■■ アジアンパンク 草案0 ■ 概要  アジアンパンクな世界観で何か面白いゲームを作れないか、という思考テスト。  まず最初に考えるのは、アジアンパンクで皆がやりたいゲームはなんだろうか。という問題。明らかに都市育成ではない。大してアジアンパンクに知識はないし、それは作り手も同じで、もっとふわっとしたイメージだと思われる。だから、都市育成と言われてもドキドキしない。  やはり、真っ先に来るのはアドベンチャー。それもロードムービー的なものだろう。エキゾチックな異世界感を感じるのに最も適しているのはそういうものだともいえる。アリアみたいな観光業もいいかも知れないが、アジアンパンクの風光明媚は主にゴチャついた都市部にあるので、仮に観光業やるにしても都市部かなー。  あー、絶対にやりたいのがある。九龍城だ。  九龍城を作るか、あるいは九龍城を舞台とした冒険活劇にするべきか。という大きな問題はあるが、もうこれ以外アジアンパンクでやりたい要素はないだろう。  個人的な嗜好で言えば、そろそろ街造るゲームは飽きてきたので、できれば冒険活劇の方が好ましい感じはある。あるいは、全部という欲張り路線か。例えば、九龍城を舞台にしたマフィアの抗争とかで、縄張りを広げつつなんかのアイテムを奪い合うとか。  または、九龍城を舞台にしたピック&デリバリー。これがいいかな。  高さとか、道の広さを意識したマップ作りにし、移動に制限を設ける形にするか。  ピック&デリバリーの場合、ゲームの目的が「制限時間内に、いかに多くのアイテムを効率良く運ぶか」という部分に集約され、動機としてはやや弱い。ただ運ぶにしても、グレートラグタイムショーみたいに色んなものに乗り継ぎしながら運ぶ方が面白い。というか、それは絶対面白い。  それはいいんだけど、ゲームの目的がただ運ぶだけだと厳しい。要は、積載量ギリギリまで積んで、なるべく効率よくデリバリーする。で、道中でもピックできれば尚良し。的なものになると思われるが、それ以外にも何か要素が欲しい。  多分、ノセノセドッグス的な積載メカニズムが面白いだろう。  で、妨害が最も手っ取り早いが、きっと面白くない。  とはいえ、妨害要素がないとソロゲー感が強くなるし、仮にあるとして手番の後先で需要が上下する感じか。となると、やはり建築的な要素は必要か。  何を建設するか。恐らくルート。自分に有利なように町を作り変えていく。例えば、道を広くするとか、民家を通れるようになるとか。そこら辺は、単純に道トークンと施設トークンで何とかなりそう。  デリバリーする資源にはサイズがあり、サイズはSS〜LLぐらいまである。  で、乗り物にもサイズはあり、M〜LLLぐらいまである。乗り物は小さい程、道が狭くてもいける。大きいと、広い道しか通れない。という程度のジレンマがある。小さいから速いとかはない。  未知の広さには3段階ぐらいあり、Sは道がなくてもOK。Mは1、Lは2、LLは3必要。  道を拡張すると店舗が減る。  つまり、資源の拾う先と配達先が減る、とか? もうちょっとダイレクトに点数とかに響いてもいいけど。んー、だけどそれは直接的な利益に繋がらないというか、全員の利益なので、道を拡張して輸送力を高めた方が基本的に良いような気がしてくる。  まぁ、道を広くすると、そのエリアに配達したら得点が下がる。けど配達効率は上がる。的な感じが良いかも知れない。  となると、エリアは1つの3×3ぐらいのタイルでできてる必要があるか。あー、それだと3マスの道が造れない。となると、最低5×5ぐらいのタイルである必要がある。え、でかくなーい?  現実的に考えると、コンポーネント的にこれはちょっと無理。  1つのタイルに、道イラストとサイズが書かれてて、道トークンを乗せると道サイズが変わる。という感じであれば、まぁ、できないこともないかという感じ。で、道サイズに応じて収益が下がる、あるいはピック個数や資源の質が下がるという感じ。  多分、概念的な区画表示にした方が、処理的には楽かも知れない。  