■■ 24 −共鳴するテロル− 草案12 ■ 問題点  ゲームの立ち上がりが遅い。  チュートリアル的なプレイ感を意識していたが、やはり要素が何もない第1ハンドは無味乾燥に感じるのかも知れない。ただ、テストしてくれた人がゲームデザイナーでもあるので、これが一般の意見であるとは言えないのも考慮の必要がある。  だが、実際第1ハンドはほぼ点数だけの展開であり、後へ続く要素が殆どないのも事実。同じゲームを3回させるなら、3回させるだけの仕掛けが必要なのかも知れない。  まず、3回という部分から考える。  本当に3ハンドで3回させる必要があるのか。実際、大きく点差が付いたとしても、2回チャンスがあれば逆転は十分に可能ではある。これが2回の場合、1回で逆転できる要素がなければ、1ハンド目で大きく点を取ったプレイヤーが勝つだけなので2ハンドやる理由が全くない。3ハンド、2回チャンスがあって、始めて複数回やる意味があるようにも思える。  なら、仮に2ハンド制として、1ハンドと2ハンド目の点数差を大きくしたり、1ハンド目の低得点者に追い風をつけるマルチシステムを入れたりするとどうなるか。まず、単純に2ハンド目の加点が大きい場合、1ハンド目が余り重要でなくなってしまうかも知れない。次に、低得点者にシステム的なアシストを付けると、1ハンド目を僅差で負けるのが重要、みたいなゲーム性になってしまうかも知れない。それもまた面白くはない。  なので、今回については1ゲームを短く設定してあることもあり、3ハンドやる。という形で進めてみるのが良いかと思われる。  現状の課題は、いかにフックを上手く作るかとなる。  次ハンド移行への布石として、捜査状況を記録する的な要素があるといいかも知れない。  例えばこんな感じ。  スコアカードを軸として、獲得した事件カードを↑、あるいは↓へ並べる。↑を情報強化、↓を得点強化、みたいな感じで位置づけする。  ↑側に配置したカードは、そのスートの事件に対して判定値がよくなったり、追加情報を得られたりする。追加情報が何かは未定。↓側に配置したカードは、そのスートの事件を得た時にボーナス点が加算される。これは最終的なセットボーナスとしても扱われる?  というような感じで、簡単なエンジン構築要素を付ける。ハンド毎にリセットもいいが、↑と↓で1枚ずつ残せる。みたいなやり方もいいか。極振りした場合、効果は大きいが次ハンドに残せるものが減る。バランスの場合は、極振りのような尖ったボーナスはないが、次ハンドに残せるものが1枚多い、的な感じ? ただ、1ハンドの事件枚数は10枚なので、極振りの効果が出るのは結構差分を大きくする必要がありそう。例えば、配置スート全てに対して配置枚数分の効果が出る、とか。赤、青をセットしていたら、赤、ないし青に対して2枚あるから+2とか。これなら効果は相当デカい気がする。  ただ、この仕掛けをするのであれば、1ハンドの事件枚数をもうちょっと増やさないといかんかな、という気分になるが、5枚より増減させることはできない。どうするか。  んー、スート縛りにするから無理が出るのであって、単純に枚数ならいいんじゃなかろうか。  ↑側配置は、捜査力に+配置枚数。↓側配置は、得点に+枚数。ただ、↑側ガン置きした場合、3ラウンド目ぐらいまでを全部配置したら+3なので、正直その後が全く負けなくなるような感がある。負けないなら、4、5と取って1枚だけ↓側配置すればいいだけだからやや破綻している感が。必然的に前半3ラウンドだけ超がんばるゲームになりそうだ。  だが、スート縛りにすると殆ど意味ない可能性がある。6スート10枚だから、あって1スート2枚。1枚をセットしても+1だが、2枚セットすれば+2。  んー、効果を考えるとそんなモンなのかも知れないなぁ。 ■ 再考  全体的に面倒であるし、やっぱり勝ってる者がより勝つシステムはいかんと思われる。  後、加点方式も最後だけかかるならともかく、道中点が入るようなものはいかんのじゃなかろうか。  まず、プレイアビリティの方からメスを入れる。  ハンド毎に集計する方式は分かり易いが、ここはもうカードを増やして3ハンドカード返却なし。という感じにしても良いかも知れない。  ボスカードについても、逃げていくという設定は面白いのではあるが、やっぱり最後に捕まえたいというのはある。ボスについては、代理カードに差し変わるでもいいのかも知れない。あー、代理カードに差し変わるぐらいなら、最初から抜いてやればいいか。  ボスについては、とりあえず今は考えないとする。  