■■ 天雀大家 草案6 (!--大まかな変更点--) ・闘牌カードの構成、比率を変更 ・奥義を一部変更 ■ 概要  遥かなる昔。古代中国には、政治の全てを麻雀勝負で決する暗黒の歴史があった。  そこで活躍していたのが、脱げば脱ぐほど雀力が上がる異端の代打ち――「裸神活殺」を掲げる謎の一派だった。彼らは天雀(ヒバリ)と呼ばれ時の権力者を恐れさせたが、始皇帝の発した「焚麻坑雀」により弾圧され、大躍進政策の「打麻雀運動」によって完全に息の根を止められた。  かに見えた。だが、事実は異なり、天雀は滅びなかった。  密かに日本へと渡り、失伝した筈の「裸神活殺」を受け継ぐ少女たちがいたのだ!  彼女たちの目標は政治麻雀の復活と、一子相伝と言われる「裸神活殺」の奥義の会得。そこで最強の天雀を決めるべく、他に類を見ない過酷なる麻雀大会が開催されたのだった。 ■ コンポーネント  3〜4人用 〇闘牌カード(42枚)  麻雀の1局面を抽象的に表したカードです。  「聴牌速度」と「打点」を同時に表す2〜7の数字があり、数字の下にある●はカード枚数を表します。  また、カード毎にポンとチー、及びそれに必要なパワー数がアイコンで記載されています。  2・3・4・5・6・7=6・7・8・8・7・6  4人:4×6+4×3+6=42  3人:3×7+3×3+6=36 〇天雀カード(20枚)  裸神活殺を極めた雀士たちです。  1雀士4枚のカードがあり、固有のスキルと、脱衣して新たに得られる「奥義」が設定されています。 〇王牌カード(1枚) 〇起家カード(1枚) 〇奥義カード(2枚)  置き場や状態を表示するカードで、ゲームのユーザビリティを高めます。 〇パワー(21個)  雀力の高まりを表す点棒型マーカーです。  点棒を使用していますが、得点には全く関係ありません。単なるマーカーとして扱ってください。  ポンやチーで他家の牌運を喰い取るのに使用したり、あがった時の点数を増やしたりします。 〇スコアトラック&スコアマーカー(4セット)  現在の得点を表すスコアトラックと、そのマーカーのセットです。 ■ ゲームの準備  ゲームに使用する闘牌カードをよくシャッフルして山にし、各プレイヤーに3枚ずつ配って手札とします。  そうしたら、山の上から6枚を、王牌カードの上に半分ずらして重ね【王牌】としてください。  次に、じゃんけんなど好きな方法で起家を決定し、起家から順に好きな雀士を1人選んで、その雀士カードを手元に置きます。その際、雀士カードを下図のように重ねておいてください。  また、起家になったプレイヤーは起家カードを手元に置きます。その際、東場が表面になるようにしてください。 〇三麻  3人プレイでは通常よりカードが少なくなります。  闘牌カードから全数字を1枚ずつ( のアイコンのあるカード)、ゲームから取り除いておいてください。  その他のセットアップは4人プレイ時と同じになります。 〇選択ルール  ゲームを始める前に、参加者全員の同意を得たら「フリテンあり」を選択することもできます。  「フリテンあり」にした場合、ツモあがりできる確率が少し高くなります。  ゲームの印象が変わるので、慣れてきたら好みで「フリテンあり/なし」を選んでみてください。 ■ ゲームの進行  本ゲームは局という単位で進行します。  局の間にいずれかのプレイヤーがあがる(ツモ/ロン)か、あるいは誰もあがらずに山が尽きると局が終了します。  これを繰り返し、いずれかのプレイヤーが3回脱衣するか、8局が終わるとゲームが終了します。  以下の手順に従って、ゲームを進行させてください。  起家から反時計回りで順番に手番を行います。  手番中は任意のタイミングでスキルを1回だけ使用することができます(使用しなくても構いません)。スキルを使用したら、手札1枚を表向きにして捨て札にしてください。もしも手札がない場合は、スキルを使用することはできません。  