■■ Renaissance of Alchemy 草案10 (!--大まかな変更点--) ・依頼を達成できる新しい探索地「錬金組合」を追加 ・4面体と8面体のアクション回数を交換。それに伴い、ランクをサイズに名称変更。サイズが小さい程、ヘルスが少ない代わりにアクション回数が多くなる ・課題の年毎の点数ベースを少し縮小 ・レガシーに2位まで点数が入るよう調整 ・依頼回りの点数、必要資源数を調整 ・ワーカーのヘルス回復手段を調整。ワーカー更新の際は全快から1回復に、休息の際は2回復から3回復に変更 ■ 概要  錬金術!  黄金を錬成する目的で始まった神秘の学問は、やがて無価値の物から価値ある物を、そして無から有を生み出すまでに発展した。  世はまさに大錬金時代。高度に発達した錬金術は世界に大きな恵みをもたらしたが、その一方で大きすぎる力を危惧する声が高まり、コンプライアンスが求められるようになった。そして、生まれたのが錬金大学である。  錬金大学は錬金術師を目指す若者たちを集め、技術を教えると共に倫理観を植え付け、社会教育を行う機関として発足した。さらに錬金術が国家資格となった今日では試験窓口としての役割を果たし、大学関係者ではない所謂「野良錬金術師」たちは姿を消し、その統制はより強固なものとなっている。  そんな歴史を持つ錬金大学であったが、今年もまた有望な若者が門を叩いた。下部組織である国立魔法学院を飛び級で卒業し、既に自らの工房を持つ程の力を有する学生たちだ。彼らの内、誰が最も優秀な成績を修めるのか。波乱に満ちた新学年の始まりだった。 〇ウルカヌスの金床  工房主は炎の魔女、レイラ・ハースストーン。  侯爵家令嬢として生まれるが、与えられる人生を良しとせず、人生を自らの手で切り開くべく錬金術を修得。優秀な成績を修め、最高学府へと歩を進めることとなった。  気さくで人付き合いも良く、男性的な雑っぽさを持つ大らかな性格で男女問わず人気がある。余り表には出さないが、負けん気が強く努力家で誇り高い一面も持つ。 〇アクアタブレット  工房主は水の魔術師、カマラス・シーロア。  幼い時より卓越した魔術の才を発揮し、神童と呼ばれた男性。特に液体を操り錬成する業に長け、百年続く泰平の世の中で、それが最も活かせる職業である錬金術師を志す。  感情より理屈を優先する生真面目な性格であるが、誰に対しても公正で偏見を持たず、そして義理堅い。依頼は必ず遂行される、信頼のおける人物である。 〇アウロラの英知  工房主は最果ての魔女、エレノア・ラクトアイス。  北の果て、ホワイトクリフから来た太古より生きる魔女。冷気を操る術に長け、自らの肉体を冷凍保存状態にし、魔術的な補助により無限とも言える生命活動を行っている。  長い隠遁生活に飽き、新しい刺激と知識を欲してこの地へやって来た。見た目は少女だが魂はタフな老婆そのもので、子供をからかうのが趣味という困った側面もある。 〇グリーン・ハーミテージ  工房主は緑手、ボッカ・ミッシングシード。  自然回帰を謳うカルト的村落に生まれるも、その閉じた社会性を危惧して出奔し、最先端技術である錬金術を志した。シャーマニズムをベースとした、一風変わった術式体系を操る。  強面で寡黙だが、気は優しくて力持ち。見た目に反して穏やかな人物。人付き合いは苦手だが、引きこもるという程でもなく丁度良い距離を見極めている。 〇闇火の潔斎堂  工房主はリリアナ・アビスゲート。  病死した母親から生まれた死に近き娘。禁忌とされる死霊術に長けるが、死をも凌駕する永遠の命、究極の生成物である「賢者の石」を求め錬金術を志す。  その特殊な生い立ち故か、どことなく暗い影を持つ少女。控え目で大人しげな言動とは裏腹に、目的の為なら手段を厭わない強かさを隠し持っている。 ■ コンポーネント  3〜5人用 ◇マイボード(5枚)  各プレイヤー専用の魔法工房を表すボードです。  色以外の違いはありません。得点を管理するトラックが記載されています。 ◇エリアカード(11枚)  町の周辺にある探索地と、錬金大学です。  