基本的に3ハンドカード返却なしでやるとする。  最低限、事件は30枚用意すれば成立する。つまり、6スートだから1スート5枚か、あるいは何か特殊なスートを作り、それを6枚用意する。まぁ、1スートの枚数の多い方が期待できることも多いので、単純に各スートの枚数を1枚増やすとかかな。  で、ハンド終了時にプレイヤーはカードを2つに分ける。  概ね情報と得点。情報は次回以降を有利にする。得点は単純に得点。ただ、情報に配置したカードの点数がなくなるだとさすがにやらなくなるので、セットボーナスの有無ぐらいにしても良いかも知れない。つまり、得点の方に入れたカードは、枚数を集めるとセットボーナスがつく。情報に入れたものは、セットボーナスがつかない代わりにプレイが有利になる。という形。  情報的有利について、まず裏面を見れる。ただ、これは現状だと3ハンド目にしか意味がない。  情報に回していると、ボス逮捕ができる。という感じがいいかも。ボスは基本逃げてくが、情報さえあればボスが得点にできる。  3ハンド目は裏向きも見れる。  うーん、後はやっぱり判定値かな。その色が含まれていたら、判定値に+1ぐらい。ただ、忘れそうだし、確認が大変そう。チャレンジ時に+枚数とかでもいいかも知れない。  基本はボスキャッチとし、残りはオマケ程度の比重。ボスの点数をちょっと高めに、6点とかにするのがいいのか。あるいは、5枚の点数比率を、2・3・4・4・6とする。ボスだけ特殊。  情報がなかった場合、ボスが逃げる。  ただ、単になくなって点が減ると悲惨過ぎる。なので、代わりのカードがなんか貰えるとする。  得点については、2枚以上集まった場合、そのスート枚数分の得点がもらえる。つまり、1枚1点と換算される。ただし、1枚ではボーナスが発生しない。  で、ボスが逃げたら代わりにもらえるカードは、エニーカラーとして使えるとか? ただ、枚数によって伸びないので、結局1枚1点にしか換算されない。これを有効にするには、枚数に応じた加点方式が必要である。  単純に、0→1→3→6→10→15という感じ? 4枚集めると、ようやくボス1枚分になる。  ただ、ここまでボーナス加点されてしまうと、得点化にしか回せなくなるので1枚1点ぐらいの方が安心できる。最低3枚必要ということで、エニーカラーなら意味があるだろう。そして、3枚4点か5点とかにするのが良いかも知れない。  この代わりのカードの素点を2として、エニーカラーとする。つまり、2の単純上位互換。  点数比率を、2・3・3・4・5(ボス)とする。これぐらいでバランスが取れるか?  また、このカードを新設することにより、同着問題も解決できる。  完全同着の場合、スタPで判定していたが、これを廃止。互いに目的のカードを手に入れられず、代わりにこの代理カードを得る。という形がいいだろう。  殉職のデメリットをどう設定するか。  点数が減らなくても、そのハンドで以降に参加できなくなるだけでも十分ペナルティとして機能しているような気がした。それだけでもいいのかも知れない。  となると、5ラウンド目は特に何のデメリットもなく振れてしまえるので、そこをどうするか。  結局点数を減らすのは、獲得しているカードを没収することになるから、仮に1枚としても最低2点から。また、配置による特殊効果を設定しているのもあり、1枚減らされるのはとんでもなくデメリットが大きい。  んー、次ハンドに影響出るぐらいにする。例えば、殉職したら負傷するとか。負傷してないなら、5ラウンド目で緑振るのはセーフティだが、それぐらいは良いだろう。  また、負傷から開始すれば、次ハンドは緑でも殉職の危険性がある訳で、十分牽制になる。  ただ、これだと本人なので、殉職という表現は打倒ではない。最終ハンドのみ殉職として、通常は入院とする。で、最終ハンドは殉職すると+2点のボーナスが入る? それだと最終ハンド5ラウンド目にサイコロ振らない訳がないので、なんか面白くない。死んだラウンドに応じて点が入るとか? つまり逆順に6−現在ラウンドという形で、初っ端で死ぬと5VP入る。最終ラウンドだと0VPみたいな。  刑事ドラマ物で考えれば、最終話付近でみんなバタバタ死ぬが、それより前に活躍シーンもらって死んだ方が印象に残る的な感じ。  これがいいかも知れない。  刑事のスキルをどうするか。  2ハンド目から使用可能だが、1ハンド目から使用できてもよいような。  例えば1ハンド目は使用に制限がかかるとか、ハンドに応じてスキル効果が強化されるとか、やり方は色々あるが少し面倒な気がする。