■■ アジアンデリバリー 草案3 ■ 問題点  序盤の立ち上がりが遅い  ワーカーが増えると加速的にやることが増えるが、同時に煩雑さもダウンタイムも増すので良しあし。また、1ラウンドしたら帰ってくるというギミックもあまり有効に働いているようには見えない。  また、アワードによるフリーラウンド制も今風ではないというか、やはり終わりが見えてこないのがやや気になる。  いっそワーカーという要素をなくしてしまってもよいかも知れない。  最終形から考えてみる。  まず、加点されるべきは個々の依頼。次にアワード。そして、手札。アワードは単純明快だが、手札はどうするか。例えば、依頼を3〜5スートに分け、手札もそれに応じてスート分けする。で、色毎にマジョリティを取って、手札枚数分だけ点数的な方向性に変えてみるか。  依頼のスートは、おそらく人、機械、食べ物、研究とかそんな感じ?  ワーカーをなくすとして、どういうアクションに変更するか。  まず、基本的なプレイは変わらない。手番で1枚プレイし、常駐は回収されるまで永続。というのは良いとして、要はオーバーアクションをどう表現するか。  はしもとさん案のワーカーを使うとしたら、ワーカーを3つぐらい用意して、1ワーカーを使用すれば1回追加アクションが行えるとする。で、ワーカーは何らかの条件で戻される。んだけど、部屋移動方式はさすがに面倒すぎるし、手元でなんか管理したい。  で、後気になるのは気軽に回収できてしまう点がやや不味い。コンコルディアの回収枚数が多いほどボーナスVPが付加されるルールは、面倒だと思ったがちゃんと意味のあるルールだったと再認識。  また、全てのアクションをカードで行う場合、正直カード枚数のわりにプレイできない不満感も残る。ので、ワーカーを金として、回収に絡めるのはどうか。  まず、追加アクションは基本1金でOK。ただし、依頼を達成しても金は発生せず、VPが発生するだけ。その代わり、回収時に回収枚数に応じて金が発生する。たくさんカードを回収すると、金も儲かるという仕組み。ただ、金という単語には大きく違和感を感じる。が、ワーカーとするとポーンにしないといけない気分も出てくる。ので、「マンパワー(MP)」がいいかも知れない。なんか魔法っぽいし。  大体相関としては以下の通り   −2:0  3−4:1  5−6:2  7− :3  1枚プレイは無料として、MP3使って4枚プレイし、そこで回収しても1しか回復しない。  うーん、これだと回復曲線が面白くないかな。   −2:0  3−4:1   5 :2  6− :3  こうかな。ちょっと我慢しないと完全回復できない感じ。一先ずこれで考えてみる。  次に、ノンアクション行動をもう少し増やした方がいいかも知れない。  具体的には公共機関の利用だが、これにアクションが必要になるとかなり厳しい。アクションコストがかからないし、荷物を大量に運べるのがメリットだが、時間がかかる。という感じにする方がよい。その場合、公共機関を1つ減らしてよいかも知れない。また、強すぎるようなら輸送制限を付けてもよいかも知れない。  後、カード裏向きで出す臨時輸送は1個運べるとする。ノンコスにはできないので、そんなものか。  で、依頼カードの必要荷物数を全体的に下げる必要がある。  手札回収のタイミングを手番終了時とし、基本的に回収カードを出したら強制的に手番終了にしなければならないとする。  次に問題なのは、やはり公共機関の輸送経路か。どうにか機械的に処理できないか。  港については、横浜方式で外周へ移動というのが良いだろう。駅については内部、外部どこにあってもイメージ的には成立する。が、どういう順番で巡るかを考える必要がある。  時計回りに進み、基本的に数字でなく外側を優先というのが分かり易いか。まぁ、そんな感じ。  次に施設だが、これが手間の割に効果が薄い。そして、常駐維持が多分ずぬけて強い。  要は、アクションコストをいかに減らせるかしかない。  グレードアップは、そのエリアに配置されていたら自動的に1段階グレードアップにした方がいい。  転移門は単に2MPで直接好きなだけ運べる、という感じ。  広告塔は全エリア適用にするとヤバ味を感じる。現状のままで。事務所も現状維持でよいだろう。  最終的に、1施設につき1VPとかあってもよいかも知れない。 (!--大まかな変更点--) ・全面改訂 ■ 概要  アジアン異世界の大都市、蓬旦(ホータン)で運送業を開業しよう! ■ コンポーネント  3〜4人用 ◇エリアボード(10枚)  蓬旦にある10の地区(エリア)を表すゲームボードです。  