■■ ナーストレンド 草案6 ■ 問題点  何も面白くない。  つまらないプレイに対する防壁が低いのも事実だが、それを差っ引いてもつまらない。  まず、基本的にダイスゲームにこだわる必要があるのか。という部分。  現状の不満点を1つずつ解決していけば多少は良くなっていくとは思うが、それにも況して別にダイスにこだわる必要がどこにあるのか。  タリスマンっぽい感じがやりたいのは事実だが、じゃあ普通に双六にすればいいのでは? という気分になる。そも、通常のマスでイベントを達成するかどうかが無味乾燥過ぎるし、しかもその要素がある為にダウンタイムも長くなる。  こんなんなら、止まったマスでサイコロ振る方がよほど健全と言えるだろう。  まず、多分サイコロが多過ぎる。  最大4個で、2→3→4ぐらいな感じで増えるとする。この場合、移動の自由度が減るので移動力が非常に重要になる。なり過ぎてもどうかと思うので、好きなマスまで移動できても良いかもしれない。  サイコロは基本イベント解決、戦闘にしか使わない。と仮定する。  マスに止まったら、サイコロを好きなだけ振る。第1階層なら、2個振ってもいいし、1個振ってもいいし、振らなくてもいい。おそらく、振った方がなにかおまけがついてくる(そうしないと、振り直さなくても達成できるマスに止まるだけになる)。  というシステムの場合、サイコロは多くてもあんまり問題ないかな。  振り直す際に複雑な過程があるとテンポが悪くなるので、基本は一発振りにしたい。  まぁ、一発振りは昨今の事情からありえないので、ヤッツィー振りぐらいにしておくのがいいだろう。振り直す個数が増える程、ボーナスがもらえて挑戦回数が増える。安全策を取るなら、振り直さなくてもいい。  で、イベントを解決したらエインヘリアルをもらえる。  イベントのVPとチェーンボーナスも貰える。ここは変わらない。で、解決済みのイベントについては、VPももらえない。つまり、イベントは1回発生させたらもうなくなるということ。  好きなマスに止まれる場合、1歩以上進むことはあるのか?  多分ない。ので、チェーンボーナスがまず確実にネックになる。何度も考えた部分だが、結局移動にサイコロを使い、さらに振り直しもさせるのが一番合理的であるようには思う。  ただ、やっぱり周回する双六とチェーンボーナスは基本思想から食い合わせが悪い。結局、固め打ちする以外に有効策がないからだ。  逆に言えば、1を常に確保し、振り続けた方が勝つということにもなる。  仮にチェーン数を縦に限定した場合どうなるか。  で、チェーンボーナスをそれなりに高く設定した場合、もう少しマシになるような気はする。  この状態で、単にサイコロ数を減らして難易度だけ調整したものを設定してみるか?  既に達成されたイベントは達成してもVPがもらえない。と、チェーンが発生するのは縦のみ。後は初期サイコロを2個に減らす。大体こんな所?  基本部分はいいとして、次は仲間について。  現時点での問題は3つ。まずは、成長曲線がやばい。仲間4人ぐらいからほぼできない目はなくなる。次に、ダウンタイム。当然、色々できるなら色々考えるので長くなる。そして、それらの仲間が現在はかなり雑に獲得する形になっている。  まず、提案されたドラフトは却下。基本的に、世界観に即した形でなければならないから、エッダをクリアして仲間を得る。という図式を外す訳にはいかない。  問題は仲間の能力に強弱があること。  解決する具体策は2つ。まず、強弱を補正する何らかの副次パラメータを付ける。単純に言えば点数とか。ライフ(回数制限)みたいなのでもいい。次に、完全にバランスを取る。  後者は現実的でないかな。  ダイス操作にそんな目新しい要素はないし、シチュエーションに応じて強い弱いは生まれるものだし。  後は、獲得方法でバランスを取るようなやり方もある。  簡単に言えばコスト。強いヤツほどコストが高いという考え方。  回数制限は、はっきり言って厳しいかな。作るとして1回制限のみかな。  