■■ アジアンデリバリー 草案7 ■ 問題点  マップの広がりに対して、手番数が明らかに足りていない。  ラウンド数を増やすか、手番数を増やすか、それともマップサイズをもとに戻すか。  結局の所、マップを広くしても流通拠点を作る流れにはならなかった。  問題の大本は、流通拠点を新たな生産地にできない。つまり、拠点に一度運ぶ必要あるのが現況ともいえる。転移門のように、自動的に一定数が運搬される形式なら何とか。  なので、転移門の基本運搬数を2に増やしてみるのが良いかも知れない。そうすれば、転移門を作ればそこが第2の拠点になり得る。  また、ラウンド数を少なくすることで、毎ラウンド恩恵のある施設効果が相対的に弱体化した。  特に市場は早い段階で作成しないと作る意味がないし、そもそも最終ラウンドに作るのは無意味としか思えない。例えば、作った瞬間に現在のラウンド回数分アップデート。なら良いかも知れない。最初に作るのはただの損に思えるので、以後は1回ずつアップデート。みたいな感じで良いだろう。  逆に強すぎる感もあるが。  基本プレイを2枚まで無料にし、以降はワーカーが必要なよう変更してみるか?  現状、MPが尽きて1枚プレイはしゃがみにしても厳し過ぎるし、マップの広さに比して全体的なアクション数が見合ってない問題を解決できそうな気がする。そして、ワーカー数自体は4から3に落とす感じで。  回収による回復数も4、5、7ぐらいに変更する必要がある。  スタPの優位性を付けるか付けないか。  少なくとも、手札枚数で判定はかなり厳しい。仮に設定するとしたら、ベースカードの効果でスタPを移動させる効果を追加するぐらいか。  で、スタPを取ることに現状そんなに意味がない。例えばカード置き場が補充されない仕組みであれば、先に選べるのは非常に意味がある。その場合、プレイヤー人数×2+2枚程度を引いて、補充されない仕組みにする。が、自由に依頼を取ってこれないという問題点もある。  まぁ、場から即補充にして、手番終了時に取った時は補充されない。ぐらいが良いかも知れない。  次に公共機関の処理をどうするか。  さすがに1人しか下ろせないのはいろんな意味でダメだった。だが、何かしらの制限を付けたい。  別方向の制限として、各エリアに全体数制限を付けるのはどうだろうか。  今までは個人の【倉庫】に対して4個とか付けてたが、これを全体に対して行う形。例えば、1つのエリアには合計6個ぐらいまでしか荷物を配置できません。として、スタPから順番に荷物を下ろし、6個になったら終了的な。  これは良いような気がする。  全体的なインタラクティブ性もあがるし、これかな。 (!--大まかな変更点--) ・全6ラウンドに変更 ・マップのセットアップ方法を変更 ・乗り物の仕様変更。積み込みは従来通りだが、荷下ろしは1人限定で順番あり ・手札枚数の残りで次のスタPが決まるよう変更。それに合わせて、セットアップ時にハンデを設定 ・人力輸送を1手番中に1回と制限 ・回収によるMP回復について、6枚以上で3個回復になるよう下方修正 ・施設の各効果を変更 ・受注数に5枚制限を追加 ・決算時の処理を変更 ■ 概要  アジアン異世界の大都市、蓬旦(ホータン)で運送業を開業しよう! ■ コンポーネント  3〜4人用 ◇エリアボード(10枚)  蓬旦にある10の地区(エリア)を表すゲームボードです。  各地区にはエリア番号と、ターミナルアイコン、施設、倉庫(プレイヤーの荷物置き場)などがあります。 ◇依頼カード(45枚)  受注した仕事を表すカードです。  仕事には「パワー(赤)」「クール(青)」「サービス(黄)」「ダーティー(緑)」の4種類があり、ベースカラーで色分けされています。その他にも、輸送の目的エリア、必要な荷物とランク、達成時に得られるVP(=名声)などが設定されています。 ◇事業カード(40枚)  依頼と同じ4色があり、使用することで適用されるアクション効果が記されています。 ◇ベースカード(16枚)  プレイヤーがゲーム開始時から所持している事業カードです。  