■■ フライトタイクーン 草案1 ■ 問題点  空港感が希薄で、余り手札(飛行機)を飛ばしてる感覚がない。  何回も飛行機をやり取りする方が空港感が出るのではあるが、数字を月にしているのがやや薄いのかも知れない。  数値バランス的なものもあるが、バッティング頻度がやや低い。特にババ抜きのように配り切りでは行わないので、初期手札でバッティングがほぼ発生しない可能性がある。バッティングが発生しない場合、新規カードの追加もないので完全にゲームが停滞してしまう。  単純な解決方法としては、スートを増やして数値範囲を減らす、というやり方。  数字を客数、つまり乗せてる人数、飛行機のサイズとしてみる。この場合、感覚として数字に偏りがあった方がいい。つまり、数字が高い程に枚数が少ない。とか。ゲーム的にも、高い数字をやり取りした方が得になるような感じもある。  また、ゲームの煮詰まり方が遅いのも気になる。ある程度手札が減って、通るかどうか分からないという段階になって初めて面白さを感じるので、そこまでが遠い。ババ抜きのように、最初からある程度捨て札になった方がいいのかも知れない。  ゲームの規模的なものを考えると、得点カウンターとかはない方が好ましい。  プレイした手札がそもそも得点になる方が正しい。  例えばリセット方を考える。ゲームが季節、春夏秋冬の4ラウンドに分かれているとする。で、各ラウンド毎に駐機場がリセットされる。基本的に飛行機が通ると駐機場が埋まり、駐機場に入れないと点にならない。で、ラウンド毎に駐機場にあるカードが回収されて得点化される。  ストリーミングとか、キャットヒルズ的なものを考える。  即ち、駐機場の数が5なら5と決まっている。で、飛行機のサイズをどう配置するかを選択できる。単純に昇順に並べる必要があり、1〜8の数字幅で6を右端に置いてしまったら7、8は捨て札になる。その代わり、6以下は空いてるスペース全てに並べられる。という感じ。  この場合、空きスペースが公開情報な訳だから、渡す方はどれを渡すと入るとか入らないとかの選択が容易になる。結果として、数字の低いカードを渡しまくるんじゃないかな、というのがあり、カードの偏りがあるのはちょっと危険な雰囲気。これの良い点は、手札に何を持っているのか特に気にしなくていい所か。  例えば、最高値を左端に置いて、最高値要求連打をしたとする。ない場合、同数字を狙ってわたせる為、死に易くなる。  駐機場でバッティングしたら両方ダメになる。単に入らない場合は捨て札になる。だが、駐機場にあるカードを他のプレイヤーに飛ばしたい。敢えて言えば、駐機場でなくてもいいかも知れない。  手札を七英雄方式で使うことを考える。  手札に欲しいカードの指定の仕方がある。単数字は任意のを言えるとして、例えば奇数とか、例えば6以上とか。で、このカードを相手に渡す。つまり、飛行機を飛ばす。相手はそれに対応する好きなカードを渡す。駐機場から飛ばしてもいいし、手札から出してもいい。  で、この飛ばしたカードは即回収状態となり、数字に関わらず1枚1点になる。とか。これが駐機場に入る場合、まぁ、基本はバッティングするカードを渡すだけなのでどうかな感がある。それに、自然と点数が低そうな部分に流れ易くなる、というのはあるかな。  飛ばしたカードが無条件で点になるというのもアレなので、何か条件を考えるか。  まず、駐機場に入るケース。配置を考えて指示出してるのに、それを自分が望まない形で他プレイヤーから一方的に攻撃されて捨て札にされたら切れる。なので、基本これはあり得ない。  手札に入る。質問は公開情報なので、何が手札に入ったのか分かる。情報ゲームの仕掛けとしては正しいが、感覚的に飛行機をやり取りしてる感がない。  やはり手札とは別に駐機場という概念を作ったのがよくないか。  単純に手札を駐機場として、シーズンでの決算毎に手札枚数がそのまま点になるような形の方が直感的な気がする。  つまり、この場合は減点方式となる。基本は手札の交換なので、初期手札枚数が維持できていればスゴイ。バッティングして手札を減らしたらマズイ。という感じ。ただ、手札が減ればバッティング可能性は低くなるので、よほどのことがなければ手札が尽きたりはしないだろう。  この路線が分かり易いのでこっちで進めてみるとする。  手札1枚を渡して、それに応じた手札をもらうというのはよい。基本は自分優先で、自分がセーフティなカードをもらうのが主眼。相手がトラブって手札捨て札になっても、それは結果論であって狙いとは違うとする。  