やるとしたら、コストと回数制限の組み合わせか。VPはスキルとしてあってもいいかもしれない。  コストをどう表現するのか。  一番簡単なのは目の合計値とする。つまり、サイコロが増える終盤程、強いキャラが雇い易くなる。という感じで、制御しやすいような気がする。  ただ、そうなると目は高い方が偉いという明確な序列ができてしまうので、スキルの強さに明確な差が生まれてしまう。また、エッダの条件も、低い目を要求するエッダは地雷ということになる。  プレイとは全く別の要素を考える。  例えば、プレイヤーには雇いパワー(仮)みたいなものが10とか20とか設定されていて、それを消費して雇うような感じ? まぁ、成立するとは思うが、やりたくはないかな。  後は、VPを減らすとか。  まぁ、これが分かりやすくてよいのかも知れない。ただ、雇うことに心理ブレーキをかける形なので、気分は良くないかな。使わないのが最上でなく、あくまで使ってなんぼという感じにした方がいい。  うーん  キャラコスト方式にするか。つまり、ヴァルキリーは基本1コス持ってるとする。で、仲間を捨て札にするとそのコスト分が発生する。だから、1コスの仲間をただでもらい、それを捨てると自分の1コスと合わせて2コスの仲間が買える。という感じ。  まぁ、ヴァルハラ送りという感じか。これなら、コスト整理がし易い形にはなる。  で、マーケットは5枚程度並べる感じでよいと思われる。  リフレッシュ昨日は可能ならあった方がよいが、どうなんだろうか。コスト幅にもよるが、いきなり高コストが3枚とかマーケットを占めるとどうにもならなくなる。  多分、2層、3層で山を分けた方がいいかな。というか、2層、3層はユニークでいいかも知れない。1層は弱いモブにして、後は強くなる一方という感じ。  プレイヤーは毎ラウンド1コス貰えると仮定して、いきなり2層に行ったとしても、時間さえかければ雇うことは可能?  いや、面倒だな。基本は0コスにして、1枚捨てると1コス発生とする。で、上層階は下層階も買える。という感じにするのが正しいかな。 (!--大まかな変更点--) ・大幅改訂 ■ 概要  度重なる戦乱により、ミッドガルドでは多くの血が流された。  ニブルヘイムの底、フヴェルゲルミルの泉に潜むニーズヘッグは、滴り落ちるその血を啜り急成長を開始した。  このまま放置すれば、黒き竜となったニーズヘッグはラグナロクを生き延び、終末の世界を支配することになるだろう。  あなたはヴァルキリアの1人となってナーストレンド(死者の世界)へと乗り込み、戦士の魂(エインヘリアル)を集めてニーズヘッグを討伐しよう! ■ コンポーネント  3〜4人 ◇ヴァルキリアカード(4枚)  プレイヤーが操る戦乙女、ヴァルキリアを表すカードです。  各ヴァルキュリア毎にベースカラーが定められていますが、性能的な違いはありません。 ◇権能カード(12枚)  ヴァルキュリアが授かった、神器の力を表します。  「スレイプニルの靴」「ヘルモーズの兜」「フレイヤの首飾り」の3種があり、これら3種を1セットして4セットあります。 ◇エッダカード(20枚/12枚/6枚)  旅の途中で発生するイベントを表したカードです。  各エッダは2枚ずつあります。  各イベント毎に達成条件が設定されていて、それを満たすことで神々の栄光(=VP)を得ることができます。  イベントには3つの階層(第1層ミドガルズ、第2層ニブルヘイム、第3層フヴェルゲルミル)が設定されていて、階層が進む程、地下へと潜る為にイベントの解決が困難になります。 ◇英雄カード(28枚)  勇敢なる死んだ戦士の魂(エインヘリアル)です。  各英雄は2枚ずつあります。  エインヘリアルには通常のスキルが1つと、神性介入で得られる強力なスキルが1つ設定されています。 ◇キーパーカード(10枚)  各階層を繋ぐビルレスト(欺きの道)を守るボス的存在です。  止まった場合戦闘となり、ヴァルキリアは負けませんが戦闘内容によりダメージを負います。ダメージを受けるとVPが失われます。 ◇ニーズヘッグ(1枚)  フヴェルゲルミルの底に潜む、ユグドラシルの根を齧る蛇です。  いくつもの影を持ち、何度倒してもしぶとく復活します。  それ以外は他のキーパーと同じです。 ◇ポーン  各ヴァルキリアの現在位置を表すポーンです。 ◇ウルズトークン(48個) ◇VPトラック&マーカー  マーカーは黒と赤の2色。赤はマイナス状態を表す。 ◇サイコロ(24個)  6面体サイコロです。  赤、青、黄、緑、白、黒の6色があり、この6色を1セットとして、プレイヤー人数分用意されています。 ■ ゲームの準備  エッダカードを各階層毎によくシャッフルします。  この時、第3階層のイベントカードには、第3階層のキーパーカード2枚も混ぜて行ってください。  そうしたら、以下の図のようにカードを並べます。  この時、第1階層と第2階層の四隅は、それぞれ対応する階層のキーパーカードをランダムに並べてください(第3階層のキーパーはランダム配置となります)。そして、並べられたカード1枚1枚を「マス」として扱います。  また、中央には固定で「ニーズヘッグ」が配置されます。  ●○○○○○●  ○◆◇◇◇◆○  ○第1階層 ●キーパー  ○◇△△△◇○  ◇第2階層 ◆キーパー  ○◇△◎△◇○  △第3階層  ○◇△△△◇○  ◎第4階層(ニーズヘッグ)  ○◆◇◇◇◆○  ●○○○○○●  次に、英雄カードをよくシャッフルして山にし、3枚引いて表向きに配置し【エインヘリアル】とします。  各プレイヤーは赤、青、黄、緑の4色の6面体サイコロを受け取り、それを振ります。出目はそのままにしてください。  また、権能カード1セット3枚と、ウルズトークン(以下、ウルズ)12個も受け取ります。  最後に、じゃんけんなど好きな方法でスタートプレイヤーを決め、スタートプレイヤーから時計回りで順番に好きなヴァルキリアを1人選んでカードを受け取り、自分のポーンをいずれかの四隅のマスを選んで置いてください。ただし、既に他のプレイヤーが選んでいるマスを選ぶことはできません。 ■ ゲームの進行  本ゲームはスタートプレイヤーから時計回りで順番に手番を行い、全プレイヤーが12手番を終えるとゲームが終了します。  自分の手番になったら、以下の手順でゲームを進行させてください。 ◎権能/スキル/神性介入  ヴァルキュリアの権能や、所持するエインヘリアルのスキル、神性介入は、自分の手番中であればいつでも使用することができます。  また、これらによる目の変化は、最低値が1、最高値が6の範囲で行われます。 ○権能  ヴァルキュリアが神から授かった3つの神器で、使用したら捨て札となります。  また、使用せず残しておくと、ゲーム終了時にVPとなります。  権能には以下の効果が定められています。 ・スレイプニルの靴  移動時、目を無視して同じ階層の好きなマスに移動する。 ・ブラギの筆  好きなマスを2つ選び、その位置を交換する(他階層も有効)。 ・フレイヤの首飾り  目に関わらず、イベントを達成する(戦闘は無効)。 ○スキル/神性介入  各エインヘリアルは、1手番中に1回だけスキルか神性介入のどちらかを使用できます。  ただし、神性介入を使用するには、ヴァルキュリアに配置されたウルズを1つ消費する必要があります。 1:移動フェイズ  ヴァルキュリアを移動させるか、あるいは瞑想してサイコロを振り直すことができます。  第4階層(ニーズヘッグ)に到達していたら移動は行えません。瞑想してサイコロを振り直してください。 ○移動  好きなサイコロを1個か2個選び、その目の数(2個選んだ場合は目の合計値)だけポーンを「時計回り」に動かします。  この時、配置されたエッダカード1枚を「1マス」として扱います。  移動後、選んだサイコロを振り直します。2個選んだ場合は、2個とも振り直してください。 ○瞑想  移動せず、サイコロを振り直します。  好きなだけサイコロを選び、それを振り直してください。  