■■ Throne of Empire 草案2 ■ 問題点  基本的に手札の自由度が少ない。  自分の手を自由に作れないので、他人が何を集めているのか予想しても妨害したり対策できないので意味がない。読み合いをベースに考えるなら、それこそ手札は自由に作れる必要があるし、そうできないなら相手の手を読み切るのがどうとか考えない方がマシではある。つまり、マルチではあるがソロゲーという方向性に持ってくかどうか。という部分。  アクションが切るか止めるかの2択しかないのだから、インタラクションは強めに作らないと完全にソロゲーとなってしまう。という仮定の下に、どうインタラクションを強めるか。  現状のインタラクションは弱すぎる。他のプレイヤーがプレイしたカードを手札にできるから、だからどうしたレベルの感じでしかない。例えば、これを参考になんかできるのであればまた違うか。  例えば、国主はプレイされてる農民の数だけ強くなる。的な。これだと、ダイレクトに相手の捨て札で強さが上がるので、構造としても分かり易い。  ただ、結局手札の作り方が山からランダムに引いてくるだけなので、とてもアンコントローラブル。相手の捨て札に合わせて手を作るとかまぁ、できそうもない。  例えば、場に3枚ぐらい見せカードがあり、そこから引くかランダムに引くか。みたいな、コントローラブル要素をつけるか? まぁ、少しはマシになるのかも知れない。ランダムに引いた場合は、保持に金かからないとかそういうメリット付けるのもありか。  一応、場に出したカードで何らかのスキルが発動するとする。  のに加えて、継続効果があってもいいのかも知れない。あるいは条件発動とか。そうなると、ミニ拡大再生産っぽい感じにはなる。例えば、農民を重ねると農民国家になり、農民アクションが強くなる。  ただ、手札に残す意味は?  構図として、手札に残すと勝利点。放出すると使い切りスキル。というような感じに明文化しておく必要があるだろう。  基本システム部分の変更は、ドローにコントローラブル要素を足すだけでよいか?  決算については、基本場を見る方式に変更する。最終的には、全プレイヤーのプレイしているカードに加え、ドロー強化の為にひかれている3枚のコモナーにより決算するとする。  また、基本的にカードが重ならない問題もあるので、決算は最多枚数ではない方がいいだろう。かと言って、1枚1枚判定するのはキツイ。  こうする。  各クラスについて最も多く持ってるプレイヤーだけが決算できる。  だから、農民なら農民を最多枚数持ってるプレイヤーが決算可能。複数人いたら、全員できる。だから、全員が1枚ずつ持ってたら、全員できる。という感じ。ただ、全員がやった場合、点差が付かないので意味ないのでは?  また、全員の放出したカードを見る場合、放出せずに溜めたプレイヤーが単に有利になりそうな予感がある。というか、有利だろう。  このねじれ問題を解決するには、例えば自分+共通場しか見ない。とか。ただ、これだと完全ソロゲーになる。となると、もう1つの方法は放出のスキル効果がかなり高い得点になる。とか。バランスが取れるなら後者がいいかも知れない。  一先ずその方向性で考えてみる。  また、枚数が少ない特殊なカードがあっても面白いかも知れない。  後、属性があってもいいかも知れない。善悪中立とか。特定のカードを見ると殆どヒットしないが、属性で見れば問題ない可能性もある。というか、全決算スキルが属性で見てもいいかも知れない。  属性自体を3つぐらいに規定しておけば、まぁ、作り易いのでは? ただ、決算方式が画一的になって面白くないかも知れない懸念はある。  インタラクションは「自分の場以外を見る」でOK?  自分の場を見ない場合、単純に全部手札にしてしまうと相手の決算妨害になる。これは、単純に必要カードが少ない程高得点な条件を入れることで、強引ではあるが緩和されるか。  属性をどうするか。  善悪はパーソナルな部分でどうかなという感じ。社会的地位、つまりソーシャルな属性が良いだろう。  プア―、ノーマル、リッチ。これだと富に基準されるので、もっとカーストの方がいい。上流、中流、下流か。  ゲーム的には階級の構成人数に差がない方がいいけど、実際の感覚として差がないのは不自然に感じるのがポイントか。このズレは、つまり各クラスの枚数構成にも関わってしまうので、なるべく触れないようにした方がいいのかも知れない。  ソーシャルとは全然別の、人数に全く関係なさそうな属性の方が無難だろう。  