「帰らずの森」「霧の三日月湖」「サイコロマウンテン」「カラコイル凍土」「アマロスの大灯台」「モリアの深き場所」「バニア砂漠」「名もなき島」「刻の回廊」「錬金組合」「大学」があります。 ◇探索カード(45枚)  資源を集めたり、交換したりする場所です。 ◇イベントカード(75枚/各年25枚)  工房を強化したり、特別な依頼を受けたりするカードです。  各年度(1〜3年)毎に分かれていて、「依頼」「使い魔」「魔法」「施設」の4種類があります。 ◇課題カード(27枚/各年9枚)  各年度毎に学院側から指定される作成課題です。  各年度(1〜3年)毎に分かれていて、達成することでVP(=単位)を獲得することができます。 ◇達成トークン(25個)  達成した課題を表す為のトークンです。  各工房の色に合わせて、5色5個ずつあります。 ◇レガシーカード(27枚)  探索時に発見したレガシー(古代の遺物)を表すカードです。  レガシーには「武器(剣)」「副葬品(王冠)」「祭器(月)」の3種類があり、各9枚ずつあります。 ◇素材キューブ( 個)  魔具錬成に必要な素材(=エレメント)です。  素材には「マナの花(緑)」「太古の雪(青)」「原始の炎(赤)」「魂の砂(白)」の基本4種と、「エリクシル(金)」の5種類があります  また、各色キューブには大小があり、大きい物は5個、小さい物は1個を表します。 ◇ワーカー(15個)  プレイヤーを手助けしてくれる使い魔です。  各工房の色に合わせて5色3個ずつ、小(4面体)、中(6面体)、大(8面体)の3つのサイズがあります。  サイコロの目はワーカーの≪ヘルス≫を表していて、様々な要因で増減します。 ■ ゲームの準備 1)エリアの準備  【大学】を場の中央に置き、その周囲に残りのエリアカードをランダムに配置し【エリア】とします。  プレイヤー人数が3人なら4枚、4人なら6枚、5人なら8枚を配置してください。  次に探索カードをよくシャッフルして探索山とします。そして、探索山から各エリアに2枚ずつ引いて、表向きに配置してください。 2)工房準備  マイボードを1枚ずつ配り、工房と同じ色のワーカー3個、達成トークン5個を受け取り手元に置きます。  各ワーカー(=サイコロ)の目は一番大きい目に合わせてください。この目がそのワーカーの≪ヘルス≫となり、様々な効果により≪ヘルス≫は増減します。ただし、≪ヘルス≫の最低値と最大値はそのサイコロの面体に応じ、最大値以上に≪ヘルス≫を得たり、1以下になるよう≪ヘルス≫を支払ったりすることはできません。  次に、じゃんけんなど好きな方法でスタートプレイヤーを決定します。  そして、スタートプレイヤーから時計回りで順番に好きな資源を得ます。スタートプレイヤーは2個、2番目と3番目のプレイヤーは3個、4番目と5番目のプレイヤーは4個得てください。 ■ ゲームの進行  本ゲームはラウンドという単位で進行します。1ラウンド1年とし、3ラウンドが終わるとゲームが終了します。  そして、ゲーム終了時に最も多くのVP(=単位)を得たプレイヤーがゲームに勝利します。  各ラウンドの流れは以下の通りとなります。 ◎エリクシルについて  エリクシルは、エリクシルとして使用する他、他の全ての資源として扱うことができます。 1:ラウンド開始  現在のラウンドの課題カードをよくシャッフルします。そして、”プレイヤー人数+1”枚を【課題置き場】へ表向きに配置してください。  残った課題カードは使用しません。邪魔にならない場所に置くなどしてください。  次にイベントカードのドラフトを行います。  現在のラウンドのイベントカードをよくシャッフルし、全プレイヤーに5枚ずつ配って手札とします。残ったカードは使用しないので、ゲームから取り除いてください。  そして、各プレイヤーは手札から好きな1枚を選んで伏せ、残った手札を左隣のプレイヤーに渡してください。  これを繰り返して手札がなくなったら、選んだ5枚を改めて手札とします。 