つまり、こんな感じ  道 □□■■■■ 施設  これなら、1マス1サイズとして、S1、M2、L3、LL4で、施設は5−道マスということになる。  で、施設はプレイヤーの意図とは別に勝手に拡張される。というのが良いな。  九龍城っぽさを出すなら、プレイヤーが資源をデリバリーすると、その施設マスにブロック(ウッドキューブ)が積みあがる。つまり、これが階層を表している。エリアは発展すればする程、高く伸びてくという訳だ。道を増やす場合は、この建っている施設を全部踏み潰す必要があり、おそらくマイナスが入ったりする。狭くする場合は、特に考えることもなく道を削ればいい。  となると、デリバリーするアイテムはエリアの発展とは関係なく、個別の大きさで大きいほど得点が高くなる必要がある。高い点のものをより効率良く輸送する為に、区画整理をしていく形。  で、エリアが発展すると何が嬉しいのか。エリア発展の恩恵が全プレイヤーにあった場合、基本的に1箇所発展したらそこに全力。という流れになるのは仕方がない。なら、誰かに権益があるとする場合はどうか。  例えば、デリバリーするアイテムはアイテムごとに色種類がある訳でなく、プレイヤー毎に色が決まっているとする。で、デリバリーしたら、それをエリアの施設区画に配置する。縦に積む場合、屋根(=最上階)の色のプレイヤーが、高さ分のVPを得られるとか。で、縦に積む場合、現在の高さに応じた金がかかるとする。3階から4階に建てますには3金、1階を建てるなら1金という感じ。で、道を広げるには、同様に撤去費用がかかる。3階なら、1+2+3=6金という感じ。  最初はみんな基本施設1、道はLLで、どんどん道が狭くなっていく感じとなる。  ゲームをある程度円滑に進める為には、同サイズのものは1個だけ持てるとか、道は無理したら通れるとか、ある程度融通を効かせないといかんかな。  基本的な積み方は、  SSSS   M M    L  みたいな感じ? 最大積載量はL1、M2、S4という感じ。これだと、ノセノセの基本原則から外れてしまう。方向性としては、ノセノセのような各サイズ1個にするか、単に4ブロック3段にするか。  うーん、やっぱりノセノセがいいかな。小さいサイズなら普通に何段でも乗せられる。あるいは、同サイズなら2個だけ乗せられる。LLとかMMとか。  運ぶアイテムに区別はあった方がいいか。  あると分かり易い。運ぶことによってエリアが発展する場合、運んだ資源をそのまま積むのがベターではあるが、運搬システムの肝である大きさが表現できないのが問題。キューブの大きさを物理的に変えることで表現できるかも知れないが、とりあえずそれはなしとする。  運ぶ資源は、実は3種類程度でも成立するかもしれない。 ■ 再考  ピック&デリバリーの大きな問題点は、ゲーム内での変化を体感し難い所にある。  具体的な成長要素が少なく、それによってプレイスタイルが変化し難く、そして目的は常に1つしかない。九龍城を舞台にしたGTA方式に舵を切るのが良いかも知れない。  プレイヤーは選んだキャラクターに応じて、最終的な目的が変わるスタイル。  そして、ゲームの目的自体も、ミッション制にして1つクリアする毎にガラッと変わったりするのが良いかも知れない。例えば、キャラ毎にミッション山がある。マフィアなら殺しの依頼、運び屋ならデリバリー依頼、みたいな感じで色々ある。で、有効を結んだ相手のミッション山からミッションも得られる、とすると、ミッション自体のバリエーションがゲーム後半に向けて加速する。  ただし、やってることは、結局ミッション条件を達成する為にアクションする、と言う部分から変化しない。それが良くない、と言えば全くその通り。これなら、サイズみたいに最初から膨大な数のゲーム要素を配置して、それをできるだけやる。とかの方が見通しが良いだけ遊び易い気がする。  結局の所、手番プレイが整理されていてシンプルならば、ある程度の情報負荷は許容される、ということが何となく分かっては来た。  