作品の主題をここに持ってくる、というのも逆説的にありかな。  例えば、この世界を支配する観念を2種設定し、それに属さない第三勢力の3つを用意する。極々簡単な所だと光と闇みたいな。  太陽教と月教と、無神論者の3つとかにしてみるか。  また、ゲーム終了時に手札を補充するのもよくない。  手札は最低、最初に持ってる1枚か、あるいは初期手札を増やすかして、それ以外は増えないようにした方がいい。手札が多くなればなる程、決算パワーが上がるのではなく、バッティングした際に勝てる可能性があるだけなので、1枚ずつ持つのも手だし、3枚だけ持つのもいい。  ただ、単純な清算回数で考えると、結局複数回やった方がいいのだから、1枚ずつキープが絶対に正義になる。  バッティングした際に多い方、というのはいいけど、清算回数に制限あった方がいいのかも知れない。あるいは、場の条件がそれなりに厳しくて、清算しても0点という考え方もあるが、さすがにこれはいかがなものかと思われる。  例えば、清算に主と副の2種類を用意する。主生産の点数が大きくなるようにする。んー、ちょっと複雑になり過ぎか。  そもそもバッティングするのか問題もある。6クラスぐらい用意するとして、複数清算しないのであれば、まずバッティングはしないような気がする。また、人数によりバッティング可能性が大きく異なる、というのも気になる所。  例えば、同率1位は清算できないとする。この場合、1枚ずつ持ったとしても、誰も持っていないスートでしか清算できないのだから成立しそうな気がする。  それにしたって、計6枚というのはかなり厳しいが。  この際、8ラウンドぐらいにしてみる? すると、8枚6スートぐらいであれば、3・3・1・1とか。仮にカードを4枚プレイしたら3・1か。まぁ、補充しないと厳しいかな。結局、ただで補充できてしまうと手札の残すのは単に1金支払うだけのリスキー行為となってしまうので、これが上手く回らない原因か。  補充なしとすると、今度はプレイと併用すると最大同じカードを2枚、3枚あったらほぼ確定でマジョリティみたいな感じで、1枚ずつ残すとほぼ素通りできてしまう。  つまり、手札の補充はあった方がいい。  手札からプレイした際の効果を強めに調整し、ついでにホールド時に金を支払わないようにする。このルールは忘れやすいのでオミット。で、最後は山から一定枚数?補充する。最大枚数になるよう補充するよりは、1枚、ないし2枚少ないぐらいに補充した方が、全部キープが生きてくるので良いような気がしないでもない。  プレイ的には、バラバラのカードを引き続けるようなら、全部キープして清算回数にかける。みたいなプレイもありとできたら面白いかも知れない。  効果自体は、枚数×場の枚数の掛け算にするような感じもありではある。それだと、同カードを3枚残すのは凄く意味がある。ただ、ランダムに引いて揃ってしまうのもまた味気ない。なので、やはり最後の補充は固定枚数がいいだろう。2枚なら2枚、という感じ。キープで差を付けたいなら、さらに+2枚を可能とするのがいいだろう。全6枚なら、最大8枚手札にできるという感じ。  全部手札を使い、残った1枚+2枚補充の3枚だけで清算もありか。偶然全部同じカードになれば破壊力もあり、良いかも知れない。ちょっと運ゲー感あるが。 (!--大まかな変更点--) ・ジョブを1つ追加 ・開始時に手札1枚持つよう変更 ・供託金を国庫に変更。国庫に最大数を設定し、超えたら1VP入るよう変更 ・ジョブの各スキル、順番を調整 ■ 概要  周辺諸国を武力によって併呑し、戦乱の世を終わらせたチルダーズ1世。  黒竜帝とも呼ばれた英雄の死は、熱き血の冷めやらぬ広大な帝国領に新たなる動乱を引き起こした。  次なる竜の王座の主は誰なのか。  帝位を簒奪すべく、有力な名家同士の争いが始まる。 ■ コンポーネント  3〜7人用 ◇ジョブカード(64枚)  自家を構成する人間の、役職を表すカードです。  最終的に、自家の中で最も多い役職が当主となり、その政策に従って勝利点が与えられます。  ジョブは8種類(=8スート)あり、1スートは各8枚ずつあります。 ◇コイン( 枚)  帝国で流通する貨幣です。  1枚=1金を表し、ゲーム終了時は1勝利点に換算されます。 ■ ゲームの準備  ジョブカードをよくシャッフルして山にし、各プレイヤーは山から1枚ずつ引いて手札としてください。  次に、コインを各プレイヤーに5金ずつ配り、さらに中央にも5金置いてこれを【国庫】とします。