■■ 非実在少女 草案0 ■ 概要  1〜13のカードで推理する、ミニマルゲーム。  1枚を伏せて中央に置く。  ただし、これが非実在少女ではない。最終的に手札が1枚残った時、誰が非実在少女であるか当てるのが本ゲームの趣旨である。  よくシャッフルし、1枚を伏せて中央に。残りを配り切る。  全員1枚を選んで一斉公開。これを、手札が残り1枚になるまで繰り返す。4人なら2回、3人なら3回。  で、最終的に残った手札と、中央の札を表向きにし、一番小さい数字を持っていたら、そのキャラクターが非実在少女、つまり現実に存在しなかった人物となる。  カードには3色が設定されていて、続けて同じ色をプレイする場合、必ず最初にプレイしたものより大きい数字のものでなければならない。  残り手札が1枚になった時点で、誰が非実在少女であるかを推理する。  あるいは、推理しなくてもよい。推理しなくても良い場合は、各カード毎に特殊効果があり、自動的に勝者が決定される仕組みになっている必要がある。  続けてってのは、流石に推理材料にはならないかな。  同じ色があったら、必ず低い方から出す必要がある。ぐらいかな。ただ、もしも手札が全部同じ色だった場合、選択の余地が全くなくなってしまう。中央と差し替えるとか、何かケアする必要があるだろう。  何をすると勝つのか。  自分が非実在にならないことが勝利として、要はドボンを決めるゲームであるとする。  となると、手札に基本は高い数字を残すことになる。では、高い数字を残さない理由はなんなのか。中央の1枚を観察者として、観察者よりも高い数字だと死ぬ。的な要素があるとする。  観察者は必ず実在しているのだから、最も高い数字であるべき。という思想。この場合、観察者はオープンされていてもいいかも知れない。  まず、手札から切る対象は観察者よりも高い数字。これを残しても全く意味がない。  ただし、全員の手札が観察者よりも高い数字だった場合、観察者が非実在となる。としておくと、一応保留する意味は出てくるか。まぁ、全員だと抑止効果もクソもないので、2人以上が観察者よりも大きい数字だったら、という条件が妥当だろう。この場合、観察者と、観察者よりも低い数字のプレイヤーは非実在になる。  観察者の数字がプレイヤー人数よりも小さかった場合、無効試合になりそうな雰囲気。  その場合、何らかの条件で観察者に数字が足されるとかかな。例えば、1回目にプレイした中で最も高い数字とか。あるいは、特殊効果を設定するなら、それを張り付ける形でもいい。友達とか。  まぁ、これでゲームの基本骨子はできた。  後はカードを切る部分にどうジレンマを持たせるか。  例えば、カードにいくつか特殊効果を設定する。  方向性として、全体ルール系、メタ系、どっちを入れるか。  メタ系は分かり易く特定の数字を殺すカード。ただ、カードの数字幅が1〜13あるので、よほど数字がばれない限り刺さることはないだろう。  全体ルール系は、プレイできる手札を縛るもの。同じ色は必ず大きい数字から出さなければならないとか、一番大きい数字は手札に残せない、とか。  ただ、13枚の特殊効果をそれぞれに設定するのはかなり厳しい。色毎に4つ程度に分けるべきだろう。  ドボンを決めるだけであれば、何回かやる必要はあるだろう。例えば3勝負とかにする?  負けたプレイヤーの手札はゲームから取り除かれ、3回やるとか。単に取り除かれると、手札枚数に違いが出てしまうのがどうかなー。  負けた人は手札が少ない状態で始め、不足分だけパスできるとか。うーん、単に手札の選択肢が減るので、不利になるだけか。  2回戦にする。  1回戦で非実在となったカードは、2回戦目の観察者になる。観察者は必ず非実在であり、この数字よりも大きい数字を残す必要がある。  うーん、ちょっと混乱するな。  最も小さい数字が非実在。基本、大きい数字を残す。  観察者より大きいと問答無用に死ぬ。ただし、2人以上が観察者より大きければセーフ。その場合、観察者を含めて最も小さい数字が死ぬ。観察者が死ぬ場合もある。  1〜3ぐらいの低い数字に存在価値がない?  まぁ、アンチカードにするぐらいしかないかな。単純に13、12、11を殺すカード。ただ、それだとアンチカードが見えているかどうかしかゲーム性がないので辛い。例えば3人でプレイするとして、最終的に見えないのは6枚。ウィドウがない訳だから、その時点で見えてなかったら残す理由がない。ということになる。  結局ウィドウか。観察者を見えないようにした場合、7枚が不明。その内、自分の手札に2枚ある訳だから、分からないのは5枚。4人プレイの場合、7枚が分からない。  13枚中7枚とか、4人はちょっとゲームにならない気がするなぁ。 ■ 再考  スワンプマンを当てるゲームであるとする。  プレイヤーの中に1人、スワンプマンが混じっている。そのプレイヤーは既に死んでいて、この世に存在しないという訳だ。  ゲーム開始時に、手札を定数配った後、残りから死亡者としてランダムに1枚選ぶ。  カードには数字が振ってあり、この死亡者に最も近い数字の手札を残すとゲームに敗北する。つまり、ドボン。ただし、ドボンしなかったら勝てる、という訳でもない。多分、変則的なチキンレース。  カードを捨てる順番が重要。  全カードに特殊効果が書いてあり、前の手番に捨てた数字を元に何か特殊な効果が発生したり、ポイントを得たりする。ただ、それだけだと死亡者に数字を近づける意味がない。最も遠い数字を残せばいいだけになってしまう。  一番簡単な方法は、最終的に残した手札の数字が、死亡者の数字に近い程点が高くなるようにする。  で、それ以外にも加点要素があり、その合計値で競う感じ。  多分、仕組み的には初期明日旅と同じ感じ。極々簡単にするなら、数字の差分で得点が入るようにする。その場合、数字の大→小→大→小の順番でカードを出していくことになるので、必然的に数字が中央値に寄って行く、というのもある。  例えば、死亡者の数字を基準に、多ければソーン、少なければソーンを変換してコヒーレンスに。みたいなギミックが単純で面白いかも知れない。  ただ、死亡者の数字が端だった場合、どうやっても片方のリソースが得られない、変換できない。という問題もある。これは、単純に言って死亡者の数字が変わればよい。  ただ、完全なる上書きシステムは興醒めではある。  また、インタラクティブ性もここに持たせたら嬉しい。  自分の数字を見てカードを出すだけだとソロゲー過ぎるが、全員のカードでソーンとコヒーレンスすればいいんじゃなかろうか。  ナラティブ性をどうするか。  物語構造をどう組み込むか。  プレイされるカードは人物でないといけない。そして、最後に残すカードは「自分」であり、それ以外のカードは他人である。他人は歴史主義的解釈により、歴史を証明しないといけない。とする。つまり、その他人は自分の家族であり、親戚であり、行きつけの飲み屋のオッサンであり、なんらかの設定が必要であるとする。  つまり、ここを構築させれば、自然にナラティブになりそうな予感がある。  死亡者の数字を公開した場合、手札にある一番近い数字が±1であり、その他に近い数字がない場合、ゲームに勝てる気がしなくなる。  ゲームを単純化する場合、チキンレースをするがその限界値がランダムで決められるのだから、ここはどうにかする必要がある。例えば、手札の他のカードのプレイ順番により数字が変動するとか。  あるいは、残したカードに勝利条件が書いてあるとする。で、それを達成できたら勝つ。ただし、スワンプマンになると負ける。という感じにしてみる。  勝利条件も凄く簡略化する。  自分の前に3×3の9マトリクスがあり、手札をそこに配置していく。配置場所にはフレーバーとして関係性が書いてある。親友とか、兄弟とか。  で、勝利条件カードには、そのマトリクスの特定の場所を参照するようになってて、そこに配置されたカードの数字とか、あるいは単純に記号(〇、△、□、☆など)を指定し、その記号の数が勝利点になる。みたいな感じとか。  問題は、手札が配られた段階で理想点が計算でき、最後に残すカードが死亡者から離れていた場合、何をしなくても勝利が確定してしまう。  なら、共通場にすればどうか。  5×5のマトリクスにして、中央に死亡者を配置。で、24+人数分ぐらいのカードを配る。で、手番に1枚ずつ配置していく。  あー、これだ。  カードは何枚用意する必要があるか。  まず、25枚は絶対必要。5人プレイまで対応するとして、30枚? つまり、4人だと7枚ずつ配る。余りは公開。3人だと9枚配り、余り2枚は公開。3人なら、マトリクスを狭くするのもありか。  まぁ、マトリクスを全部埋める必要はないので、手札は7枚固定。残ったカードは公開とかでもいいけど。  その場合、3×6=18マスしか埋まらないし、これで所定のマス埋めは厳しくないか。  また、カード枚数が30枚だとして、どの場所にキーを置いたから、何番のカードを持ってそう。と推理するのは難しくないだろうか。  3×3のマトリクスで8枚を配置するだけなら、ある程度の推測がつくしカードも覚えられる。だが、この形式はちょっと覚えるのは不可能な気がする。  単純に残り数字を予想するだけの方がいい。  手札のプレイは何を意味するか。  「この人物は自分ではない」という意味があると思う。つまり、他人であり、他人であることの証明が必要。なら、何をもってして他人であるか。  