手番では1アクション以上のことをさせない。基本的に、カードを引くか、プレイするか。その2種類+共通の1アクションぐらいでまとまっていれば、テーマや目的の多岐に左右されず軽いプレイ感が約束される。  で、それでGTAっぽさを出すにはどうすればいいのか。  アクションスロット方式を考えてみる。  要は、プレイヤーが行うアクションを自由に組み替えたり、作ったりできる感じにする。で、スロットを5色5ポケットぐらい作っておき、プレイヤーは色に応じたアクションを5つ設定できるとかそんな感じ。色はアリスなら制圧地に応じるが、これなら例えばスタPから1色ずつ選んで、既に選ばれた色は選べない。とかになるか。  基本的なアクションは移動だけにして、移動先のエリアで何をするかは完全にキャラクターによる。みたいな感じが良いかと思われる。  ピック&デリバリーがしたければ、アイテムをゲットする為のアクションと、そのアイテムをプレゼントする為のアクションの2種類を持ってれば良い。的な。  で、アクション自体は組み合わせがあるとより面白くなるかな。要は、攻撃しながらアイテムを得るとか、交渉しながら金を得るとか、何らかの条件で2つのスロットを同時に使用できる感じか。  それで、基本的なゲーム目標を何にするか。  GTAをイメージするなら、素直にミッション制がいいだろう。GTAは目標への到達方法に幅があるだけで、目標そのものの設定は特に捻ったものではない。が、表現方法として手段がある程度固定されているのであれば、この目標設定にもう少しライブ感を持たせた方が面白い気がする。  そして、できればなんだがVPのようなやり方も避けたい。途中から結果が計算できてしまうのは、ライフシミュレーターとして面白くはない。  自分の人生において重要なもの、みたいなのが決まっているとする。金とか、名誉とか、友人とか。で、それが最後に公開される的な。目的カード自体は切り札として1回だけ使用可能で、使用すると他のプレイヤーに自分が何を重要視していないのかばれる的な。  ただし、これが完全にゲームの目的になる訳ではないので、誰が勝っているのか終了するまだ全く分からないという問題がある。  あるいは、この部分をもっと複雑にして、最初にストーリーカードが配られる。  例えば、兄妹の仇を討つ為に生きているとか、億万長者になって見返す為に生きているとか、ストーリーと詳細な目的が決まり、これは非公開とする。で、各人その目的を達成する為にアクションする。ラウンドという形で時間制限は決まっていて、誰かが目的を達成するか、時間切れの時点で目標の達成率を見て勝敗を決める。という感じ。  サブストーリーという形で、ゲーム中に目的が増えたりするのは面白い。で、サブストーリー自体は公開情報として、一応その部分だけやろうと思えば邪魔ができる形式であるとする。  目的はこれで良いとして、問題はゲーム本編の自由度をどう構築するか。  まず、あらゆる行為に難易度的な数字を設定する。  何かしたい場合、どのような手段であれば、その難易度以上の値を作ればできてしまう。というフリースタイル判定方法にしてしまう。  例えば、NPCにも数字が決まっていて、金、あるいは暴力、なんでもいいけど、これが難易度以上なら殺害、誘拐、懐柔、なんでもプレイヤーの望む通りの「状態」に設定できるとする。状態は目的カードに応じて設定されている。ビトレイヤルみたいに、適当なチットで状態を代用する。殺害は完全に取り除くもので、それ以外の状態チットであれば、他のプレイヤーが何らかのアクセスを試みることで取り除いたり、あるいは別のチットに差し替えたりすることができるとする。  町のタイル的なものにもどうように数字があり、これを満たすことで買収して味方につけたり、破壊したり、下部組織に組み込んだりと、好きなことができる。とにかく、設定された数字以上を作ることで、やりたいことがなんでもできるようになる。  