残りのコインは少し離した場所に置き、これを【ストック】としてください。  最後に、じゃんけんなど好きな方法でスタートプレイヤーを決定してください。 ■ ゲームの進行  本ゲームはスタートプレイヤーから時計回りで順番に手番を行い、全員が5回手番を行うとゲームが終了します。  それまで、以下の手順に従いゲームを進めてください。  手番プレイヤーは山から1枚引いて手札に加え、「ホールド」か「プレイ」を選択します。  選択したら、次の順番のプレイヤーに手番を渡してください。 〇ホールド  手札からプレイしません。  【国庫】に1金を支払ってください。 〇プレイ  手札から好きな1枚を表向きで手元に置き、そのスキルを適用します。  蛮族 :公開されているカード1枚を捨て札にし1VPを得る  農民 :【国庫】に1コインを支払い1VPを得る。これを2回まで適用してもよい  商人 :【ストック】から3コインを得て、1コインを【国庫】に支払う  盗賊 :他のプレイヤー1人から1コインを奪う  騎士 :次の手番まで、自分と自分がプレイしたカードはスキルの対象にならない  司祭 :【国庫】から3コインを得る  元老 :他のプレイヤー1人に【国庫】から1コインを与え、自分は2VPを得る  魔術師:山から2枚引いて手札に加え、手札から2枚を捨て札にする ※魔術師のスキルは、引いたカードをそのまま捨て札にすることも可能です。 ※騎士のスキルは、最後手番(=5手番目)に使用しても決算時には適用されません。 ※司祭や商人など、スキル対象の金が不足していた場合、ある分を全て得てください。  以上を繰り返し、全員が5手番を終えたらゲームが終了します。 ◎【国庫】への支払いについて  【国庫】は最大15コインまで保管できます。それより多くのコインが支払われた場合、溢れた分を【ストック】へ戻し、さらに支払ったプレイヤーに”溢れたコイン枚数”分のVPが与えられます。  ゲームが終了したら、手札が6枚になるよう補充を行います。  最も手札の少ないプレイヤーは、「他のプレイヤー(=自分以外)の」手元に置かれている好きなカード1枚を手札に加えるか、1金を【国庫】に支払って山から1枚引いてください。  手札枚数の同じプレイヤーが複数いたら、スタートプレイヤーから時計回りで近い方が優先されます。  もしも、他のプレイヤーがプレイしているカードが尽きたら、1金を【国庫】に支払って山から引いてください。金がなくそれもできない場合はパスとなり、手札の補充はできなくなります。  それが終わったら、改めて「最も手札の少ないプレイヤー」が上記処理を行います。  例えば、時計回りにA(1枚)、B(3枚)、C(3枚)であった場合、まずAが1枚補充します。  その時点で、A(2枚)、B(3枚)、C(3枚)となり、まだAが最も少ないので1枚補充します。  すると、A(3枚)、B(3枚)、C(3枚)となり、同枚数ならAが優先されるので、Aが1枚補充します。次にB→Cと補充し、以降は6枚になるまでA→B→Cの順番で補充していくことになります。  そして、全員の手札が6枚になったら(金が不足し、パスしたプレイヤーを除く)一斉に公開します。  各自手札を見て、最も枚数の多いジョブが「当主」となります。この時、同枚数なら「数字の大きい方」が当主になります。  当主が決まったら、次はその枚数の多い順(=当主となったジョブの枚数)に政策を適用してください。  同数であれば、数字の小さい方が優先されます。それも同じであれば、スタートプレイヤーから時計回りで近い方が優先されます。  蛮族 (1):自分以外のプレイヤーのコインを半分(端数切捨て)にする  農民 (2):手札の農民1枚につき3VPを得て、コインを全て【ストック】へ戻す  商人 (3):ゲーム終了時、1コイン=4VPとして計算できる  盗賊 (4):手札に盗賊のないプレイヤーから合計8コイン(任意分配)までを奪う  騎士 (5):【国庫】の上限までコインを支払うことができ、1コイン支払う毎に3VPを得る  司祭 (6):【国庫】にあるコインを全て得る  元老 (7):”【国庫】にあるコイン”分のVPを得て、全プレイヤーに【国庫】から1コインずつ与える  魔術師(8):手札にある「異なるスート」1つにつき2VPを得る  全員の政策を適用し終わったら、最後に手持ちのコインを1金=1VPとして加算し、最もVPの多いプレイヤーがゲームに勝利します。  複数いれば、領主の数字の小さい方が勝利します。それも同じなら引き分けとしてください。