■■ カードでできるFPS 草案0 ■ 概要  うえむらさんの注文により考察開始。  大まかに言えば人狼的な発想に基づくFPS。従来のFPSをテーマにしたボードゲームは、単なるタクティカルシミュレーションであり、ファーストパーソン感が全くなかった。つまり、世界観の再現のみで、プレイ感の再現は全く行われていない。そこに、付け入る隙があるかも知れない。  まず、距離や位置を概念的なものに置き換える。  誰がどこにいるか、どう移動するか、移動スピードはどれぐらいか。の3点について、相手の位置をモニタリングしていなければ把握できない情報であり、実際にはどこを通って、どれぐらいのスピードで動いているかは分からない。  クリアニングにしても、クリアニング後に相手が移動して現れたら意味ない訳で、基本的にはクリアニングの瞬間だけ安全が担保されるとする。  余りに概念的過ぎるとゲームがつまらなくなるので、最低限マップぐらいは用意したい。  エリアA〜Eの5エリアぐらいあればいいかな。これをスート的に扱うとする。  基本的な考え方として、何枚か手札に持っている。  自手番時に行うアクションの1つとして、他のプレイヤーを攻撃できる。攻撃する際はカードをプレイ。で、同スート、つまり同エリアのカードを持っていたら被弾する。ダメージは一度にプレイした枚数とかかな。一度にたくさんの枚数をプレイすれば、より大きなダメージを与えられる。  防御側も何枚でもプレイできて、相手より枚数で上回れば反撃で逆にダメージを与えられる。とする。  つまり、1枚でとりあえず攻撃する、に少しリスクを付けた感じ。  また、隣接するエリアのカードも出せる。その場合、2枚で1枚として扱う、とか。  もしも、攻撃された側が同エリアのカードを持っていない場合、攻撃は行われず外れとなる。  このダメージシステムなら、まぁ、HPは3ぐらいが適性かな。  さて、ここで最大の問題となるのは、他人の手札をどう読むか。という問題。  どのスートを何枚持っているのか、予想ができないと攻撃云々は成立しない。  例えば、各プレイヤーが行うアクションは、1スートを選んで全部切る。というやり方にする。この場合、基本的に直前に切ったスートは持っていない。が、補充があると崩れるので、基本的に手札を全部使い切るまで補充なし。という感じにしなければならない。  この場合のプレイは、基本的に枚数の多いスートを手札に残すのがベター。なので、通常のアクションを枚数多く切ると恩恵が大きいような感じでバランスを取ってやる必要がある。  んー、そう考えると、サバイバル型ではなくミッションクリア型の方が合うかも知れないな。  ただ、攻撃することはただでさえリスクなんだから、攻撃する動機付けをシステム面でサポートする必要がある。つまり、一番簡単な方法はミッションをクリアするか、他のプレイヤーを全滅させるか。という勝利条件にすることか。  また、キャラクター性をどう出すのか。  共通山から手札を引いてくる場合、キャラクターボードなり、何らかの方法を使わないと個性は出ない。  例えばキャラ毎にミッションや装備などが違っていて、それらの条件を満たすと追加されていく方式とする。それはスキルであったり、VPであったり。  ミッションの達成方式は、基本的に指定されたスートを指定枚数プレイすること。  ただし、他のプレイヤーが必要スートをプレイしていたら、その人数分コストが軽くなるとする。つまり、他のプレイヤーに得をさせないようにするなら、他のプレイヤーが達成しそうなミッションのスートをなるべく後回しにする。ということは、そのスートで攻撃をうけやすい。という感じかな。  まぁ、実際問題として、他人が既にプレイしたスートはセーフティという話もあるし、基本は合わせ打ちをしない方がいいとは思うが。  現状のやり方だと、対人戦ではどうしても展開が地味になりそうだな。。。  仮にソリティアで考える。  そうだな、モチーフは『エイリアン:アイソレーション』とする。つまり、限定空間で逃げながらミッションを達成する感じ。  