各地区にはエリア番号と、ターミナルアイコン、施設、倉庫(プレイヤーの荷物置き場)などがあります。 ◇部屋ボード(1枚)  使用したワーカーの疲労状態を表すボードです。  【寝室】と【居間】の、2つのマスがあります。 ◇アワードボード(1枚)  9種類のアワードの取得状況を表したボードです。 ◇依頼カード(54枚)  受注した仕事を表すカードです。  輸送の目的エリア、必要な荷物とランク、達成時に得られるVP(=名声)などが設定されています。  また、依頼の中には即時配達希望を表す「特急依頼」があり、ベースカラーが黄色で設定されているものもあります。 ◇事業カード(20枚+36枚)  プレイヤー毎に色分けされた初期カードが5枚ずつあります。  それぞれ、ゲーム中で行えるアクションの内容が記載されています。  また、ゲーム中に追加される事業カードには、「人物」「乗り物」「ショップ」の3属性が設定されています。 ◇サマリーカード(4枚)  プレイヤー毎に色分けされたサマリーです。 ◇荷物キューブ(52個/20個/8個)  荷物を表すキューブです。  荷物には「L(Low)」「N(Normal)」「H(High)」の3つのグレードがあります。 ◇施設トークン(40個)  エリアに建てた施設を表すトークンです。  各プレイヤー毎に色分けされています。 ◇VPボード、VPマーカー(1枚/4個)  清算時などに使用する、各プレイヤーのVP(=名声)を表すボードとマーカーです。 ◇アワードマーカー(9個)  アワードの取得状況を表すマーカーです。 ◇スタートプレイヤーマーカー(1個)  スタートプレイヤーを表すマーカーです。 ◇ワーカーポーン(36個)  プレイヤー毎に色分けされたポーンです。各9個ずつあります。 ◇乗り物コマ、乗り物カード(各1セット)  公共の輸送機関である「列車」「船」「飛空艇」を表すコマと、それらの最大積載量と積載された荷物を管理するカードです。 ■ ゲームの準備 1)蓬旦の作成  エリアボードを配置して蓬旦の町を作ります。  @のエリアボードを取り出して配置した後、下図のようにボードをランダムに配置してください。   □@□  □□□□   □□□ 2)プレイヤー準備  サマリーカードをよくシャッフルして各プレイヤーに1枚ずつ配ります(3人プレイの時は、Sマークの付いていないサマリーカードを1枚除外し、シャッフルして配ってください)。  この配られたサマリーカードの色が、このゲームにおける各プレイヤーの色を表します。また、サマリーカードにSマークが付いていたら、そのプレイヤーが最初のスタートプレイヤーになります。  次に、各プレイヤーはサマリーカードと同じ色の施設10個、事業カード5枚、ワーカー3個、VPマーカーを受け取ります。残りのワーカーは全て【ストック】へ置いてください。また、事業カードは手札とし、VPマーカーはVPボードの0のマスに配置してください。  配置したら、L荷物を8個とワーカー3個を受け取ってください。 3)各種カードの準備  残っている(=プレイヤーカラーでない)事業カードをよくシャッフルして山を作り、山から5枚引いて【事業置き場】に表向きで並べてください。  次に、依頼カードをよくシャッフルして依頼山を作り、依頼山から5枚引いて【依頼置き場】に表向きで並べてください。 4)各種交通機関の準備  乗り物カードをゲームボード脇の適当な位置に配置します。  次に乗り物コマを@のエリアボードにある【ターミナルアイコン】に配置してください。 5)アワードの設定  アワードボードの各マスに1個ずつ、アワードマーカーを配置してください。  3人プレイ時は、「人材豊富」「準備万端」「多角経営」の3項目を除き、6個を配置してください。 ■ ゲームの進行  本ゲームはラウンドという単位で進行し、終了条件が満たされるまでラウンドを繰り返し行います。  そして、ゲーム終了後で清算を行い、最も多くのVP(=名声)を得たプレイヤーがゲームに勝利します。  各ラウンドの流れは以下の通りとなります。 1:メインフェイズ  スタートプレイヤーから時計回りで順番に手番となります。  自分の手番になったら、アクションを1回行います。  好きな手札1枚を【プレイエリア】へ横倒しにして配置し、その効果を適用してください。  この時、使用した手札に常駐アイコンがあった場合、【プレイエリア】へ縦置きで配置します。そして、手札に回収されるまで効果が持続します。テキストの指示に従って、適切なタイミングで効果を適用してください(これは1度限りでなく、条件を満たせば何度でも適用されます)。