この場合、相手が何を持ってそうか。という情報だけあればゲームとしては事足りる。  また、手札の流動性も考えなくてはならない。最終的に残った手札枚数が点になるなら、バッティングして捨て札になったら1枚ドローという手は使えない。  もう何もかも割り切って、自分の手番が来たら、1枚引いて1枚捨てるという単純な手札交換を強要するような考え方もある。イメージ的には、古くなった機体を引退させ、新機を就航させる感じ。  相手の手札の並び順をどう見るか。  達人方式で、特定の数字かスートを強制公開的なやり方はある。数字は端字が強いのでどうかとも思うが、スートという考え方は悪くない気がする。5スートぐらい設けて、そうするのがいいだろう。プレイアビリティの問題についてはどうしようもない。  1つのやり方として、並び順によるヒントをなしにする。スートとその数字だけ見るやり方でどうだろうか。つまり、確実に分かる情報は数字だけ。単数字宣言系のカードがないのであれば、どうしても揺らぎが出る。ただ、攻撃は物凄くやり易い。同じ数字を送ればいいだけではある。だが、まぁ、これで上手く行きそうな予感はあるので進めてみるか。  5スートか、あるいは6スートかで、手札から1〜2枚、多くても3枚透けるぐらいが丁度良いだろう。  最初に手札の中からスートを1枚選び、それを公開する。並び方はソートしない。  で、選んだスートに応じて、駐機場の形が変わる。という特殊効果を付けてみたい。  駐機場のパターンは「フロンタル・パーキング(直線展開)方式」「フィンガー方式」「サテライト方式」「オープン・エプロン方式」の4種類。スートを5〜6作るとなると、どれかを差別化する必要はあるかな。  最終的なセットコレクション方式とするのはどうか。  例えば、フロンタルパーキングは階段枚数とか。カードを集める指針にはなる。が、数字が被らないようカードを集める、という基本ラインに反する。ここを複雑化するのはよくないだろう。  となると、カードを渡す、要求部分に手を加えるのが正しいか。あるいは、捨て札に対して何らかの救済措置を入れるか。  捨て札になった際、特定の数字は助け、特定の数字は失点になる。的な方向性。  例えば、サテライト方式だと捨て札が階段になってたら救済点が階段数だけ入るとか。あるいは、捨て札と同じ数字が手札に残っていれば倍付とか。  基本ルールとは全く逆で、手札にある数字だけ残せる。みたいなのもあって良いかも知れない。結局、この特殊ルールは自分にしか適用されないので、相手からしたらどれだけ複雑でもそんなに問題ないのが良い所。  なら、これとして、スートと枚数、特殊効果を考える。  まず5スートにする。  同じ数字が奇数枚あると、最後の1枚は絶対に安牌になる。これが有効に働くかどうかは正直分からない。  手札枚数は、やはり8〜10枚程度がいいだろう。基本は減らす。で、4人10枚だと40枚なので、配り切りにした場合、5人だと8枚で適性になる。3人の場合、13枚でしかも1枚余る。3人の場合は、ババ抜き方式で最初にペアを削る仕組みがあるといいかも知れない。  で、40枚と仮定した場合、1スート8枚。1〜8。数字に偏りは付けない。  基本手札10枚とかだと、これは破綻する。普通に3回以上バッティングしないと穴ができない。5スート1〜10で50枚。8枚ずつ配るとして、4人なら32枚、残18枚。1手番に1枚ドローで、4手番+2枚という感じ。  これはちょっと少ない。  単純に数字幅が小さいとバッティングしやすくなるが、上手くやった感も減るので難しい所。5スート1〜9として、手札上限を7枚とする。4人だと28枚で残17枚。やはり4手番ぐらいで終了。せめて手札と同枚数である7手番か、全部外しても1枚は残る6手番は欲しい。そうなると、52枚程度は必要になる。5スート1〜11ぐらいでようやくといった感じ。  4スート13という考え方もある。まぁ、バッティングはほぼほぼ起こらないんじゃないかなぁ。というか、4スートだと1スート選んで公開が単純に手札1/4公開ってことなので、7枚だと1〜2枚公開になる。が、これはよく考えたら注文通りの仕様ではあるかな。  んー  やっぱり手札は8枚ぐらいで、数字幅は1〜12ぐらいがいいかな。手札の最大枚数に対して、ちょっと数字が多いくらいの方が面白い気がする。ただ、数字幅が大きいと、手札が減った時、例えば2枚減って6枚とかになると大分入るようになる。  というか、今気づいたが負け始めて手札が減ったら、要求できるカードの選択肢も減って単純に盛り返せなくなる。