遭遇山札みたいなのがあり、プレイヤーは動体センサーで例えば上から3枚ぐらいをチェックできるとする。で、アクションに応じて、山から引いて手札にできたり、山から捨て札にして排除できたりする。ただし、動体センサーや排除は回数制限があり、敢えて引いてやり過ごすようなプレイも必要になるとする。  基本的にやることは、山から特定のエリアのカードを何枚か集め、それでミッションを達成する感じ。  手札は増やすに越したことはないが、手札が多いとヤバイ敵に遭遇する確率が上がる。  対戦にしろ、ソロにしろ、ハンドマネジメント部分をどうするかが肝か。  単純に手札を貯めて、1スート切ってアクションし、何らかの条件で補充する。という場合、ゲーム的には以下に1回のアクションで連続効果を生み出せるかが重要な気がする。あるいは、使い切るまで補充がない場合、スートの切り方に妙がないと成立しないように思われる。  基本的な思想はトリテに似ている。つまり、マストフォロー形式。リードしたのと同じスートを持っていたら強制プレイさせるが、この時に複数枚プレイさせる。で、その枚数が多ければ逆にダメージを受ける。ということは、おそらくプレイした数字の合計で判定しているような感じか。  そうなると、トリテの手法が使える。  即ち、スートを4〜5に設定し、数字も1〜10程度で完全に固定してしまう。  リードはスートを1つ選び、複数枚プレイしてよい。この時、数字の大きい1枚を見せ、後は裏向きで構わない。フォローは最低1枚行う。何枚でもよい。子は裏向きで出せず、表向きに出す。  で、数字比べをして、最も大きい数字が勝者。  これがアタックとする。  もう1つが探索で、これはメイフォローとする。つまり、偶然同じエリアにいたら攻撃、あるいは妨害してもよい。しなくても良い。メイフォローの場合、フォローしなければ自分がプレイしたスートのエリアでアクションが行えるとする。  メイフォローの場合、先手を見てから攻撃できるという感じになるし、それぞれが勝手に探索するのもアリ。という感じになるか。  探索をどうするか。  例えば、エリアマジョリティ的な感じにまとめてみる。各スート毎に一定の数値以上でトークンが置ける。3つぐらい? で、たくさん置いてると得点みたいな。  まぁ、ここで武器やミッションがないと全くFPS感はないのではあるが。一番簡単な形式は、トークンを置くと山からカードが引ける。引いたカードはミッションか、武器になっている。が、ここは後から足す要素として、とりあえずなくてもゲームが成立するかどうかをチェックするのが先だろう。  ダメージの扱いをどうするか。  実際に行動、プレイに影響が出ないのは当然として、ではどういう位置づけにするか。  まず、ゲームの勝利条件をポイント制にする。即ち、エリア探索マジョリティ点と、ダメージ戦功点という2軸。  ダメージ戦功点は、与えたダメージ、キルレみたいな印象で扱う。つまり、トリックを取った際、差が大きい程戦功点を多く貰えるとする。  問題は切札がないこと。  つまり、小さい数字は全く活躍できる余地がない。  マスト、つまり攻撃を選択した場合、各スートの最大値を持っているプレイヤーはノーデメリットで出せる。というか、最大値を持っていない限り反撃の怖れがあるので切り難い。通常のトリテのように、小さい数字で大きい数字を釣り出すのも、反撃でダメージを受けるのでやり難い。つまり、本当に使い道がない。  うーん  探索は数字が小さい方が有利で、攻撃は大きい方が有利とした場合、打ち出しがかなり有利になる。  戦功点を差分とするが、複数出た状態だと小さい方にするとか? イメージがつかみ辛い。例えば、9、7、1と出た場合、戦功点は8でなく2になるってことだが、なんで? という疑問が残る。高い方2人が戦闘し、残りは探索する。というのはどうか。つまり、この場合なら1は探索になる。あるいは、1はなにか別のことができる。つまり、どっちかに加勢するとか。その場合、戦功点の半分を貰えるとする。この場合、9に加勢すると戦功点1が貰える。