ゲーム的には、プレイする為の素地がある。つまり条件が整っている場合にプレイできる。というのがしっくりくる。  例えば、消去法で考えてみる。  「自分は〇〇でない」という条件で、自分を仮定していく。例えば、男ではない。女ではない。老人ではない。子供ではない。そして、最後に残った1枚が自分だが、スワンプマンであるという可能性もある。  問題は、それのゲーム的なエンジンをどう構築するか。  各カードに個性を表すワードか記号、あるいはスートのようなものを設定したとする。つまり、最後の1枚はそれまでにプレイしたカードと完全に被らないカードである必要があるが、そもそも配られた時点でそれらが被りまくっていたらどうするのか。  いったん切り離す。  基本的なゲーム要素はチキンレースであるとする。つまり、ゴールとなる死亡者の数字に、最も近い数字を残すと勝つ。  これを原則とするなら、本来手札をランダムに配るのはよくない。ゴールから遠い数字しか配られなかった場合、勝ちようがないからだ。つまり、最初から固定手札の方がよい。例えば、10枚くらいカードがあり、それを1枚ずつ捨てていくような感じ。で、捨てる順番に応じて、最後に残すカードの得点が計算される。  実質親真似が有効だが、10枚ぐらいあって親真似するのは、よほど勝ちパターンが固定化されていない限りないように思われる。  スワンプマンも徐々に情報が公開されるとする。  10枚の山を作り、1ラウンドに1枚ずつめくり、最後に残った1枚をスワンプマンとする。つまり、見えているカードは安全ということ。  10枚が適正か、というと、9ラウンドはややダレるかも。ただ、カード枚数が短いと偶然の重なりと得点ルートの効率化が近くなるので、10枚ぐらいが適性かなぁ。  基本的に、プレイするとカードのスキルが適用される。  最後に残すと、決算スキルが適用される。と、まぁ、こんな感じ? ■ 概要  ある日、ハイキングに出かけた少女たちの内、1人が雷に打たれて死んだ。だが、同時に沼に落ちた別の雷が、沼の汚泥と化学反応を起こして死んだ少女と同じ存在を創り出した。  新たに生まれた少女、スワンプマンは、そのまま友達と合流すると、自分が死んだことも知らず日常へと回帰した。  だが、それから1週間後、沼で損傷の激しい少女の遺体が見つかった。  果たして、死んでいたのは誰なのか。鑑定結果が出るまでの僅かな時間に、それぞれ秘密を抱えた少女たちの自分を探す旅が始まる。 ■ コンポーネント  3〜5人用 ◇ヒロインカード(48枚)  ハイキングに出かけた8人の少女たちです。  1〜8の数字を持ち、8枚1セットになっています。また、各ヒロインには「スキル」と「自我体験」の2つが設定されています。 ◇クオリア( 個)  特定のヒロインを通して得られる感覚質です。  各ヒロインの自我体験の根拠、解答になります。 ■ ゲームの準備  ヒロインカードを各プレイヤーに1セットずつ配ります。  次に、残っている1セットをよくシャッフルして山にしてください。  最後に、じゃんけんなど好きな方法でスタートプレイヤーを決定してください。 ■ ゲームの進行  本ゲームはラウンドという単位で進行し、7ラウンドでゲームが終了します。  それまで、以下の手順に従いゲームを進めてください。 1:ラウンド開始  1ラウンド目は飛ばして次のフェイズへ進んでください。  2ラウンド目以降は、山から1枚引いて表向きに配置し、これを「実在少女」としてください。 2:メインフェイズ  スタートプレイヤーから時計回りで順番に手番を行います。  手番になったら、手札から好きな1枚を各自の【認証置き場】へ表向きにプレイし、そのスキル効果を適用してください。 3:ラウンド終了  このラウンドに引かれた「実在少女」の数字と、最も近い数字を出したプレイヤーが次のスタートプレイヤーとなり、新しいラウンドを開始します。複数いれば、このラウンドのスタートプレイヤーから時計回りで遠い方を優先してください。  これが7ラウンド目であれば、ゲームが終了します。  まず、山から1枚を引いて表向きに配置し、これを「死亡者」とします。  次に全プレイヤーは残った手札を公開し、死亡者と最も近い数字の手札を持つプレイヤーが「スワンプマン」となりゲームに敗北します。複数いれば、このラウンドのスタートプレイヤーから時計回りで遠い方を優先してください。  その後、生き残ったプレイヤーは手札の「自我体験」の効果を適用し、スコアを計算してください。  そして、最もスコアの高いプレイヤーがゲームに勝利します。複数いれば、「死亡者」の数字により近い方が勝利します。それも同じなら、このラウンドのスタートプレイヤーから時計回りで遠い方を優先してください。