2:メインフェイズ  1ラウンド目は、スタートプレイヤーから時計回りで順番に手番となり、「アクション」か「課題作成」のどちらかを行います。  2ラウンド目以降は、前ラウンド終了時に決定した順番で行ってください。  1度課題作成を選んだら、ラウンドが終了するまでアクションを行うことはできません。  また、自分以外の全てのプレイヤーが課題作成を行っていたら、強制的に「課題作成」を行う必要があります。 ◇アクション  手元にある「≪ヘルス≫が1ではない」ワーカー1個を、空いている【エリア】か【大学】に配置します。あるいは、休息してワーカーを回収したり、ワーカーの≪ヘルス≫を回復したりできます。配置できるワーカーがない場合は、強制的に休息か、あるいは課題作成を選ぶ必要があります。  ワーカーを配置したら、ワーカーのサイズに応じて以下のアクション回数を得てください。  4面体:3回  6面体:2回  8面体:1回 ◎エリア  アクション1回につき、「そのエリアに配置された」好きな探索カード1枚の効果を適用してください。  同じカードを複数回適用しても良いですし、複数枚をバラバラに適用することもできます。  また、2ラウンド目以降は、各エリア毎の追加効果が適用されます(これは任意で、必要なければ適用しなくても構いません)。  【エリア】にワーカーを配置したら、まず「そのラウンドの」追加効果を処理した後、ワーカーのサイズに応じた通常のアクションを行ってください(【エリア】の追加効果は、ワーカーのサイズに関わらず1回だけ適用されます)。  適用後は、外側(=エリアカードに遠い方)の1枚を捨て札にし、新たに探索山から1枚引いて表向きに内側へ差し込んでください。  探索山が尽きた場合は、捨て札をシャッフルして山を作り直してください。 〇エキストラステージ  探索カードによっては、「エキストラステージ」が設定されている場合があります。  ワーカーの≪ヘルス≫を指定された値だけ支払うことでエキストラステージへ進むことができ、その効果が適用されます。  エキストラステージへ進むかどうかは任意となり、進まなくても構いません。  また、エキストラステージでレガシーを得ることもあります。  アイコンに対応するレガシートークンを得てください。ただし、【ストック】にそのレガシートークンが残っていない場合は得られません。 ◎大学  アクション1回につき、「資源交換」か「手札使用」のどちらかを行うことができます(しなくても構いません)。 〇資源交換  手持ちの資源を1種類選び、その資源を好きなだけ他の好きな資源(エリクシルを除く)と交換できます。  例えば、赤の資源を4個持っていた時、その内3個を白の資源と交換することができます。  ただし、赤の資源2個を白、1個を青、というように、1回のアクションで2種類以上の資源と交換はできません。 〇手札使用  好きな手札1枚をプレイてください。 ・依頼  課題とは別に工房へ持ち込まれる依頼です。  「どの資源でもよいので」数字分の資源を支払って捨て札にし、VPを得ることができます。資源を支払えない場合はプレイできません。 ・使い魔  指定された面体のワーカーをアップグレードします。  アップグレードを行ったら、その面体のワーカーの≪ヘルス≫を1回復させてください。  ただし、1つの面体に対して1スロットしかありません。新しいカードを配置する場合は、上に重ねて上書きしてください(その場合でも、問題なく≪ヘルス≫は全快します)。  アップグレードされたワーカーはスキルを持ち、条件を満たすことでその効果が適用されます。  各カードのテキストに従ってください。 ・魔法  特殊な効果を適用します。  各カードのテキストに従い、効果適用後は捨て札としてください。 ・施設  自分の魔法工房をアップグレードします。  テキストの指示に従い、条件を満たしたら効果を適用してください。  ただし、施設の置き場は3スロットしかありません。全て埋まっている場合は、新しいカードを上に重ねてください。  また、同名の効果は重複しません。