やりたいことは、目的カードによって決まっている? ただ、目的カードは余り増やせないというのもあり、やりたいこと自体はスロットアクションによって決まっていると良いかも知れない。暗殺なら単に破壊するだけだし、組織化なら買収して金を得られるようにする、など。  リソースも、基本は色で決まっている。  各スロット毎に1種類を溜めることができて、そのリソースはアクションによって設定されている。アクションが金儲けなら、リソースは金となり、そのリソースは特殊な効果を1つ持つ。リソースの基本効果は、一定数集めることでやりたいことを反映する、つまりアクションパワーとなる。  各エリアの基本的なパラメーターを決めても良いかも知れない。  例えば、広さ、人口、金ぐらい? 広さは置けるチットの数。1チットにつき、プレイヤー1人が何らかの関与をしていることを表す。人口は、おそらくそのエリアで何かやると得られるリソース量に影響したりとか。金は人口によって変動しそうだから違うか。  もう1つパラメーターがあった方が良い気がするが、固定リソースよりは消耗リソースの方が面白い気がしないでもない。運気的な。最初にサイコロを振って、そこから何かやる度に1個ずつ減るような感じが良いかも知れない。  アクションの取得はどうするか。  そもそもアクション数をどうするか。色分けして使用制限にする場合、5人プレイなら最低6つアクションスロットが必要になるが、さすがにこれは多すぎるんじゃなかろうか。また、単純に1ラウンドに1枚アクションを得るとして、最初1枚だけだと選択肢がないし、ただ増えるというのも芸がない。  それに、大体何ラウンドぐらいやるか、というのも1つの問題になる。1手番で1アクションなら、正直そんなに時間が掛からないので12ラウンドとかでも問題ないようには感じる。  最も簡単なアクション取得メソッドは、場にアクションカードを並べて、それをプレイ順とかで1枚ずつ取っていく方法。ただ、運要素が物凄く出る。後、多分プレイヤー人数枚ぐらいから1枚を選ぶという展開だろうけど、選ぶ為には情報を得て選別する必要がある。つまり、この部分の負担が大きくなる可能性が高い。  多分、アクションスロット5〜6は重い。  他人は勿論、自分ができることを把握するだけでも大変。仮に連携要素を入れるにしても3つが限界だろう。そして、3つしかないのであれば、途中で変わる要素も必ず必要という訳ではなく、最初から最後まで変わらない。でもそんなに問題ないような気がしてきた。  現状まとめ。  まず、目的カードを引く。ゲーム途中にサブ目的カードが増えたりする。増える条件は未定。  基本的には手番1アクション。アクションはアクションスロットにより自由に設定できる。商売してもよし、強盗してもよし、何をするのもセットするアクション次第。  エリアには住人マーカーとエリアチットがある。住人マーカーはそのエリアに住んでる人の数。増減するし、そのエリアで何かした際の基本効果値となる。  エリアチットは、そのエリアの基本稼働数。これが尽きると、そのエリアにアクションしても無駄になる。基本は1アクションで1つ減る。得たエリアチットは支配権として適用。ただし、目的が合致しないとVPにはならない。たとえば、暗黒街のボスならエリアチットでマジョリティ判定し、VPに変換される的な。  プレイヤーのリソースはスロットに組み込まれたアクション毎に決められている。  商売アクションなら、その色のリソースは金となる。つまり、同じ色のリソースでも、プレイヤーのセットされたアクションに応じて意味が異なる。だが、フレーバー的なものなだけで、単純に交換は可能となる。  基本路線はこれで良いとして、どこにゲーム性を持たせるか。  まず、アクションスロットについては、最初に引いた目的カードに応じて、その目的を達成する為の必要アクションを1つ強制的に持つことになるだろう。つまり、残り2つ? ぐらいのアクションをどうやってか得る必要がある。また、アクションの強化も必要で、その場合はどうやって強化していくか。の問題もある。