ただし、同じ名称の常駐アイコンの効果は重複して適用されません。 〇追加アクション  コストを支払うことで、追加のアクションを行うことができます(最初の1枚はコストに関係なくプレイできますが、2枚目からはコストが必要になります)。  使用したい手札に書かれたワーカーの数だけ、手元にある自分のワーカーを部屋ボードの【寝室】へ移動させてください。  この時、部屋ボードの【居間】に配置された自分のワーカーをコストとして支払うこともできます。  その場合、【居間】から使用されたワーカーはゲームから取り除いてください(【ストック】へも戻されません)。 〇臨時輸送  事業カードを裏向きにプレイすることで、その共通面に書かれた「臨時輸送」を行うことができます。  【プレイエリア】へ裏向きに配置し、臨時輸送の効果を適用してください(※詳細は「基本効果」)。 〇アワード達成  手番中にアワードを達成した場合、即座に達成した項目のアワードマーカーを得ることができます。ただし、アワードマーカーは各アワードにつき1個だけとなり、最初に達成したプレイヤーのみがアワードマーカーを得ることができます。  また、アワードの達成条件は、以下の通りとなります(3人プレイ時は「人」「乗り物」「ショップ」の3項目はありません)。 ・業績好調  依頼を12枚以上達成する。 ・広域サポート  全エリアの依頼を達成する。 ・特急対応  特急依頼を3枚以上達成する。 ・ホワイト企業  手元にワーカーを6個以上残して手番を終了する。 ・品揃え  荷物数が12個以上になる。 ・事業拡大  全エリアに自分の施設を建設する。 ・人材豊富  人アイコンのカードを5枚以上手札にする。 ・準備万端  輸送アイコンのカードを5枚以上手札にする。 ・多角経営  店アイコンのカードを5枚以上手札にする。 ◎基本効果  事業カードに以下のキーワード効果があった場合、専用の処理を行う必要があります。 〇依頼達成  【依頼置き場】にある好きな依頼を達成します。  各依頼カードには「エリア番号」「必要な荷物の数とグレード」が書かれているので、該当するエリアの自分の【倉庫】に指定された荷物があれば、それを消費して依頼を達成することができます。  依頼を達成したら、消費した荷物を取り除いて手元へ戻します。この時、L以外の荷物(=N、H)は手元へ戻さず【ストック】へ戻し、代わりにグレードアップ時に除けておいた荷物を同数だけ手元へ戻してください。グレードアップした荷物は消費されるとL荷物へ戻り、荷物の総数は変わらないということです。  そして、達成した依頼カードを自分の【達成置き場】へ置いてください。  また、条件を満たせるのであれば、複数の依頼を達成することもできます。  これらの処理が終わったら、【依頼置き場】が5枚になるよう、依頼山からカードを補充してください。  もしも依頼山が尽きていた場合、それ以上補充することはできません。 〇輸送  自分の荷物が配置されているエリア(手元にある荷物を運びたいなら@のエリアボード)を1つ選び、隣接するエリアへ指定された数だけ荷物を運びます。この時、グレードは関係なく、L荷物もN荷物もH荷物も、全て1個として数えてください。  また、輸送可能エリアが2エリア以上あった場合、輸送元となるエリアから隣接するエリアを歩数で数えてください。 〇臨時輸送  事業カードの共通面の効果で、基本的には通常の輸送と同じです。  ただし、運べる荷物は”X個(X=支払ったワーカー数)”となっています。その為、最初の1枚として使用した場合、コストを支払わないので荷物を運ぶことができませんので注意してください。 〇荷積み/荷下ろし  列車、船、飛空艇が泊まっているエリアに自分の荷物が配置されていたら(@のエリアボードにある場合は手元にある荷物)、それを好きなだけ積み込むことができます。荷物を、荷積みした乗り物カードの上にある、自分の色の置き場へ移動させてください。  既に自分の荷物が配置されている乗り物があれば、それを現在泊まっているエリアの自分の【倉庫】へ好きなだけ配置することもできます。  この荷積み/荷下ろしは、何回でも好きなだけ行うことができ、また複数の種類の乗り物でも行うことができます。 〇建設  各エリア(@のエリアボードを除く)毎にある4つの施設の内、まだ建設されていない好きな施設を建てることができます。  建設にはL荷物を1、N荷物を2、H荷物を3として、”そのエリアに建設されている施設数+1”のコストが必要となります。例えば、2つ目の施設であれば2、4つ目の施設であれば4のコストが必要ということです。  