■■ エコクレイジー 草案10 ■ 問題点  先行逃げ切りのスタイルが安定して強いという問題が解決しない。  費用面での調整として、エコ投資の必要額を2倍にしたが、結局それで問題は変わらなかった。  だが、思想としては正しい。  先行投資した企業が、その分野に安定した金を投資することにより、安定的な成果を得るというのは理屈上正しいし、それは許されるべきである。また、掛ける金の指針としてもあった方が分かりやすい。  それが強いという前提を全員が共有している場合、つまるところ序盤の叩き合いを制することができるかどうか、に争点が置かれ、初期金の違いが大きなゲーム性の違いになってしまう。  本当に微妙な調整ではあるが、少しだけ競りの価値を高める方式にした方がいいか。  一番簡単なのは、エコポイントの基準値を1〜2程度上げる。つまり、エコ投資2〜3点より、競り落として得る点数がちょっとだけ高いぐらいを目指す。  全体的に+1か+2ぐらいが正しい。+1か。だが、一番上だけ+2という考え方もある。つまり、最大値6なら、4に置けば10点入る訳だから、エコ投資3回分ぐらいの価値にはなる。一番安い2との差が3倍で、現状の4倍よりも逆に差が縮まっている訳だから、むしろ4より価値が若干下がっているとも言える。  +4の8まで来ると、1のエリアに置いても9点なので、かなりエコ投資の価値が下がる。下がり過ぎの感もあるし、それだと単にやらないルールになりそうなので、やはりギリギリ6あたりが限界か?  悪評についてのマイナス点についても考える必要がある。  要はマイナスの影響が大きいか小さいかであるが、実質5以上は負けと同義なので存在意義がない。マイナスの影響が大きい場合、最下位を取らない為のプレイになる。が、その方がマシなのでは? と感じる部分がある。つまり、現状悪評3ぐらい取ってマイナス2点の場合、エコ投資を3回やって悪評3個だと差し引き4〜7のゲインになる。  全8手番のゲームで、しゃがみ3回でゲインがあるなら、それだけで有利と言える。つまり、理屈上バランスが悪い。  うーん  悪評の点数バランスを調整するのは、結局さじ加減の問題でかなり難しいな。  要は安易にエコ投資金額だけ出してたら、多少悪評を被っても普通に得して勝てる。というのが問題な訳だから、その危機感をアオリつつ、なんか悪評を解消するような手段を入れるのが良い気がしてきた。  全8〜9手番で、つまり普通にやって悪評の溜まり数は8。4人なら2で、自分からファイナンスで悪評を取りにいかない限り2〜3で終わる。5とか普通に考えて発生しない。  加速度式を導入する。つまり、1個持ってる状態でさらに1個得たら、追加で1個得る。この場合、2〜3個の悪評が、3〜5個に変化する。その代わり、1個につき−1VPに減らしてもよい。仮に5個とっても−5な訳だから、3回しゃがんで6点なら差し引き1点のボーナスがある訳で、即終了という感じにならないのもよい。  この仕組の場合、とにかく0個に保つか、諦めるかが重要になる。  つまり、悪評を解消する手段として、エコ推進ではなくファイナンスの選択肢が生まれる。筈である。  後は、現状死にルールになっているノーリスク6金問題。  選ぶ価値がないので、序盤ほど金が多く入る要素にしたい。「15−現在のラウンド数」とか? 最後は7金か6金になるので、やはり選ぶ意味などないように感じるが、5ラウンド目ぐらいまでは悪評なしの10金なので価値はある。  それと、悪評−1も序盤に選ぶ価値がかなり低いというか、1ラウンド目にそれが2枚とか出ると非常に困るので、例えば収入2倍とか付けていいかも。ただ、これだと1のエリアに置くインセンティブをかなり高めるので、むしろ4のエリアに置くことを推奨したい。  だが、ルールがかなり面倒になりそう。単純に、マイナスにできる悪評がない場合、エコポイントをいくらか得るぐらいで良い気が。1点だとセコすぎるが、3点なら6金程度の価値がある。しかも、エコカードを取っていなくても得られるのだから、十分お得といえる。まぁ、あまりやりすぎると3位になるのが有利になりすぎるので、2点ぐらいが妥当だろう。 (!--大まかな変更点--) ・用語を変更 ・3位以下の選択肢を増やす ・実質死にルールになっていたアピールを削除 ・エコ推進を複数ベースに対応できるよう戻す ・悪評の失点バランスを調整 ・最後所持金で悪評1個減らせるよう変更 ■ 概要  エコノミックアニマルのあだ名を返上し、これからはエコを追求するエコアニマルを目指そう!  そして、エコでクリーンな社会を築き、将来世代に安心安全な地球をプレゼントするのだ! ■ コンポーネント  3〜5人? ◇エコカード(24枚)  地球環境を守る様々な取り組みが記載されたカードです。  エコポイント(=EP)が1〜4の数字で表されています。 1:2:3:4=7:7:5:5 ◇経営カード(12枚)  ESG債(Environment・Social・Governance)を発行し、ファンドから資金を調達します。  そうして調達した資金や、調達した資金で行う宣伝・エコ活動などを表します。  4種類が各3枚ずつあります。 ◇ベースカード(15枚)  企業の基本的な収入を表すカードです。  1、2、4の3枚を1セットとして扱います。 ◇悪評チップ() ◇マネートラック&マーカー(4枚) ◇サイコロ(1個)  3人プレイ時に使用する12面体サイコロです。 ■ ゲームの準備  エコカードと経営カードを、よくシャッフルしてそれぞれ山とします。  そうしたら、経営山から3枚引いて表向きに配置し、そこを【ファンド】としてください。  次に、各プレイヤーにベースカードを1セットずつ配り、表向きにして手元に置いてください。この4枚を【ベース】とします。  各【ベース】は企業が持つ事業を表し、数字はその事業から得られる利益を表しています。  最後に、じゃんけんなど好きな方法でスタートプレイヤーを決定します。  スタートプレイヤーが決まったら、スタートプレイヤーから時計回りで順番に”9+順番”金だけ得てください。4人プレイであれば、10金、11金、12金、13金となります。 ■ ゲームの進行  本ゲームはラウンドという単位で進行します。  各ラウンド毎に競りを行い、2巡(3人プレイ時は3巡)したらゲームが終了します。  以下の手順に従って進行させてください。 1:計画フェイズ  エコカード山から2枚引いて、それを表向きに配置します。  この配置された2枚が提案されたエコ政策となり、このラウンドにおける「投資」の対象となります。 2:投資フェイズ  エコ政策に対して、いくら金を投じるかを競います。  全プレイヤーは投資する金額(=投資額)を秘密裏に決定し、全員が決定したら一斉公開してください。  3人プレイ時は、4人目の仮想プレイヤーが必要です。スタートプレイヤーがサイコロを振り、出目を「仮想プレイヤーの投資額」となります。仮想プレイヤーの使用した金が決まってから、他のプレイヤーは投資額を秘密裏に決定してください。  公開後、投資額の多い順に順位を決定します。  複数いた場合、スタートプレイヤーから時計回りで近い方が優先してください。  順位が決まったら、投資額分だけ自分の金を減らしてください。  以下、順位により処理が異なります。 ◎1位/2位  エコカードを1枚ずつ獲得します。  まず1位のプレイヤーが好きなエコカードを取り、2位が残りの1枚を得てください。  得たエコカードは、直ちに【ベース】へ配置します。  自分の【ベース】を1つ選んで得たエコカードを配置し、”【ベース】の数字+配置したエコカードの数字”分のEPを得てください。  例えば、4の【ベース】に1のエコカードを配置したら、4(【ベース】の数字)+1(エコカードの数字)=5EPを得ることができます。  もしも、既に【ベース】に他のエコカードが配置されていた場合、数字が同じであれば追加する形で同じ【ベース】に配置できます。  その際に得られるEPは変わりません。既に配置されているエコカードは参照しないので、注意してください。  もしも数字が異なる場合、既に配置されているエコカードを全て捨て札とし、それから配置を行ってください。  また、他にエコカードが配置されていない【ベース】があっても、そこを必ずしも選ぶ必要はありません(収入を減らさない選択もできる、ということです)。 ○3人プレイ時  仮想プレイヤーが1位、ないし2位になった場合、そのエコカードは捨て札になります。  仮想プレイヤーが1位になったら、数字の高い方を選択し捨て札としてください。 ◎3位/4位  「投資額が最も少なかったプレイヤー」は、世界的な悪評が高まります。  4位のプレイヤーは、悪評チップを1枚得てください。  次に、3位のプレイヤーから以下のどちらかを行うことができます。 ・経営  ESG債を発行してファンドから資金調達し、エコ活動を行います。  【ファンド】にある好きな1枚を選んで捨て札にし、その効果を適用してください。  環境経営:調達した資金を宣伝やエコ活動に注ぎ込み、悪評を1つ減らします  6金:6金を得ます  12金+悪評1:12金と悪評を1つ得ます  投資額+悪評1:このラウンドに支払った投資額と同じ金と、悪評を1つ得ます ・エコ推進  既にあるエコ政策に投資して、EPを得ます。  好きな【ベース】を1つ選び、投資額がそこに配置された”エコカードの枚数”分以上であれば、”エコカードの枚数”分のEPを得ます(ベースカードは枚数に含まれないので注意してください)。  もしも投資額に余裕があれば、複数の【ベース】を選ぶこともできます。  例えば、2の【ベース】にエコカードが3枚配置されていた場合、投資額が3以上であれば、3EPを得ることができます。 3:ラウンド終了  各プレイヤーは、「エコカードが配置されていない【ベース】」の数字を合計し、その合計分だけ金を得ます。  また、最大所持金はなく、いくらでも金を持つことができます。  次に、【ファンド】に残っているカードを全て捨て札にし、経営山から3枚引いて補充します。山が尽きたら、捨て札をリシャッフルして経営山を作り直してください。  それらが終わったら、スタートプレイヤーを1つ左隣に移し、新しいラウンドを開始してください。  以上を繰り返し、2巡(3人プレイ時は3巡)したらゲームが終了します。  所持金を最も多く残しているプレイヤー(複数いれば、その全て)は悪評を1個減らしてください。  最後に、各自悪評チップを数え、以下のペナルティが発生します。  1〜 2: −1EP   3  : −2EP   4  : −4EP   5  : −8EP  6〜  :−12EP  最後に、最もEPの多いプレイヤーがゲームに勝利します。複数いたら、悪評の少ない方が勝利します。それも同じなら引き分けとしてください。