■■ 北野大茶会 草案18 ■ 問題点  タイブレイクが適当すぎる。  特に先手番不利という訳でもないのに、先手番がタイブレイクで有利になっている。  タイブレイクが滅多に起こらないならそれでもいいかも知れないが、ゲームの性質上、得点スケールが小さい為結構起こる気がする。ので、この部分を見直す必要があると思われる。  方策としては、まずタイブレイク自体が起こりにくい感じに、得点スケールを上げるなどする。  次に、納得性のあるタイブレイクを検討するのがよいだろう。  得点差を生む方法として、まずマジョリティには必ずスートボーナスが入るよう検討する?  つまり、とりあえずマジョリティだけ取れば得点にはなる。という方式。これなら、最低1〜6の得点が加算されるので、よほど目が偏らない限り得点がバラけるとは思われる。  ただ、そうなるととにかく一番目の大きいスートの枚数を集めるゲームになりそうなので、そこはいかがなものかという感じもある。  現状は頭割りしないのだが、ストッパーとして頭割りぐらいは入れた方が良さそうだ。  同じスートを枚数持ってると1点も、細かい癖に大した差がつかない。また、同スートを揃えた方が強い、の後押しもしている為、どうかなという感じもする。が、これをなくしたら、逆にスートが偏った時に厳しい感じもする。  例えば、スートボーナスは頭割りし、マジョリティを取ったら、基本枚数分が得点になるのはどうか。  つまり、とにかく7枚同スートで揃えたら、まずまず7VPは保証される。という考え方。目の平均は3.5だから、2つマジョリティを取るのと同じとなる。また切腹の可能性も低い。ということは、それなりにメリットがあるのではなかろうか。  次にタイブレイクについて考える。  納得性があるとすれば、例えばスートに基本的な価値があり、それを多く持っている方。という考え方がある。最初に提示されるのであれば、プレイヤーとしてもそれを考慮して集める訳だからそこまで問題はないだろう。  ただ、D6の目は偏る。複数あった時にどうするのか。また、プレイヤーの枚数も被りやすい。ので、納得性はあるかも知れないが、スッと決まらない。何度も繰越判定するので面倒になってしまう。  また、判定要素が増えると思考時間が増えるので、長考率を高めるだろうことも気になる。  まぁ、誉を分かち合う。という意味で引き分けというのもあるか。  例えば複数回を前提とした場合、引き分けであっても累積点の関係で問題なくなる可能性もある。  間を取って、とりあえず最も価値の高いスート1つを決め、それも分けなら完全引き分けという感じでよいんではなかろうか。  後、ボリュームの問題も考えてみる。  要は別パターンのゲーム、これからゲームの幅を広げられるかどうか。その余地があるかどうか。  現状、基本的なシステムはバッティングで、カードに特殊な効果はなく、ゲームとしてはちょっと地味ではある。ただ、派手にしたい訳でもないので、例えば何らかのルールやカードを追加することで、バリエーションのあるゲーム展開ができるかどうか。また、その必要性があるかどうかを検討したい。  まず、一番簡単なのはアクションカードを追加、あるいは交換する。  だがそれでどのような新しいゲーム性が生まれるのか。  うーん、基本的にプレイ感は変わらない気がする。  あるいは、コンポーネントが比較的少なめなので、1500円か2000円にする、というのも1つの方法ではある。  一応、今後の要検討項目として留意する程度にする。 (!--大まかな変更点--) ・バッティングの処理を変更 ・全アクションカードに共通の手札交換効果を追加 ■ 概要  太閤殿下により北野大茶湯が開催されることになった。  茶会にて名物を披露し、誉を稼ごう! ■ コンポーネント  3〜4人用 ◇名物カード(48枚)  茶道具を表すカードです。  「茶入(赤)」「茶碗(青)」「茶杓(黄)」「茶筅(緑)」「茶釜(黒)」「香合(紫)」の6スートが、各8枚ずつあります。 ◇アクションカード(12枚)  プレイヤーが行える謀略を表します。  「謁見」「金」「忍者」の3種類があり、3枚1セットになっています。 ◇人気カード(2枚)  各茶道具の人気度を表します。 ◇サイコロ(6個)  各茶道具の人気度を決める為の6面体サイコロです。 ◇怒りトークン(8個) ■ ゲームの準備  3人プレイ時は、名物カードから1スート8枚を抜いてください。  抜くのはどのスートでも構いません。ランダムに選んでください。  人気カードを場に置き、サイコロを振って使用する各名物に配置します。  この目の値が、今回のゲームにおける各名物の人気度ボーナスとなります。  名物カードをよくシャッフルして山にし、山から7枚引いてそれを2枚裏向き、残りを表向きで場に配置し【太閤殿下】とします。これは太閤殿下が所有する名物であることを表しています(裏向きの物は一般公開されていない秘蔵の品です)。  次に、各プレイヤーは7枚引いて手札とします。  この時、手札の内容が気に入らなければ1回だけ交換することができます。