できれば、単純に重ねるのではなく、組み合わせとかセットとか、相関的に強くなって欲しい。  次に、新しい目的カードをどうやって得るか。  ランダムで得ると、運要素がかなり大きくなる。何しろ直接的な得点リソースだし。そもそも、段階というものがある。目的カードをゲットした後に、そこに書かれている条件を満たすとVPが入る。という構造は、つまり2段階踏む。構造的には、ゲーム序盤から中盤に手に入れて、それによってプレイ指針を変える。という必要性が出てくる。逆に言えば、そこで自分の指針と合わないものを手に入れたら無駄になるので、長期的な計画が立てづらいということになる。  これを今風に変えるなら、最初から目的カードはあって、どこかの段階で早い者勝ちで手に入れたら、固定のVPが入るようにする。これだと、長期的な計画も立てられるし、プレイヤー間で競争にもなってインタラクティブ性も上がり、かつシステム的にはスマートと言える。  が、このゲームは目的で遊ばせたい。GTAをしたいのだから、それだと目的はトロフィー的なものになる。それはそれで良いんだけど、もうちょっとなにかないか。  いや、実はいいのか? 最初からトロフィーが決まっていて、最初にそれを達成したらポイントが入るのはGTAっぽい感じがする。  構造的な問題であるが、トロフィー的な方式にするとして、最初に選ぶ目的がその中から決まるのはどうなんだろうか。そのトロフィー1つ1つに必須アクションを設定するのか? 仮に設定するとして、5つぐらいの基礎アクションとした場合、基礎アクションが被らないプレイヤーが一方的に有利になる展開が予想される。  トロフィー自体は13、14ぐらいは欲しい。で、10達成されたらゲーム終了的な方式が良いかな。その場合、トロフィーを達成した際の達成レベルに応じてVPが増減する形で、基本は1つ1VPぐらいが扱い安くて良いとは思われる。  んで、基礎アクションの問題をどうするか。  基礎アクションを設定するとして、それを是正するなら比較的容易にアクションが手に入ると、サブアクションを設定する。みたいな方法があるか。要は、サブアクションで何か溜めると、それが目的を達成した際のボーナスポイントになる。という形式。メインアクションが被っても、サブアクションが被らない場合、アクションのカスタマイズによって被りがある程度是正される感じか。  アクションの入手方法を考える。  シチェーション的には、何らかのイベントを通じてゲットできると良い。  では、イベントとは何か。どうやって発生するのか。  極々オーソドックスに考えるのであれば、新しいエリアにリーチした際とか、あるいはエリアトークンを得た際とか。エリアトークンを必要数払って手に入れるようなやり方もある。ただ、そうするとエリアトークンの争奪にかなり焦点が当たることになり、ゲームの主目的になる可能性がある。  パスした順にもらえる、というやり方もある。あるいは、リソースを支払う、というやり方もある。  ランダム性を排除するのであれば、エリアトークンが残っているエリアに、アクションカードが自動的に配置され、そのエリアを選択したプレイヤーは取得できる。というのが良いか。  そして、必要がないアクションの場合、それを取らないことによって別の何かができるとか。要は1アクションで取得とか。んで、そのエリアのエリアトークンが尽きていたら、もうアクションカードは配置されない。  エリア数をそんなに多く設定しなければ、まぁ、カードの把握もそんなに難しいものではなくなるだろう。  後、エリアに色を設定してもよい。エリア毎の基本的なアクションというものは存在しないが、色を設定し、その色に応じたスロットに装備される。という感じが分かり易くて良いか。  で、スロットにセットしないアクションは、アクションを使用せず1回だけ行えるワンタイムアクション化するのがコンボ的に良いかも知れない。ただし、こうするとアクションの成長要素はやや失われる。  アクションが成長しない場合、ゲームが詰む可能性がある。