シンプルなゲームを目指している訳だから、ここの条件付けを濃くするような改変は余り望ましくないだろう。  やはり2ハンド目からの方が望ましい気がする。スキル内容を改変しつつ、ちょっと様子見かな。  スキルは以下の通り改変する。 スコッチ:ヒーロータイムがバッティングした際、0ではなく3として扱う ウルフ:チャレンジ時にサイコロの目+1 ヒバチ:1位なら、2位のカードでも好きな方を取得できる ロイド:裏向きに配置されたカードの中を見れる ドカベン:赤で失敗しても負傷になる (!--大まかな変更点--) ・大幅改定 ■ 概要  同時多発テロを阻止しよう! ■ コンポーネント  3〜5人用 ◇事件カード(24枚)  「審判の日」に引き起こされた同時多発テロの各事件を表すカードです。  「爆弾テロ(赤)」「旅客機ハイジャック(青)」「バイオテロ(緑)」「市街地銃撃戦(黄)」「人質立て籠もり(紫)」「要人暗殺(白)」の6スートがあります。  各スート毎に2〜5の得点が設定されています。 ◇刑事カード(50枚)  事件解決に挑む5人の刑事達です。  各人の持ち時間として24時間が設定されていて、0と3(時間)が2枚、1〜2、4〜6(時間)が各1枚ずつあります。それとは別に絶対的な活躍が約束された「ヒーロータイム」が1枚あり、10枚1組になっています。  また、ヒーロータイムには、その刑事が持つ「スキル」が記載されています。 ◇スコアカード&ウッドキューブ(5セット)  現在のスコアを表すカードと、ウッドキューブのセットです。 ◇チャレンジダイス(2個)  8面体サイコロで、緑(セーフティ)と赤(リスキー)の2種類が1個ずつあります。 ◇プレイ順カード(2枚)  プレイ順番を表すカードです。破線で切って2枚にしてください。  1〜4の数字があり、5人プレイは持っていないプレイヤーが5番目、ということになります。 ■ ゲームの準備  じゃんけんなど好きな方法で親を決め、親から時計回りで順番に好きな刑事を1人選び、その刑事カード1セットを受け取って手札としてください。  この時、スコアカードとウッドキューブのセットも受け取り、ウッドキューブを0の位置に配置してください。4人プレイ時は、親の右隣(=4番手)のプレイヤーは1の位置に配置します。5人プレイ時は、親の右隣(=5番手)とさらにその右隣(=4番手)のプレイヤーは1の位置に配置してください。  次に、ゲームのハンド数を決定します。  本ゲームは1〜3の好きなハンド数で行うことができ、2ハンド目、3ハンド目は特殊なルールが追加されます。  1ハンド目だけでゲームを終わり、複数回ゲームを遊ぶようなやり方でも構いません。  最も好みの方法を選んでいただけえれば幸いです。 ■ ゲームの進行  以下の手順に従って、ゲームを進行させてください。 1:配置フェイズ  事件カードをよくシャッフルして下図のように並べ、これを【事件置き場】とします。  この時、左から4列目(=最後の列)のみ裏向きで配置してください。  配置された事件カードは、上から順に1位、2位となっています。  1位 □ □ □ □ ■  2位 □ □ □ □ ■  □表向き  ■裏向き  これにより、【事件置き場】には10枚のカードが並びます。残った事件カードはゲームに使用しませんので箱に戻すなどしてください。 2:捜査フェイズ  【事件置き場】にある事件カード各列を組(ペア)として、左から順に「事件番号」を1〜5とします。  そして、全プレイヤーは各ペアにどれだけ捜査時間を費やすかを決定してください。  各ペアに対して1枚ずつ、手札から好きな1枚を選んで裏向きに配置します。この時、スコアカードを左端に置き、左から順に事件番号1〜5と対応する形に並べてください。  全員が5枚ずつ配置し終わったら、それを表向きにして公開します。  これと同時に、【事件置き場】の裏向きに配置されているカードも全て表向きにしてください。  次に同様の手順で、各事件番号に対して1枚ずつ、手札から好きな1枚を選んで裏向きに配置します。既に公開されている1枚目の下側に配置してください。 3:解決フェイズ  事件番号順に以下の手順で解決します。  全プレイヤーは裏向きのカードを表向きにして公開し、2枚の数字を合計し「捜査力」とします。  次に捜査力の低いプレイヤーから順に「チャレンジ」を行うことができます(行わなくても構いません)。同値の場合は、親から時計回りで遠い方を優先してください。 〇チャレンジ  事件の暗部へと捜査を進め、身の危険は伴いますが、。  