好きな手札3枚までを選んで捨て札にし、山から”捨て札にした枚数”だけ引いて手札に加えてください。  捨て札は公開せず裏向きのまま置き、全員の交換が終わったら捨て札を回収して山の残りと一緒にリシャッフルしてください。  また、各プレイヤーにアクションカード3枚1セットを配り、これも手札としてください(プレイヤーの手札は合計10枚になります)。  最後に、じゃんけんなど好きな方法で上座を決定してください。上座になったプレイヤーは、手元に本ゲームのボックスを置くなどして、上座であることを表してください。 ■ ゲームの進行  本ゲームはラウンドという単位で進行します。  7ラウンドを終えると茶会が開催され、そこで最も多くの誉れ(=VP)を得たプレイヤーがゲームに勝利します。  以下の手順で処理を行ってください。 1:メインフェイズ  全プレイヤーは手札から好きな1枚を選んで、裏向きにして場にプレイします。  この時、プレイヤー間で自由に談合を行うことができます。ですが、談合の内容に強制力はなく、約束を特に守る必要はありません。  全員が出したら表向きに一斉公開し、プレイしたカードの種類に応じて以下の処理を行ってください。 ◎名物カード  プレイしたカードをそのまま手元に置き、そこを自分の【蔵】とします。  既に名物カードがあればその右側に配置し、プレイ順に左から並ぶよう配置してください。 ◎アクションカード  名物カードと同様に、自分の【蔵】に左詰めで配置します。  次に、プレイしたアクションカードの種類に応じて、以下のいずれか1つの効果を適用してください。  複数のプレイヤーが「異なる種類の」アクションカードを出していた場合、上座から時計回りで近い順に効果を適用します。 ・バッティング  もしも「同じ種類の」アクションカードがプレイされたら、それら効果は適用されません。これをバッティングと呼びます。  バッティングしたらアクションカードを裏向きにしてください。  また、後にアクションカードをプレイし、それがバッティングしなかった際、【蔵】にある裏向きの枚数に応じて追加で効果を適用することができます。ただし、同じ効果は適用できず、追加分はそれぞれ別の効果を選んでください。  例えば、最初に「謁見」を出してバッティングし、次に「金」を出してこれがバッティングしなかった場合、金の3つの効果である「箔付け」「大量買付」「仕入れ」の中から好きな2つを選んで適用することができます。 ○謁見  太閤に謁見し、「献上」「下賜」「仕入れ」のいずれか1つを行います。  献上:自分の好きな手札を2枚まで、表向きにして【太閤殿下】に加える。その後、山から1枚引いて手札に加える。  下賜:【太閤殿下】から表向きの好きな名物1つを選び、自分の【蔵】に加える。  仕入れ:山から3枚引いて手札に加え、手札から3枚を好きな順番で山の下へ戻す。 ○金  金をばらまいて、「箔付け」「大量買付」「仕入れ」のいずれか1つを行います。  箔付け:人気カードに置かれたサイコロに対し、以下のいずれかの操作を行う。2個選んで交換する。1個選んで反転(7−現在値)する。  大量買付:手札から好きな名物2枚を選び、直ちに自分の【蔵】の「金」と同位置へ表向きで配置する。その後、山から1枚引いて手札に加える  仕入れ:山から3枚引いて手札に加え、手札から3枚を好きな順番で山の下へ戻す。 ○忍者  忍者を雇い、「すり替え」「偵察」「仕入れ」のいずれか1つを行います。  すり替え:自分の【蔵】と、【太閤殿下】から表向きの名物を1つずつ選び、それを位置を変えずに交換する。  偵察:【太閤殿下】の裏向きの2枚の中を見る。  仕入れ:山から3枚引いて手札に加え、手札から3枚を好きな順番で山の下へ戻す。 2:ラウンド終了  新しいラウンドを開始します。  以上を繰り返し、7ラウンドを終えたら茶会を行ってください。 ■ 茶会  【太閤殿下】の裏向きカードを表向きにし、人気カードの左から順にマジョリティを決定します。  各スート毎に、そのスートのカードを最も多く持つ(=自分の【蔵】にある)プレイヤーがマジョリティを得ます。  複数いれば、より左側に配置されている方(=最初の1枚のプレイが早い方)が優先されます。それも同じなら、その全員がマジョリティを得てください。  マジョリティを得たプレイヤーは”各スート毎のボーナス(=人気カードのサイコロの目)VP”を得ます。複数いても同じVPを得てください。  ただし、”【太閤殿下】に配置されている枚数”以上の枚数を持っていた場合、太閤殿下の顔を潰して怒りを買います。怒りトークンを1個得てください。  次に、2枚以上所持しているスートがあれば、その1スート毎に1VPのボーナスを得てください。  以上のVPを合計し、最もVPの多いプレイヤーがゲームに勝利します。  複数いれば、上座から時計回りで近い方が優先されます。  ただし、怒りトークンが1個あると、−2VPされます。怒りトークンが2個あると、減封改易切腹のいずれかの沙汰が下されVPに関わらずゲームに敗北します。怒りトークンが3個以上なら、数寄御免状を与えられて無罪となります。