拡大することは一概に正義とは言えないが、現在の状況にあっていないアクションしか持っていない、かつそれが変更できない場合はさすがに問題がある。  アクションセットはやれることが複雑化すると一気にマニアゲーム化するので、仮にデータ的な細かさはあったとしても、仕掛け自体はあくまでマイルドな方がいい。なので、手番を使わないワンショット効果はありだと思う。  次に状況の打開には、複数のアクションを同時使用することでなんとかできないか。  例えば、エリアトークンを消費する。エリアトークンがカラー設定されているとして、そのカラーに応じたアクションを追加で行える。とか。単なる追加行動だが、手番を圧縮できるので、はっきり言ってシャレにならない強さだとは思う。  自動的にコンボが発生するとした場合、例えばエリアの色と同じアクションがコンボで発生するとか。  うーん、難しいな。  詰まる所、コンボはシナジーが効くかどうかでしかない。実行する基本アクションに対して、複数のメリットが追加で得られるかどうかが肝要であり、方向性としては追加リソースを得る、あるいは追加アクションを実行できる。ぐらいしかない。  アクションの実行は基本リソースの獲得だから、要するにどっかを選ぶと、何らかの条件で追加アクションが発生する。ぐらいしかやることがない。  例えば、何かを建設し、そこに追加アクションで人を配置する。とかそんな感じか。  リソースについては、何かアクションすると得られる(金など)の他に、アクションを得た際にリソースを得て、それをエリアに配置することで何らかの効果を及ぼす(建築とか)。というやり方もあるな。  それはともかく、アクションの連動をどうするか。  連動でなくても、連携というやり方はあるな。例えば、赤のアクションを起動して、青のリソースを得る。とかそんな感じ。逆に言えば、それしかないのが難点ではあるが。  うーん、全体的なシステムが見えてこないと、ここは作れないかな。一旦保留。  インタラクティブ性をどうするか。  現状は、トロフィーに対する競争性しかない。一応、エリアのマジョリティ的なものはある気がするが、基本システムとして得点化される訳ではないので、互いの目的が違った場合ソロゲー感はどうしても強くなると予想される。  簡易的なワープレとして、後手番プレイヤーに選べるプレイスを選択させるやり方はどうか。  例えば、ゲーム開始時にエリアを10ぐらい用意する。で、プレイヤーはアクションしたいエリアを決める。で、手番が終了したら、次手番のプレイヤーはその隣接エリアしか選べない。という制限を付けるとする。ただ、これだと仕事感がバリバリ過ぎるか。  手番が循環しない系で、スタPが好きなエリアを選択。後続はその隣接エリアしか選べない。というやり方はなきしにしろあらず。んー、だがあんまりスマートではない。  例えば、3つぐらいある選択肢の中から1つを選んで実行し、その実行したメニューを好きなメニューと入れ替える。というようなやり方であれば良いかも知れないが、コンポーネント的にはちょっと難しいかな、という感じがする。  そもそも、エリアの特徴はどう出すのか。  現状は、色、人口、エリアトークンの3種類(達成値はなくても良いような気がした)で、特にメニューや特殊な効果は設定されていない。つまり、特徴を出すのはプレイヤーであり、エリアはプレイヤーが造っていくものであるとする。  例えば、このエリアは警察力を強化して人口を増加させるとか、例えばこのエリアは店を出して商活動を盛んにさせるとか。つまり、そのエリアから得られる特殊な効果はプレイヤーによってつくられるものとする。  こうしたルールの場合、エリアの特徴はこれで問題ない。  が、エリア選択を縛る理由にはならない。縛っても、特にエリア自体に特徴はない(場合が多い)訳だから意味ないということだ。  ならばどうするのか。  うーん、実はインタラクティブ性は頑張らなくても現状でもそれなりにあるんじゃないかという気がしてきた。  