また、ゲーム中に脱衣して得られる奥義については、スキルと違いその効果は常時適用されます。 〇捨て札の扱いについて  スキル使用時に限らず、捨て札は全て表向きにし、全プレイヤーはどのカードが捨て札になっているか確認することができます。  各手番は以下の手順で進行します。 1:ツモ  山から1枚引いて手札に加えてください。 2:あがり判定  以下の条件を満たしていたら、ツモあがりを宣言することができます(これは強制でなく、条件を満たしていてもツモあがりを宣言しないこともできます)。 ・聴牌速度(=自分の【河】にあるカードの数字合計)が20以上 ・あがり牌(=自分の【河】にまだプレイいていない数字)が手札にある  ツモあがりを宣言したら、あがり牌を【河】へプレイして直ちに局を終わらせてください。 3:打牌  手札から好きな1枚をプレイし、そこを【河】とします(【河】は共通でなく、各プレイヤー毎に【河】があります)。この手番でプレイしたカードを「不要牌」と呼び、【河】にあるカードの数字合計が「聴牌速度」となります。  また、プレイする際、カードの表裏を選ぶことができます。裏向きで出した場合、そのカードの数字は0として扱ってください。  既に【河】にカードがある場合、常に右端になるようプレイします。  その際、右端にある数字(横倒しになっているものも含む)よりも、この手番でプレイしたカードの数字が大きければパワーを1個得ます。  パワーに上限数はなく、ゲーム中に不足した場合は何か別の物で代用してください。 4:ロン判定  このフェイズのみ、自家(=手番プレイヤー)は処理を行いません。  他家(=手番以外のプレイヤー)が行います。  他家は不要牌に対して、以下の条件を満たしていたらロンあがりを宣言することができます(ツモあがりと同様に、これは強制でありません) ・聴牌速度(=自分の【河】にあるカードの数字合計)が10以上 ・不要牌と同じ数字の手札が2枚以上ある <フリテンありルール選択時> ・自分の【河】に同じ数字がない  ロンあがりを宣言したら、不要牌と同じ数字の手札が2枚以上あるのを見せ、直ちに局を終わらせてください。  もしも複数のプレイヤーが同時にロンあがりした場合、手番プレイヤーから反時計回りで近い方が優先されます。 5:ポン/チー  鳴いて他家の牌運を吸い取り、手牌の進行を遅らせます。  麻雀漫画などで見られる「鳴いて他家の好牌を奪う」的な概念行為であり、実際の麻雀のポン/チーとは異なる処理を行いますので、その点については注意してください。  不要牌にポン、あるいはチーの表記があれば、それらの特殊アクションを行うことができます(これは強制でありません)。”点棒アイコン数”分だけパワーを支払い、以下の処理を行ってください。もしも点棒アイコンが記載されていない場合、パワーを支払わずポン/チーが行えることを表しています。  また、ポン/チーの処理は「3:打牌」の後で行うので、この手番中の「3:打牌」で得たパワーを即使用してポン/チーを行うこともできます。 〇ポン  好きな他家の【河】に、「横倒しでない」不要牌と同じ数字のカードがあれば、それを自分の【河】の一番右端へ横倒しにして配置します。  この横倒しにしたカードの数字も、聴牌速度として数えることができます。また、次手番で打牌の際に条件を満たせば、パワーを得ることができます。 〇チー  好きな他家の【河】に、「横倒しでない」不要牌の数字と±1の数字のカードがあれば、それを自分の【河】の一番右端へ横倒しにして配置します。  この横倒しにしたカードの数字も聴牌速度として数えることができます。  これにより(この手番でプレイした数字より大きい数字をチーで得たとしても)パワーを得ることはできません。ただし、次手番で打牌の際に条件を満たせば、パワー得ることができます。  以上の処理が終了したら、次のプレイヤーに手番を渡してください。  手番を繰り返し、山が尽きると流局します。  