■■ 天雀大家 草案4 ■ 問題点  概ねデザイン上の問題点。  まず、起家と王牌を示すカードが必要。これは追加発注するしかない。  ポンとチーがアイコンなのは分かり難すぎる。文字で良いだろう。パワーも背後に炎を付けるなどしてアイコン化した方がいい。  点棒については+100円で21本。  スコアマーカーがキューブ1個×4。だから、スコアカードがいる。 (!--大まかな変更点--) ・カードバランス、スキルバランスの調整 ・フリテン選択ルール追加 ■ 概要  遥かなる昔。古代中国には、政治の全てを麻雀勝負で決する暗黒の歴史があった。  そこで活躍していたのが、脱げば脱ぐほど雀力が上がる異端の代打ち――「裸神活殺」を掲げる謎の一派だった。彼らは天雀(ヒバリ)と呼ばれ時の権力者を恐れさせたが、始皇帝の発した「焚麻坑雀」により弾圧され、大躍進政策の「打麻雀運動」によって完全に息の根を止められた。  かに見えた。だが、事実は異なり、天雀は滅びなかった。  密かに日本へと渡り、失伝した筈の「裸神活殺」を受け継ぐ少女たちがいたのだ!  彼女たちの目標は政治麻雀の復活と、一子相伝と言われる「裸神活殺」の奥義の会得。そこで最強の天雀を決めるべく、他に類を見ない過酷なる麻雀大会が開催されたのだった。 ■ コンポーネント  3〜4人用 〇闘牌カード(42枚)  麻雀の1局面を抽象的に表したカードです。  「聴牌速度」と「打点」を同時に表す、2〜7の数字があります。  また、カード毎にポンとチーの可否アイコン、及び必要なパワー数が記載されています。  2・3・4・5・6・7=8・8・7・7・6・6  4人:4×6+4×3+6=42  3人:3×7+3×3+6=36 〇天雀カード(15枚)  裸神活殺を極めた雀士たちです。  1雀士3枚のカードがあり、スキル1つと、脱衣して得られる「奥義」が設定されています。 〇パワーキューブ( 個)  雀力の高まりを表すキューブです。  ポンやチーで他家の牌運を喰い取ったり、あがった時の点数が増えたりします。 〇チップ()  得点を抽象的に表すチップです。  本ゲームには付属しません。各自適当なゲームチップを用意してください。 ■ ゲームの準備  3人プレイでは通常よりカードが少なくなります。  闘牌カードから全数字を1枚ずつ、ゲームから取り除いておいてください。  ゲームに使用する闘牌カードをよくシャッフルして山にし、各プレイヤーに3枚ずつ配って手札とします。  そうしたら、山から6枚引いて山にし、それを【王牌】としてください。  次に、じゃんけんなど好きな方法で起家を決定し、起家から順に好きな雀士を1人選んで、その雀士カードを手元に置きます。その際、雀士カードは数字順に重ねておいてください(数字が大きい程、下になります)。 〇選択ルール  ゲームを始める前に、参加者全員の同意を得たら「フリテンあり」を選択することもできます。  「フリテンあり」にした場合、ロンあがりよりツモあがりできる確率が高くなりますが、手札が刻子(3枚同じ数字)になった時に迷彩やひっかけができなくなります。  少しゲームの印象が変わるので、好みで「フリテンあり/なし」を選んでみてください。 ■ ゲームの進行  本ゲームは局という単位で進行します。  局の間にいずれかのプレイヤーがあがる(ツモ/ロン)か、あるいは誰もあがらずに山が尽きると局が終了します。  これを繰り返し、いずれかのプレイヤーが3回脱衣するとゲームが終了します。  以下の手順に従って、ゲームを進行させてください。  起家から反時計回りで順番に手番を行います。  手番中は任意のタイミングでスキルを1回だけ使用することができます(使用しなくても構いません)。スキルを使用したら、手札1枚を捨て札にしてください。もしも手札がない場合は、スキルを使用することはできません。  各手番は以下の手順で進行します。 1:ツモ  山から1枚引いて手札に加えてください。 2:あがり判定  以下の条件を満たしていたら、ツモあがりを宣言することができます(これは強制でなく、条件を満たしていてもツモあがりを宣言しないこともできます)。 ・聴牌速度(=【河】にあるカードの数字合計)が20以上 ・あがり牌(=自分の【河】にまだプレイいていない数字)が手札にある  ツモあがりを宣言したら、あがり牌を【河】へプレイして直ちに局を終わらせてください。 3:打牌  手札から好きな1枚をプレイし、そこを【河】とします(【河】は共通でなく、各プレイヤー毎に【河】があります)。この手番でプレイしたカードを「不要牌」と呼び、【河】にあるカードの数字合計が「聴牌速度」となります。  また、プレイする際、カードの表裏を選ぶことができます。裏向きで出した場合、そのカードの数字は0として扱ってください。  既に【河】にカードがある場合、常に右端になるようプレイします。  その際、右端にある数字(横倒しになっているものも含む)よりも、この手番でプレイしたカードの数字が大きければパワーを1個得ます。  パワーに上限数はなく、ゲーム中に不足した場合は何か別の物で代用してください。 4:ロン判定  このフェイズのみ、自家(=手番プレイヤー)は処理を行いません。  他家(=手番以外のプレイヤー)が行います。  他家は不要牌に対して、以下の条件を満たしていたらロンあがりを宣言することができます(ツモあがりと同様に、これは強制でありません) ・聴牌速度(=【河】にあるカードの数字合計)が10以上 ・不要牌と同じ数字の手札が2枚以上ある <フリテンありルール選択時> ・自分の【河】に同じ数字がない  ロンあがりを宣言したら、不要牌と同じ数字の手札が2枚以上あるのを見せ、直ちに局を終わらせてください。  