ので、一旦保留とする。  やれること、できることを列挙してみる。 ・自治  そのエリアの人口を増加させる ・商売  人口に応じた収入を得る。権益を持ち、他のプレイヤーが利用しても一部収益を得る ・配達  エリアにトークンを配置。連続するトークン数に応じてリソースを得る。 ・建設  エリアの価値を上げる。マーカーでマジョリティをとったら、追加のボーナスを得る ・捜索  最終的に得たエリアトークン種類数でなにかボーナス ・暗殺  必要リソースを支払ってエリアに配置されたNPCを殺す  エリアにはNPCを配置し、アクションカードは別の方法で手に入るようにするのが良いだろう ・交換  リソースを交換する。交換するエリアを作り、そこを利用したら権益  んー。  早い話が、なんかTCGっぽい感じになってきた。基本的なリソース発生装置があり、各カードの固有効果によってゲームを作る感じで、なんでもできるゲームというよりは、テキストによって何でもさせるゲームになってるかも知れない。  要はシステム的な仕掛けがないので、ゲームの外側自体がかなりぼんやりしてしまっている。ゲームの売りが分からないので、少なくともウチが出して良い評価が得られるゲームではない気がしてきた。  全ボツ ■ 再考2  もっと素直にデリバリーゲーム方式でいいかも知れない。  いくつかエリアがあり、プレイヤーはいかに効率よく荷物を運ぶか、というゲーム。  エリアはランダムに決まる方式がよい。  デウス方式か、あるいはヨコハマ方式でもよい。まぁ、基本は1エリア1枚だから、横浜的に繋げるのが良いだろう。  で、公共の運送機関がある。例えば、列車とか道路とか船とか。これらは当然それが入れないエリアもある。ランダムマップにした場合道がつなげられないがどうすればよいか。  まず、始発駅マップがある。これは必ずランダムに入れるとする。で、その他には駅が止まれるなら駅アイコンとかがある。で、各交通機関は始発マップから時計回りで順に、駅アイコンのあるマップに泊まるとする。道は概念上の繋がりであり、特に繋がってなくても良いとする。  あるいは、タイルに番号を振って置き、各運送機関のアイコンが適当にある。で、最も番号の小さいタイルを始発とし、番号に関わらず時計回りで進めるとする。これがいいかな。  で、これは荷卸しできる駅だけであり、実際の輸送機関はプレイヤーが買うか、レンタルする形式にする。  例えば、自転車とか魔女の空飛ぶデリバリーなら駅に関係なく移動できる。船系なら港が必要。列車系なら駅が必要。とかそんな感じ?  いや、ダメだな。列車や船はライン川のように共通にして、自転車や魔女宅のように少数を臨時で運ぶものだけ融通させた方がいいかな。  で、基本列車や船はずっと回ってて、上手く荷物を載せていく感じ。  ライン川のように定数出発、返ってくるまで使えない、という事態はできれば避けたい。常に決まった個数で巡回できている方が良い。問題は運送機関が少ないことと、では、それで増やすとどうなるか。という部分か。んー  運送機関をやたら増やすのは問題ではある。  例えば、運送開始地点をある程度任意に選べるのはどうか。最初は1箇所から始まり、ゲーム終了時までに3つぐらいに増やせる感じとする。  で、列車や船は常に巡回していて、上手く自分の倉庫のあるタイルに来てたら大量に荷物を輸送できる便利期間とする。で、それとは別に少量運べる自転車とかみたいな輸送手段があるとする。あくまで効率なので、そこまで数が多くなくても良いとはいえる。ただ、相乗りする意味があるかどうかはよく分からない。  自動的に回っているのであれば、一緒に乗せた方が安くなる理由がない。  エリア移動毎に一定金額がかかるが、乗せてるプレイヤーで頭割りできるとかかな。  デリバリーカードは複数持たないと厳しい。  最初から数枚持っていて、新しくデリバリーを取るとかそんな感じか。  ピックしてデリバリーするだけでなく、なにかワープレ的な要素を付けるとか?  