができます。 ・スレイプニル  移動時、目を消費せず同じ階層の好きなマスに移動する。 ・ブラギの詩  好きなマスを2つ選び、その位置を交換する(他階層も有効)。 ◎スキル  各エインヘリアルは、1手番中に1回だけスキルを使用できます。  ただし、使い捨てアイコンがついているスキルは、1度使用するとそのエインヘリアルは捨て札となります。  捨て札になったエインヘリアルは、【場】に戻してください。  また、スキルによる目の変化は、最低値が1、最高値が6の範囲で行われます。 1:移動フェイズ  目を消費して、ヴァルキュリアを移動させます。  ただし、第4階層(ニーズヘッグ)に到達していたら移動は行いません。次のフェイズへ進んでください。  サイコロを好きなだけ選び、その目の合計数だけポーンを「時計回り」に動かします。  この時、配置されたエッダカード1枚を「1マス」として扱います。  移動後、選んだサイコロはヴァルキリーの上に乗せ、「使用済み」としてください(通常、この手番が終わるまで、再使用できません)。 2:判定フェイズ  ポーンが配置されたマスで判定を行います。 ◎エッダ  未使用のサイコロ(=ヴァルキュリアの上に置かれていないサイコロ)の中から、振り直しを行うサイコロを好きなだけ選びます。選んだら、それを振り直して目を好きなだけ「確定」させてください(ただし、最低1個は必ず確定させる必要があります)。そして、残りを再び振り直します。  これを繰り返し、全ての目を確定させてください。  確定した目が達成条件を満たしていたら、ポーンが配置されたマスにウルズを置きます。  もしも、達成条件を満たせなかったり、既にこのマスにウルズが配置されていた場合は、自分のヴァルキュリアに置いてください。  マスにウルズを置くことができたら、VPを得ます。  現在のマスを含む「縦横の、自分のウルズが置かれたマス(他階層も含む)」を数え、そのマス数に応じて以下のVPを得てください。  1 : 1VP  2 : 2VP  3 : 4VP  4 : 7VP  5 : 9VP  6〜:10VP  □■□□□□□  □□□□□□□    第2階層の×のマスに止まり、■マスに自分のウルズがあれば  ■×□□□□■    範囲内に含まれるウルズは合計で5個となり、9VPを得ることができる  □□□ □□□  □■□□□□□  □□□□□□□  □□□□□□□ ◎キーパー  キーパーと戦闘を行います。  キーパーが持つ達成条件を、順番に従い1つずつ解決していきます。  基本的なダイスロールはエッダと同様です。  未使用のサイコロを好きなだけ選んで振り直しを行い、目を全て確定させます。そして、確定した目が達成条件を満たしていたら、目をそのままに次の達成条件で同様の処理を行ってください。  これを繰り返し、全ての達成条件を満たすと、そのキーパーを討伐することができます。  ポーンが配置されたマスにウルズを置き、エッダと同様にVPを得てください。  その後、ヴァルキュリアは次の階層へと進みます。  ポーンを1つ内側の、最も近い四隅に移動させます。そして、それが第2階層なら白のサイコロを、第3階層なら黒のサイコロを1個受け取り、それを振り足して手元に置いてください(階層が1つ進む毎に、サイコロが1個ずつ増えていきます)。  もしも、第3階層のキーパーだった場合、ポーンを中央のニーズヘッグへ移動させます。  もしも、達成条件を満たせなかった場合、ウルズを自分のヴァルキュリアに置いてください。  VPを得ることも、次の階層へ進むこともできません。 ○討伐済  既に、このマスにウルズが置かれていたら、そのキーパーは討伐されています。  ウルズを自分のヴァルキュリアに置いてください。  戦闘は発生せず、VPを得ることもできません。ただし、ヴァルキュリアを同様の方法で次の階層へと進めることはできます。 ○ニーズヘッグ戦  ニーズヘッグ戦のみ特殊な扱いとなり、ニーズヘッグは討伐されず何度でも復活します。  既にこのマスにウルズが配置されていても、達成条件を満たしたら自分のウルズを配置しVPを得てください。  もしも、このマスに複数の自分のウルズが配置された場合、それらも全てウルズの個数として数えることができます(つまり、勝利を重ねる程、ウルズから得られるVPが大きくなります)。 3:スカウトフェイズ  旅の途中で出会った戦死者の魂(エインヘリアル)を雇い、配下とします。  登場階層が”現在の階層以下”のエインヘリアルの中から、好きな1人を選んで手元に置いてください。  ただし、コスト0のエインヘリアルはいつでも雇えますが、コスト1以上のエインヘリアルはコストを支払う必要があります。  コストは配下のエインヘリアル1人を【場】に戻すことで、そのエインヘリアルの”登場階層数”だけ発生します。一度に複数のエインヘリアルを戻してコスト支払いに充てることも可能です。ただし、コストを支払えても、複数のエインヘリアルを同時に雇うことはできません。  エインヘリアルに所持制限数はありませんが、【場】のエインヘリアルが尽きたら雇うことはできません。 4:手番終了  自分の手番を終了します。  手持ちのサイコロを全て振り直し、次の順番のプレイヤーに手番を渡します。  以上を繰り返し、全てのプレイヤーが12手番を終えたらゲームが終了します。  最後に、最もVPを得たプレイヤーがゲームに勝利します。複数いたら、スタートプレイヤーから時計回りで遠い方(=プレイ順の遅い方)を優先してください。