後、他人から渡されたカードで数字被ったらどうすんねんという部分もあった。まぁ、これは単純に手札補充でもいいけど。  手札の増える条件をつける。例えば、相手から渡されたカードが手札に入ったら、そのまま手札が増える。バッティングしたら、捨て札になって山から1枚補充する。というルール。これでいいか。  増える可能性があるなら、手札7枚、1〜12でも全然いい。  4人なら28枚+6手番全部失敗で24、つまり52枚。まぁ、全部失敗なんてありえないとは思うので、48枚でも全然いい。つまり、4スート48枚。現在と変わらない。  スート効果を考える。  まず、基本的な素点は手札枚数とする。  要求した際、対象カードに公開カードが含まれていたら必ずそれを優先させる ・フィンガー方式  公開してるスートはバッティングしても捨て札にならない ・フロンタルパーキング方式  公開している数字と連番の数字は、バッティングしても捨て札にならない。 ・サテライト方式  決算時、公開してるカードは1枚2点として扱う ・オープンエプロン方式  このスートを公開したら、直ちに山から3枚引いて手札に加える(初期手札が10枚になる) ■ 概要  空港を作り、他港と航路を開いて都市を発展させよう! ■ コンポーネント  3〜5人 ◇飛行機カード(48枚)  月(month)を表す1〜12の数字と、航空会社を表す4つのスートがあります。 ◇管制塔カード(5枚)  空港の中心部を表す、裏表赤いカードです。 ◇スケジュールマップ(1枚)  年間の航空スケジュールを表すシートです。 ◇航路トークン(30個)  確定した航路を表すウッドキューブです。 ■ ゲームの準備  スケジュールマップを場の中央に配置し、航路トークンも全員の取り易い位置に置いてください。  次に、飛行機カードをよくシャッフルして山にします。  そして全プレイヤーに8枚ずつ配って手札とし、各人手札を昇順でソートします。左から右に数字が大きくなるように手札を並び替えてください。この時、スートは好きな順番で並べて構いません。数字が昇順になっていれば大丈夫です。  ソートしたら、その中から好きな1枚を選び、それを伏せて手元に置き、代わりに管制塔カードをその位置に入れてください。全員その処理を終えたたら、手元に伏せられたカードを一斉公開します。  以後、ゲームが終了するまで、自分の手札にある管制塔カードの数字は「公開されたカードの数字」となります。  最後に、じゃんけんなど好きな方法でスタートプレイヤーを決定してください。 ■ ゲームの進行  スタートプレイヤーから時計回りで順番に手番を行い、特定の条件を満たしたらゲームが終了します。  以下の手順で各プレイヤーの手番を進行させてください。  自分の手番になったら、他の好きなプレイヤー1人を選んで手札を要求します。  要求の際は、スケジュールマップの空きマスに航路トークンを1個配置します。  この時、既にトークンが配置されているマスも選べますが、その場合は成功した際に得られるVPが減少します。  要求されたプレイヤーは、手札の中で条件に合致する好きな1枚を渡してください。  この渡したカードは、やり取りをした2者以外のプレイヤーが見ることはできません。  もしも、要求された条件に合致する手札がなかった場合は、好きな手札1枚を渡してください。  次に、手番プレイヤーは渡されたカードを見て、それが手札に入るかどうかを判定します。  手札の中に同じ数字がなければ、そのカードは手札に入ります。昇順ソートに従って、定められた位置に手札を入れてください。そして、航路トークンを配置したマスに応じたVPを得ます。もしも複数の航路トークンがある場合は、人数割り(端数切り捨て)をしてください。  手札の中に同じ数字があった場合、渡されたカードと、手札の中の同じ数字1枚が捨て札になります(同じ数字が複数枚あっても、捨て札になるのはその内好きな1枚です)。  この手番で配置した航路トークンを【ストック】へ戻し、山から1枚引いて手札に加えてください。  以上の処理を終えたら、次の順番のプレイヤーに手番を渡します。  これを繰り返し、いずれかのプレイヤーの手番終了時に山が尽きるか、あるいは航路トークンがなくなっていた場合、ゲームが終了します。  ゲームが終了した時点で、最終的なVPの最も多いプレイヤーがゲームに勝利します。複数いれば、手札の多い方が勝利します。それも同じなら引き分けとしてください。