この時、0個(=サイコロを1個も振り直さない)を選択することもできます。 2:イベントフェイズ  ポーンが配置されたマスで判定を行います。  この時、マスが「エッダ」であるか、「キーパー」であるかで、若干処理が異なります。 ◎エッダ  達成条件を満たしていたら、VPを獲得します。  ポーンが配置されたマスにウルズを置き、指定されたVPを得てください。  この時、既にこのマスにウルズが配置されているか、あるいは配置したくない場合は、自分のヴァルキュリアに置いてください。このヴァルキュリアに置かれたウルズは、エインヘリアルの神性介入時に消費されます。  次に、現在のマスに「自分のウルズが置かれた、縦横で隣接するマス(他階層も含む)」があれば、運命の糸が発生します。運命の糸は連鎖し、運命の糸の発生したマスにさらに隣接する「自分のウルズが置かれたマス」からも運命の糸が発生します。  そして、発生した運命の糸1つにつき、追加で1VPを得ることができます。  これは、現在のマスにあるウルズは数えないので、ウルズを置いても、置かなくても、イベントの達成条件さえ満たせば運命の糸を得ることができます。  □■□□□□□  □■■□□□□    第2階層の×のマスに止まり、■マスに自分のウルズがあれば  ■×□□□□□    合計で4VPを得ることができる  □□□ □□□  □□□□□□□  □□□□□□□  □□□□□□□  達成条件を満たせなかった場合、ウルズを自分のヴァルキュリアに置いてください。  VPや運命の糸を得ることはできません。  その後、達成/未達成どちらであっても、戦死者の魂をスカウトすることができます。  【エインヘリアル】から好きな1枚を選んで手元に置き、山から1枚引いて【エインヘリアル】に補充してください。  これにより、手元にある【エインヘリアル】が7枚以上になったら、6枚になるよう捨て札にして調整してください。 ◎キーパー  他のプレイヤーのウルズが置かれていたら、そのキーパーは既に討伐されています。  ウルズを自分のワルキューレに置いてください。  VPや運命の糸を得ることはできません。  ウルズが置かれていなければ、キーパーと戦闘を行います。  ヴァルキュリアは負けませんが、達成条件を満たしていなかったら、条件1つ毎にヴァルキュリアはダメージを受け、神々の栄光が汚されます。  各条件毎に指定された値分だけVPを減らしてください。これによりVPはマイナスにもなります。マイナスになったらマーカーを赤色に変え、VPを得たらマイナス分を減らしてください。  次に、ポーンが配置されたマスにウルズを置き、指定されたVPを得ます。あれば、運命の糸を得ることもできます。  以上の処理が終わったら、次の階層へと進みます。  ポーンを1つ内側の、最も近い四隅に移動させます。そして、それが第2階層なら白のサイコロを、第3階層なら黒のサイコロを1個受け取り、それを振り足して手元に置いてください(階層が1つ進む毎に、サイコロが1個ずつ増えていきます)。  もしも、第3階層のキーパーだった場合、ポーンを中央のニーズヘッグへ移動させ、次手番以降は移動せず瞑想を行うことになります。  このニーズヘッグ戦のみ特殊な扱いとなり、イベントフェイズをパスして戦闘を行わないことを選択することもできます。  また、ニーズヘッグは倒しても何度も復活します。プレイヤーは先着順にウルズを置き、指定されたVPを得てください(ニースへッグのみ、同じマスに複数のウルズが乗せられます)。 3:手番終了  自分の手番を終了し、次の順番のプレイヤーに手番を渡します。  以上を繰り返し、全てのプレイヤーが12手番を終えるか、あるいは全プレイヤーがニーズヘッグ戦を終えたらゲームが終了します。  ゲーム終了時、権能が残っていたら以下のVPを得てください。  1枚:1VP  2枚:2VP  3枚:4VP  最後に、最もVPを得たプレイヤーがゲームに勝利します。複数いたら、スタートプレイヤーから時計回りで遠い方(=プレイ順の遅い方)を優先してください。