4枚1組でプレイヤー人数分あり、ゲーム中で行える基本的なアクションの内容が記されています。 ◇サマリーカード(4枚)  プレイヤー毎に色分けされたサマリーカードです。 ◇荷物キューブ(60個/20個/10個)  荷物を表すキューブです。  荷物には「梅(Low)」「竹(Normal)」「松(High)」の3つのグレードがあります。 ◇施設トークン(40個)  エリアに建てた施設を表すトークンです。  各プレイヤー毎に色分けされています。 ◇VPボード、VPマーカー(1枚/4個)  清算時などに使用する、各プレイヤーのVP(=名声)を表すボードとマーカーです。 ◇スタートプレイヤーマーカー(1個)  スタートプレイヤーを表すマーカーです。 ◇ワーカーポーン(16個)  プレイヤー毎に色分けされたポーンです。各4個ずつあります。 ◇乗り物コマ、乗り物カード(各1セット)  公共の輸送機関である「列車」「船」を表すコマと、それらに積載された荷物を管理するカードです。 ■ ゲームの準備 1)蓬旦の作成  エリアボードを配置して蓬旦の町を作ります。  @のエリアボードを取り出した後、下図のようにボードをランダムに配置してください。   □   □□  □□□   □□   □  この時、港のあるエリアが中央エリアに配置されてしまった場合、他の港のないエリアと位置を交換する必要があります。下図を参照に、優先順位の高い順にエリアを交換してください。   □   E@  D◆A   CB   □  最後に、@のエリアボードを配置します。  下図を見て、「駅」と「港」に隣接しない、最も優先順位の高い場所に配置してください。   I□@   H□□A  G□□□B   F□□C   E□D 2)プレイヤー準備  サマリーカードをよくシャッフルして各プレイヤーに1枚ずつ配ります(3人プレイの時は、Sマークの付いていないサマリーカードを1枚除外し、シャッフルして配ってください)。  この配られたサマリーカードの色が、このゲームにおける各プレイヤーの色を表します。また、サマリーカードにSマークが付いていたら、そのプレイヤーが最初のスタートプレイヤーになります。  次に、各プレイヤーはサマリーカードと同じ色の施設10個、ワーカー4個、VPマーカーを受け取ります。そして、VPマーカーをスタートプレイヤーから時計回りで順番に「0」「1」「2」「3(4人プレイ時)」の位置に配置してください。  配置したら、L荷物を10個受け取り、ベースカード1組(4枚)を手札としてください。 3)各種カードの準備  依頼カードをよくシャッフルして山を作り、各プレイヤーに2枚ずつ配ります。受け取ったら、表向きに各自の【受注置き場】へ置いてください。  次に、山から4枚引いて【依頼置き場】に表向きで並べてください。  それが終わったら、事業カードをよくシャッフルして事業山を作り、山から4枚引いて【事業置き場】に表向きで並べてください。 4)各種交通機関の準備  乗り物カードをゲームボード脇の適当な位置に配置します。  次に乗り物コマを@のエリアボードにある【ターミナルアイコン】に配置してください。 ■ ゲームの進行  本ゲームはラウンドという単位で進行し、6ラウンド終了時に中間決算を行い、3ラウンドが終わるとゲームが終了します。  そして、ゲーム終了時に最も多くのVP(=名声)を得たプレイヤーがゲームに勝利します。  各ラウンドの流れは以下の通りとなります。 1:メインフェイズ  スタートプレイヤーから時計回りで順番に手番となります。  自分の手番になったら、手札1枚をプレイしてアクションを行います。  好きな手札1枚を【プレイエリア】へ横倒しにして配置し、その効果を適用してください。  この時、使用した手札に常駐アイコンがあった場合、【プレイエリア】へ縦置きで配置します。そして、手札に回収されるまで効果が持続します。テキストの指示に従って、適切なタイミングで効果を適用してください(これは1度限りでなく、条件を満たせば何度でも適用されます)。ただし、同じ名称の常駐アイコンの効果は重複して適用されません。 