緑と赤の8面体サイコロがありますので、それをどちらか片方、あるいは両方振ってください。  そして、出目が”(現在処理を行っている)事件番号”より大きければ成功です。最大目である8が出た時は大成功となります。  緑なら捜査力に+1、緑で大成功なら捜査力に+2してください。  赤なら捜査力に+2、赤で大成功なら捜査力に+3してください。  もしも、”(現在処理を行っている)事件番号”以下の目だった場合、上記ボーナスが得られず、さらにペナルティが与えられます。  緑なら負傷します。負傷はハンド終了時に回復しますが、負傷中にもう1回負傷すると殉職します。  赤なら殉職します。次のラウンドから、ハンドが終了するまでゲームに参加できなくなります。  これらの処理が終わったら、各プレイヤーの捜査力を比べて、最も高い方から順に1位、2位を決定します。  もしも、いずれか1人のプレイヤーがヒーロータイムを配置していたら、捜査力に関係なくそのプレイヤーが1位になります。複数のプレイヤーがヒーロータイムを配置していた(=バッティング)ら、ヒーロータイムの効果は失われ、単に数字が「0」であると判定してください。  もしも同値だった場合、1枚目(=先に公開していた方)の大きい方が優先されます。  それも同じだった場合、親から時計回りで近い方が優先されます。  1位、2位のプレイヤーが決定したら、その事件カードを手元に引き取って、その”数字”分のVPを得てください(殉職した場合でも、1位か2位になれば事件カードを得ることができます)。 4:ハンド終了  全ての事件(=事件番号5まで)の処理が終わればハンドが終了します。  このハンドで終了の場合は、この時点で最も多くのVPを獲得したプレイヤーがゲームに勝利します。複数いたら、親から時計回りで近い方が優先されます。  2ハンド目、3ハンド目に移行する場合は、今回獲得した事件カードの中から「数字が5でない」1枚を選び、それを裏向きに伏せて手元に残しておいてください。残りの事件カードは裏向きのまま捨て札にします。  数字が5の事件カードしか獲得できなかった場合は、手元に残すことができませんので注意してください。  次に、負傷していたプレイヤーは負傷が回復します。  また、このハンド中に殉死していた場合は、殉死した刑事によく似た刑事が新しく赴任してきます。  現在のVPを半分(=端数切り捨て)にしてください。  最後に、最もVPの少ないプレイヤーから順番にプレイ順カードを受け取ってください。  5人プレイの時は、プレイ順カードを受け取れないプレイヤーが5番目、として扱ってください。  これが2ハンド目からのプレイ順番を表していて、1ハンド目の「親から時計回りで近い」は「最もプレイ順番が早い」となります。  その後、以下の手順に従って、ゲームを進行させてください。 ■ 2ハンド目  2ハンド目からは、各刑事のスキル効果が適用されます。 ・スコッチ  バッティングによって自分のヒーロータイムは効果が失われない ・ウルフ  ハンド中に殉死すると4VPを得る ・ヒバチ  チャレンジ時のサイコロの目に+1する ・ロイド  配置フェイズで裏面配置されたカードの中を見れる ・ドカベン  2回負傷しても殉職しない。3回目の負傷で殉職する  これらのスキル効果を適用してください。  それ以外は1ハンド目と変わりません。 ■ 3ハンド目  山の残りと捨て札をよくシャッフルし、下図のように事件カードをセットします。  1位 ■ ■ ■ ■ ■  2位 □ □ □ □ □  □表向き  ■裏向き  次に、各プレイヤーは自分が手元に残している事件カードを公開します。  そして、手元にある事件カードと、2位の事件カードが同スートの事件番号について、裏向きの中を確認することができます。  その後、通常通り1枚目を配置してください。  その他はこれまでのハンドと同じですが、ハンド終了時に以下のボーナスが与えられます。 〇活躍者  同じスートの事件カードを3枚以上獲得していた(ハンド開始時に手元に持っていたものも含む)場合、1スートにつき3VPを得ます 〇黒幕  5の事件カードを獲得していて、かつそれと同じスートの事件カードを1枚以上獲得していれば、一連の事件の黒幕を逮捕、あるいは打倒することができます。  条件を満たす5の事件カード1枚につき1VPを得てください。 〇有終の美  殉死してもVPが半分になりません。  これらを全て計算し、最もVPの多いプレイヤーがゲームに勝利します。複数いたら、このハンドのプレイ順の、最も遅いプレイヤーが勝利します。