コストは、そのエリアにある自分の【倉庫】に配置されている荷物から支払う必要があり、また多く支払ったとしてもお釣りは発生しません(初めて施設を建てるエリアにHランクの荷物しかなかった場合、など)。支払ったら、依頼達成と同じように手元、あるいは【ストック】へ荷物を戻してください。  施設には以下の種類があります。 ・事業所  回収の際に、”全エリアにある、自分の事業所の数”分の常駐アイコンのあるカード(=縦置きされているカード)を【プレイエリア】に配置したままにします。 ・広告塔  自分の広告塔があるエリアの依頼を達成した際、”全エリアにある、自分の広告塔の数”分のVPが追加で得られます。 ・市場  グレードアップを使用した際、”全エリアにある、自分の市場の数”分だけ回数が追加されます。 ・転移門  魔法の力で荷物を、手元から転移門のあるエリアへ一瞬にして転移させます。  これは輸送と違って手札をプレイする必要もなく、自分の手番であれば何度でも、何ヵ所へでも使用することができます。  ただし、この転移門を使用したら、その度に手元にある荷物1個を【ストック】へ戻してください。N荷物以上のグレードだった場合、グレードアップ時に除けておいた荷物も一緒に【ストック】へ戻します。つまり、転移門を1回使用する毎に、荷物数が1個減るということです。 〇グレードアップ  自分の荷物(手元/エリア配置)を1個選んで、1段階グレードをアップします。  複数回グレードアップできる場合、同じ荷物を連続でグレードアップすることもできます。  グレードアップしたら、対象の荷物を除けておき(N荷物だった場合は【ストック】へ戻す)、【ストック】から取り出したグレードアップ後の荷物と差し替えます。ただし、【ストック】にグレードアップ後の荷物がない場合は、グレードアップすることはできません。 〇在庫補充  L荷物を【ストック】から追加します(=荷物数が増える)。  ただし、【ストック】にあるL荷物が不足していたら、ある分だけしか追加できません。また、グレードアップで除けた荷物を追加することもできません。 〇休業日  自分の【プレイエリア】にある全ての事業カード(縦置き、横倒し)を、手札に回収します。  次に、【事業置き場】にある好きなカード1枚を得て手札に加えてください。  ただし、【事業置き場】にカードがなければ、手札を増やすことはできません。また、手札に最大枚数はありません。  これらの処理が終わったら、【事業置き場】が5枚になるよう、山からカードを補充してください。  もしも山が尽きていた場合、それ以上補充することはできません。 2:ラウンド終了  全てのプレイヤーが手番を終了したらラウンドが終了します。  【依頼置き場】に特急アイコンの付いた依頼カードがあれば、全て捨て札にして5枚になるよう依頼山から補充してください。もしも依頼山が尽きていたら、それ以上補充することはできません。  全ての乗り物コマを、それぞれ時計回りで最も近い【ターミナルアイコン】のあるエリアへ移動させてください。条件に合うエリアが複数あれば、エリア番号順に移動していきます。  全プレイヤーは【ストック】からワーカーを1個得ます。  次に、部屋ボードの【寝室】にあるワーカーを【居間】へ移動させてください。【居間】にあるワーカーは、その持ち主であるプレイヤーの手元へ戻してください。  以上の処理が終わったら、スタートプレイヤーを1つ左隣へ移して新しいラウンドを開始します。  もしもこの時、アワードボードに乗せられたアワードマーカーが1個、ないし0個だった場合、ゲームが終了します。各自【プレイエリア】にある全てのカードと、部屋ボードにある全てのワーカーを回収し、清算を行ってください。 ■ 清算  以下の手順で清算を行います。 1:アワード  アワードマーカー1個につき、5VPを得てください。 2:シェア  全プレイヤーは【達成置き場】にある依頼カードの枚数(=達成依頼数)を見て、最も多いプレイヤー(複数いれば、その全て)はボーナスを得ます。”手札にある輸送アイコンのカード枚数”分のVPを得てください。  次にワーカー数を見て、最も多いプレイヤー(複数いれば、その全て)はボーナスを得ます。”手札にある人アイコンのカード枚数”分のVPを得てください。  最後に施設数を見て、最も多いプレイヤー(複数いれば、その全て)はボーナスを得ます。”手札にある店アイコンのカード枚数”分のVPを得てください。  これらのVPを合計し、最も多くのVPを得たプレイヤーがゲームに勝利します。同値なら手札枚数の多い方が勝利します。それも同じなら引き分けとしてください。