〇追加アクション  MP(マンパワー)を支払うことで、追加のアクションを行うことができます。  手元にあるワーカー1個を「@のエリアボード」へ配置し、手札から好きな1枚をプレイしてその効果を適用してください。 〇荷積み  列車、船のコマが配置されているエリアに自分の荷物が配置されていたら(@のエリアボードに配置されている場合は手元にある荷物)、それを好きなだけ積み込むことができます。荷物を、荷積みした乗り物カードの上にある、自分の色の置き場へ移動させてください。  荷積みは(その手番中の間)いつでも好きなだけ行うことができ、また複数の種類の乗り物でも行うことができます。 〇人力輸送  1手番中に1回だけ、手札1枚を【プレイエリア】へ裏向きに配置することで、MPを消費することなく輸送を行うことができます(※詳細は後述)。  アクションを終えたら、自分の手番を終了します。  【依頼置き場】と【事業置き場】から、好きな組み合わせで2枚を自由に得てください(得た依頼カードは【受注置き場】に、事業カードは手札に加えます)。そして、各置き場が4枚になるよう山から補充します。もしも途中で山が尽きたら、捨て札をシャッフルして新しい山を作ってください。それも尽きたら、補充することはできません。  ただし、【受注置き場】には最大5枚までしか配置できません。5枚あったら新しく依頼カードを得ることはできないので、事業カードの方を得てください。  次に、必要があれば回収を行うことができます(行わなくても構いません)。  回収したら、以下の処理を行ってください。  まず、自分の【プレイエリア】にある全てのカード(縦置き、横倒し)を手札に戻します。  この時、回収した「表向きで配置されたいたカード(=人力輸送で、裏向きにプレイしたカードを除く)枚数」に応じてMPを回復します。   〜2枚:0   3 枚:1   4 枚:2  6〜 枚:3  回復したMP分だけ、@のエリアボードに配置されている自分のワーカーを手元へ戻してください。 ◎基本効果  ベースカードや事業カードに以下の効果があった場合、専用の処理を行う必要があります。 〇依頼達成  自分の【受注置き場】にある好きな依頼を達成します。  各依頼カードには「エリア番号」「必要な荷物の数とグレード」が書かれているので、該当するエリアの自分の【倉庫】に指定された荷物があれば、それを消費して依頼を達成することができます。  依頼を達成したら、消費した荷物を取り除いて手元へ戻します。この時、L以外の荷物(=N、H)は手元へ戻さず【ストック】へ戻し、代わりにアップグレード時に除けておいた荷物を同数だけ手元へ戻してください。アップグレードした荷物は消費されるとL荷物へ戻り、荷物の総数は変わらないということです。  そして、達成した依頼カードを自分の【達成置き場】へ置いてください。  また、条件を満たせるのであれば、複数の依頼を達成することもできます。 〇輸送  自分の荷物が配置されているエリア(手元にある荷物を運びたいなら@のエリアボード)を1つ選び、隣接するエリアへ指定された数だけ荷物を運びます。この時、グレードは関係なく、L荷物もN荷物もH荷物も、全て1個として数えてください。  また、輸送可能エリアが2エリア以上あった場合、隣接するエリアを歩数で数えてください。 〇人力輸送  ベースカード、事業カードの共通面の効果で、基本的には通常の輸送と同じです。  隣接するエリアに、荷物を1個運ぶことができます。 〇建設  各エリア(@のエリアボードを除く)毎にある4つの施設の内、まだ建設されていない好きな施設を建てることができます。  建設にはL荷物を1、N荷物を2、H荷物を3として、”そのエリアに建設されている施設数+1”のコストが必要となります。例えば、2つ目の施設であれば2、4つ目の施設であれば4のコストが必要ということです。  コストは、そのエリアにある自分の【倉庫】に配置されている荷物から支払う必要があり、また多く支払ったとしてもお釣りは発生しません(初めて施設を建てるエリアにHランクの荷物しかなかった場合、など)。