同名カードは必ず上に重ね、常に「数字の大きい効果1つ」が適用されるようにしてください(これは重複時のみの特殊処理で、数字が小さい施設がないと、数字が大きい施設をプレイできないということはありません)。  ワーカーの配置とその処理を終えたら、手番を終了して次のプレイヤーに手番を渡します。 ◎ワーカーの押し出し  配置したい【エリア】に既に「他人のワーカー(自分のワーカーは不可)」が配置されていた場合、その場所からワーカーを追い出して自分のワーカーを配置することができます。  基本はより大きいサイズのワーカーを配置することで行われ、4面体に対しては6面体と8面体、6面体に対しては8面体で押し出しが可能です。また、≪ヘルス≫を1支払うことで、同サイズのワーカーを押し出すことも可能です。  押し出したら、「押し出された方の」ワーカーの≪ヘルス≫を1減らします。同サイズの場合は、押し出した方も、押し出された方も≪ヘルス≫が1減るので注意してください。  押し出されたワーカーは所有者の手元へ戻されます。  【大学】では押し出しが発生せず、いつでも好きなサイズのワーカーを自由に配置することができます。  【大学】には”プレイヤー人数−1”のマスがあり、このマスに右詰めでワーカーを配置していきます。そして、マスが全て埋まった状態から配置する場合、右端のワーカー(=最も早く配置されたワーカー)が所有者の手元へ戻り、以降順次右詰めされます。 ◎休息  配置されているワーカーを手元へ回収します。  好きなだけワーカーを手元へ戻した後(必要があれば、戻さなくても構いません)、手元にある全てのワーカーの≪ヘルス≫を3回復させてください。  【大学】からワーカーを回収した場合、空いたスペースは即右詰めてください。  休息を終えたらそのまま手番終了となり、次の順番のプレイヤーに手番を渡します。 ◇課題作成  アクションを終了し、課題の魔具を作り始めます。  【課題置き場】から好きな1枚を選び、必要な資源を支払ってVPを得た後、その課題カードの上に達成トークンを1個置いてください。既に自分の達成トークンが置かれている課題カードを再度選ぶこともできます。  以降、手番が回ってくる度に、上記処理を行います。  支払う資源がない、あるいはこれ以上課題を作成する気がない場合はパスしてください。1度パスしたらラウンドが終了するまで強制パスとなり、強制パスをする度に1VPを得てください(最初のパスは強制パスでありません。1VPが入るのは2回目のパスからなので注意してください)。 3:ラウンド終了  全てのプレイヤーがパスしたら、ラウンドが終了します。  配置されているワーカーを全て手元へ戻してください。  また、ラウンド終了時に適用される効果があれば、このタイミングで適用してください。複数あれば、好きな順番で適用することができます。  次に、ラウンドを持ち越す手札、資源を整理します。  手札が残っていたら、その中から1枚だけ選んで伏せ、残りの手札は全て捨て札にしてください。  この伏せたカードは、次の「1:ラウンド開始」時にドラフトした後、手札に加えます。  次に、資源が6個以上残っていたら、5個になるよう【ストック】へ戻してください。  最後に、次ラウンドの手番順が「この時点でのVPの低い順」に決定します。  複数いたら、このラウンドで手番順の遅かった方が優先されます。手番順が決定したら、新しいラウンドを開始してください。  もしもこれが3ラウンド目であればゲームが終了します。  ゲーム終了時に適用される効果があれば、このタイミングで適用してください。  次に、各レガシー毎の最多所有者を判定します。  各種類毎に所持するトークン数で順位を決定し、1位のプレイヤーは8VP、2位のプレイヤーは4VPを得てください。1位が複数いれば、その全員が”8÷人数(端数切捨て)”VPを得て、2位以下はVPを得られません。  最後に、VPの最も多いプレイヤーがゲームに勝利します。複数いたら、残っている「エリクシル」の多い方が勝利します。それも同じなら引き分けとしてください。