もしも複数のプレイヤーが同時にロンあがりした場合、手番プレイヤーから反時計回りで近い方が優先されます。 5:ポン/チー  鳴いて他家の牌運を吸い取り、手牌の進行を遅らせます。  麻雀漫画などで見られる「鳴いて他家の好牌を奪う」的な概念行為であり、実際の麻雀のポン/チーとは異なる処理を行いますので、その点については注意してください。  不要牌にポン、あるいはチーのアイコンがあれば、それらの特殊アクションを行うことができます(これは強制でありません)。アイコンに記載された数字分だけパワーを支払い、以下の処理を行ってください。もしも数字が「0」の場合は、パワーを支払わず行えることを表しています。  また、ポン/チーの処理は「3:打牌」の後で行うので、この手番中の「3:打牌」で得たパワーを即使用してポン/チーを行うこともできます。 〇ポン  好きな他家の【河】に、「横倒しでない」不要牌と同じ数字のカードがあれば、それを自分の【河】の一番右端へ横倒しにして配置します。  この横倒しにしたカードの数字も、聴牌速度として数えることができます。 〇チー  好きな他家の【河】に、「横倒しでない」不要牌の数字と±1の数字のカードがあれば、それを自分の【河】の一番右端へ横倒しにして配置します。  この横倒しにしたカードの数字も、聴牌速度として数えることができます。  以上の処理が終了したら、次のプレイヤーに手番を渡してください。  手番を繰り返し、山が尽きると流局します。  聴牌速度の最も大きいプレイヤーは、この局に得たパワーを次の局へ持ち越すことができます。  起家を1つ右隣へ移して、新しい局を開始してください。 ■ 終局  ツモあがり、あるいはロンあがりで局が終わった場合、以下の処理を行います。  まず、あがり牌に応じた得点を得ます。  ツモあがりの場合はあがり牌の数字と同じだけ、ロンあがりの場合は不要牌の数字と同じだけ点を得てください。  この時、パワーが3個以下であれば、パワー1個につき1点を追加で得ます。もしパワーが4個以上あれば、7点を追加で得てください。  次に脱衣が発生します。  ツモあがりの場合、全ての他家は1枚脱衣します。  ロンあがりの場合、自家が1枚脱衣します。  脱衣すると奥義が1つ発動します。  これはスキルと違い、手札を捨て札にせず常時その効果を適用することができます。  また、これにより3枚目の脱衣となったプレイヤーはゲームに敗北し、同時にゲーム終了となります。  残った(=敗北していない)プレイヤーの中で、最も多くの点を得ているプレイヤーが勝利します。同点の場合、脱衣枚数の少ない方が優先されます。それも同じなら起家から反時計回りで最も遠いプレイヤーが勝利します。 ■ キャラクター 〇持双 勇魚  土佐沖に眠る大魚の影は、海豚か鯨か。  血の宿命に導かれ、牌を手にしたばかりの少女が過酷なる海へと身を投じる!  王牌はもう1つの山。鳴くも自模るも自由自在。魔法のように牌を重ねる秘儀「自在槓」をひっさげ、双つの山を持つ少女、持双勇魚の挑戦が今始まる。  「よろしくお願いします!」  「山に隠された鉱脈、……分かる。ボクなら見つけられる!」  「うぅ……恥ずかしい。でも、負けられない!」 〇東条 カスミ  同時接続十万人を誇る、世界最大のオンライン麻雀ゲームに1つの伝説があった。  「光速」の異名を持ち配牌を自在に操る高貴なる女性雀士。その聴牌速度は史上最速、5巡目には必ず聴牌しているという。  HN「Kasumin」。その1つの伝説が今、神秘のヴェールを脱ぎ会場へと姿を現す!  「虚と実、その全てはデータの裡にある」  「データにない打ち筋? いいわ、すぐに見極めてあげる」  「私は、たった今からデータを捨てる!」 〇天仙娘々  麻雀で人が殺せるだろうか。ただ殺すだけなら銃を持てばよい。  天運の頂を見たことがない者はそう言う。  否である。人は絶望により容易に死へと至る。本名不明。香港マフィアの懐刀にして、正統なる天雀の末裔。謎に包まれた暗殺麻雀の極意を継ぐ者、ここに見参!  「日式麻雀は好かぬ。が、これもよい余興じゃ」  「好! 好! 小娘にしては筋が良いのぅ」  「面白い。分かたれた天雀の血、もっと見せるがよい!」 〇敷島 鍵子  その幼き姿は真か嘘か。  引っ掛け、三味線、何でもありのダーティープレイ。罠を張り獲物を待つ、その年に見合わぬ老獪な打ち回し「キーコスタイル」は今夜も炸裂なるか?  ネットで人気急上昇中! ちゃきちゃきの現役小学生、浪速のアイドル雀士。敷島キーコ、ここに推参!  「細工は流々仕上げを御覧じろ。それがキーコスタイルや!」  「あいたー! 姉ちゃん可愛い顔して容赦あらへんなぁ」  「あかん! これ以上はあかんわ! もう負けられへんでー!」 〇ミス・パープル  天雀が逃れた先は日本だけでなかった!  遠き異国の地、太陽の沈まない国へと逃れた天雀は、女王の庇護の元、英国式麻雀を発展させた。  今や英王室の相談役へと登り詰め、政治麻雀を復活させた西国の雄。その時期当主が、海を渡り因縁の地へと今降り立つ。  「見せまショウ、進化した英国式麻雀を!」  「知らなかったデスか? 麻雀は脱いでからが本番デース!」  「いいデスね! こんなアツい夜は To be with you!」