7に加勢した場合、打ち出しの戦功点が1に減る。となる。  これはプレイする際に宣言することで行われる?  それだとアカンか。全員出揃った後、上位2人以外、高い順に決める感じがいいだろう。  探索、メイについて考える。  敢えてフォローする場合と、子同士がフォローする場合はどうなるのか。  つまり、複数のプレイヤーがかち合った場合、戦闘は発生しないがマジョリティの取り合いは起こるとする。この場合も数字の大小で判定? 多分、マジョリティ毎に特定の数字が決まっていて、それに近い方。同値なら打ち出しに近い方が優先って感じかなー。  マジョリティについては、1マーク1点。連携、つまりエリアが繋がってるとボーナス1点という感じか。 ■ 概要  概念的なFPSをしよう! ■ コンポーネント  3〜4人? ◇アクションカード(45枚)  「エリア」を表す5色のスートと、1〜9の数字がそれぞれ1枚ずつあります。 ◇エリアマップ ◇占領トークン ■ ゲームの準備  (とりあえず、4人想定)  アクションカードをよくシャッフルして山にし、各プレイヤーに9枚ずつ配って手札とします。  じゃんけんなど、好きな方法でスタートプレイヤーを決定してください。 ■ ゲームの流れ  本ゲームはラウンドと呼ばれる単位で進行します。  以下の手順に従ってゲームを進行させてください。 1:アクションタイプの宣言  スタートプレイヤーは、「襲撃(マストフォロー)」か「探索(メイフォロー)」のどちらかを宣言しつつ、好きな手札1枚を表向きにプレイします。 2:フォローフェイズ  スタートプレイヤーの左隣から時計回りで順番に、手札1枚をプレイします。  この時、アクションタイプが「襲撃」であれば、スタートプレイヤーと同じスートの手札をプレイしてください(これを「フォロー」と呼びます)。なければ、好きな1枚をプレイできます。  アクションタイプが「探索」であれば、好きな1枚をプレイできます。 3:判定フェイズ  全プレイヤーがプレイしたら、アクションタイプに応じて判定を行います。 ◎襲撃  フォローが1枚もない場合、どのプレイヤーもVPを得られません。  フォローが2枚の場合、数字の大きい方が”差分”だけVPを得ます。同値なら、互いにVPを得られません。  フォローが3枚以上の場合、加勢が発生します。  数字の大きい方から2人を除き、他のフォローしたプレイヤーは「スタートプレイヤーから時計回りで近い方」から順番に、どちらのプレイヤーに加勢するかを決めます。  そして、互いに加勢したプレイヤーの数字を比べて、数字の大きい方が”差分”だけVPを得ます。それに加勢したプレイヤーは、その半分(端数切り捨て、最低1)だけ得てください。  例えば、3人が全員フォローしたとして、A:7 B:5 C:3 D:2 だった場合、ABが実際に戦闘するプレイヤーとなります。C→Dの順番でどちらに加勢するかを決定し、どちらもAに加勢した場合、12−5=7となり、Aは7VPを得ます。加勢したCとDは3VPずつ得ます。逆に両者ともBに加勢した場合、10−7=3となり、Bは3VP、CとDは1VPずつを得ることになります。 ◎探索  各スートに対応するエリア毎に判定を行います。  各エリアの「空いてる」拠点の数字を見て、最も近い数字のプレイヤー1人がそこを占拠することができます。占拠したら、1VPを得ます。  もしも同じだった場合は、スタートプレイヤーから時計回りで近い方が優先されます。 4:ラウンド終了  ラウンドが終了し、スタートプレイヤーが移動します。  アクションタイプが襲撃だった場合、フォローした中で最も数字の大きかったプレイヤーが新しいスタートプレイヤーになります。  アクションタイプが探索だった場合、1つ左隣が新しいスタートプレイヤーになります。  以上を繰り返し、手札が残り1枚になったらゲームが終了します。  最後に各エリアを見て、マジョリティを得ていた(同数不可)ら1VPを得ます。さらに、占拠した拠点のエリアを見て、それが繋がっていたら”連結数”分だけのVPを得てください。