聴牌速度の最も大きいプレイヤー(複数いれば、その全て)は、この局に得たパワーを次の局へ持ち越すことができます。  起家を1つ右隣へ移して、新しい局を開始します。  これが4曲目であれば、起家は起家カードを裏向きにして南場としてください。 ■ 終局  ツモあがり、あるいはロンあがりで局が終わった場合、以下の処理を行います。  まず、あがり牌に応じた得点を得ます。  ツモあがりの場合はあがり牌の数字と同じだけ、ロンあがりの場合は不要牌の数字と同じだけ点を得てください。  この時、パワーが3個以下であれば、パワー1個につき1点を追加で得ます。もしパワーが4個以上あれば数え役満となり、7点を追加で得てください。  次に脱衣が発生します。  ツモあがりの場合、全ての他家は1枚脱衣します。  ロンあがりの場合、自家が1枚脱衣します。  脱衣したら、天雀カードを上から1枚めくり、下図のように裏向きにして重ねてください。  これにより3枚目の脱衣となったプレイヤーはゲームに敗北し、同時にゲーム終了となります。  また、この条件を満たさない場合でも、8局目が終わったら敗北者なしでゲームが終了します。  残った(=敗北していない)プレイヤーの中で、最も多くの点を得ているプレイヤーが勝利します。同点の場合、脱衣枚数の少ない方が優先されます。それも同じなら起家から反時計回りで最も遠いプレイヤーが勝利します。 ■ キャラクター 〇持双 勇魚  土佐沖に眠る大魚の影は、海豚か鯨か。  血の宿命に導かれ、牌を手にしたばかりの少女が過酷なる海へと身を投じる!  王牌はもう1つの山。鳴くも自模るも自由自在。魔法のように牌を重ねる秘儀「自在槓」をひっさげ、双つの山を持つ少女、持双勇魚の挑戦が今始まる。  「よろしくお願いします!」  「山に隠された鉱脈、……分かる。ボクなら見つけられる!」  「うぅ……恥ずかしい。でも、負けられない!」 〇東条 カスミ  同時接続十万人を誇る、世界最大のオンライン麻雀ゲームに1つの伝説があった。  「光速」の異名を持ち配牌を自在に操る高貴なる女性雀士。その聴牌速度は史上最速、5巡目には必ず聴牌しているという。  HN「Kasumin」。その1つの伝説が今、神秘のヴェールを脱ぎ会場へと姿を現す!  「虚と実、その全てはデータの裡にある」  「データにない打ち筋? いいわ、すぐに見極めてあげる」  「私は、たった今からデータを捨てる!」 〇天仙娘々  絶対的防御術を持つ天雀がいた。  牌運を読むことに長け、鳴きを駆使して他家を操る卓上の支配者。その雀風は振らず、あがらずの見物麻雀だが、いつの間にか魔法のように点棒でリードする。  本名不明。香港マフィアの懐刀にして、仮面で正体を隠した天雀の最も色濃き血統、ここに見参!  「宣言したからには参加しますが、ワタシの麻雀は一味違うアルよ?」  「好! 好! 牌の支配がこうも効かぬとは、面白い体験アル!」  「この技は理外の理。ワタシからあたるなど不可能ネ!」 〇敷島 鍵子  その幼き姿は真か嘘か。  引っ掛け、三味線、何でもありのダーティープレイ。罠を張り獲物を待つ、その年に見合わぬ老獪な打ち回し「キーコスタイル」は今夜も炸裂なるか?  ネットで人気急上昇中! ちゃきちゃきの現役小学生、浪速のアイドル雀士。敷島キーコ、ここに推参!  「細工は流々仕上げを御覧じろ。それがキーコスタイルや!」  「あいたー! 姉ちゃん可愛い顔して容赦あらへんなぁ」  「あかん! これ以上はあかんわ! もう負けられへんでー!」 〇ミス・パープル  天雀が逃れた先は日本だけでなかった!  遠き異国の地、太陽の沈まない国へと逃れた天雀は、女王の庇護の元、英国式麻雀を発展させた。  今や英王室の相談役へと登り詰め、政治麻雀を復活させた西国の雄。その時期当主が、海を渡り因縁の地へと今降り立つ。  「見せまショウ、進化した英国式麻雀を!」  「知らなかったデスか? 麻雀は脱いでからが本番デース!」  「いいデスね! こんなアツい夜は To be with you!」