支払ったら、依頼達成と同じように手元、あるいは【ストック】へ荷物を戻してください。  施設には以下の種類があります。 ・事業所  【事業置き場】から好きな1枚を得ます。最大枚数でなければ、【依頼置き場】から得ることもできます。  さらに、回収時に”全エリアにある、自分の事業所の数”分だけ、常駐アイコンのある手札を回収せずに【プレイエリア】へ残しておくことができます(この残したカードは、回収枚数に数えられません)。 ・問屋  このエリアに自分の荷物を運び込むか、あるいはこのエリアから自分の荷物を輸送した場合、1手番中に1回だけ1VPを得ることができます。 ・市場  手番開始時に、「このエリアにある」自分の荷物に対して、1回だけアップグレードを行えます。 ・転移門  手番開始時に、このエリアへ手元にある荷物を1個配置します(配置しなくても構いません)。また、これは輸送ではありません。 〇アップグレード  アップグレード1回につき、自分の「手元にある」荷物を1個選んで、1段階グレードをアップします。  複数回アップグレードできる場合、同じ荷物を連続でアップグレードすることもできます。  アップグレードしたら、対象の荷物を除けておき(N荷物だった場合は【ストック】へ戻す)、【ストック】から取り出したアップグレード後の荷物と差し替えます。ただし、【ストック】にアップグレード後の荷物がない場合は、アップグレードすることはできません。 〇在庫補充  L荷物を【ストック】から追加します(=総荷物数が増える)。  ただし、【ストック】にあるL荷物が不足していたら、ある分だけしか追加できません。また、アップグレードで除けた荷物を追加することもできません。 2:ラウンド終了  全プレイヤーが手番を終了したらラウンドが終了します。  「荷物が1個でも乗せられている」乗り物コマを、エリア番号の小さい順に従って、次の【ターミナルアイコン】のあるエリアへ移動させてください。  もしも、乗り物コマが@のエリアボード以外に配置されていて、かつ、荷物が1個も乗せられていなかった場合、その乗り物コマは@のエリアボードへ戻してください。  乗り物コマを進めた後、荷物を積んでいるプレイヤーは、止まったエリア(=移動した先のエリア)に好きなだけ荷下ろしすることができます。  ただし、1ラウンド中に荷下ろしできるのは1人分の荷物だけで、複数のプレイヤーが荷下ろしを希望した場合、スタートプレイヤーに時計回りで近い方が優先されます。  乗り物の処理が終わったら、手札枚数の最も少ないプレイヤー(複数いたら、スタートプレイヤーに時計回りで近い方)が新しいスタートプレイヤーとなり、次のラウンドを開始します。  もしもこれが3、6ラウンド目の終了時であれば決算を行ってください。  決算終了後、新しいラウンドを開始してください。ただし、2回目の決算である6ラウンド目は最終決算となり、そこでゲームが終了します。 〇決算  【達成置き場】と所持カード(手札と【プレイエリア】にあるカード)を見て、同じ色の依頼カードと事業カードが1セットある毎に1VPを得ることができます。  それが終わったら、【依頼置き場】と【事業置き場】のカードを全て捨て札にし、4枚になるよう各山からカードを補充してください。もしも山が尽きていた場合、捨て札をリシャッフルして新しい山にしてください。捨て札もなければ、それ以上補充することはできません。 〇最終決算  【達成置き場】と所持カード(手札と【プレイエリア】にあるカード)を見て、同じ色の依頼カードと事業カードが1セットある毎に2VPを得ることができます。  次に、@のエリアボードを起点にして、自分の施設があるエリアを一筆書きで通り、その”通ったエリア数”だけのVPを得ることができます。  最後に、【受注置き場】に残っている依頼カード(=未達成の依頼カード)1枚につき2VPを失います。  これらのVPを合計し、最も多くのVPを得たプレイヤーがゲームに勝利します。同値なら達成した依頼数の多い方が勝利します。それも同じなら引き分けとしてください。