んー、あまり手番に時間をかけてもしょうがない、という話ではある。  ピック&デリバリーの基本システムとして、まず受注カードは消耗型となる。つまり、定期的に補充が必要となる。が、例えば安いけど何回でも達成できるルーチン型があっても良いかも知れない。受注カードの取得を1行動とした場合、受注カードを取らないことにより、他の何かができるというのが合っても良いかも知れない。  また、受注カードをたくさん取る問題についても、個々の受注カードに制限時間を付けるよりは、受注カードを取る為に使うAPを他に回した方が得、という仕組みに変えた方がすっきりするような気がする。  例えば、「事務所(受注カードを得る)」「倉庫(1つの運送機関に荷物を積み込む、卸すのはフリーアクション)」「自走(荷物を1エリア分運ぶ)」「投資(新しい設備を買ったり、事業所を増やしたりする)」みたいな4アクションを作り、1手番で2アクションぐらい行えるとしてみる。この場合、なるべく受注カードは少なく回せる方が良い、ということになる。  あー、ここでコンコルディア方式で、受注カードはパスすると使い回せるとかでも良いかも知れない。破棄、つまり、手札が残っている状態で捨て札にすることもできて、全部捨て札になったら回収できる。みたいな。で、受注カードには明確に儲かったり、儲からなかったりするものがある。的な。  この方式なら、ルーチンカードを専用に作らなくてもいいかも知れない。あるいは、ルーチンワークカードは捨て札になっていても好きなタイミングで手札に戻せるとか。  プレイヤーは最初に荷物を12ぐらい持ってて、他のエリアに置いておくことも可能。基本的に、受注カードを達成しないことには手元へ返ってこない。  荷物の発送は必ず自分の事業所のあるエリアからで、事業所を増やせばそこからも発送可能になる。  ゲームは規定ラウンドが終了したら?  まぁ、それで問題ないと思われる。  最終的に最も所持金の多いプレイヤーが勝利?  規定ラウンド制だと長引くが、現状はそれぐらいしかない。荷物や各ワークの効率などは投資によって設備を整えることにより上向いていくとする。  エリア自体に何か成長要素があっても面白いかも知れない。  よくデリバリーされるエリア程発展する。ただ、エリア格差が大きくなるだけなのでどうかと言う話はある。  荷物の種類は1つだけでよいのか。  例えばセンチュリースパイスロードみたいに4段階の単純ランク制を設定して見る。その場合、ワーク箇所が1つ増える。価値を上げるには、基本どこにも配置されていない荷物を交換する感じか。変換率みたいなものがあり、この効率は配置するワーカーの数や設備によって変化する。  んー、ここにインタラクティブ性を設けるか。  各ワークは配置されたワーカー数に応じて効率が変わるとする。で、そのワーカー数はどのプレイヤーでもよく、つまり1人で3個配置するのも、3人で1個ずつ配置するのも同じとする。ただ、可変だとプレイが面倒なので、一定数を超えるか、超えないかで判定がいいかな。  そうすると、基本は後手番が有利になる。ので、各ワークに制限ワーカー数を設けて、後手番だと参加できないようにするのがいいかもしれない。  ワーカーを置いて即処理ではないが、1個ずつ置かせるべきか。それとも1回で終わらせるべきか。  プレイ時間を短縮したいなら1回で全部置ききった方がいい。後手番プレイヤーはワーカー数の調整が容易だが、やりたい所が空いてない可能性がある。みたいな感じ。 ■ 概要  アジアン異世界の大都市、蓬旦(ホータン)で運送業を開業しよう! ■ コンポーネント  3〜5人用 ◇エリアタイル(15枚)  蓬旦にある区画(エリア)を表すタイルです。  1つのエリアは7つの地区に分かれています。中央の地区は役所で、エリア番号を表す数字が設定されています。  それ以外の地区については、「駅」「港」「繁華街」「住宅街」「貧民街」などがあります。 ◇アクションカード(90枚)  自分の行動と、受注した仕事の両方を表すカードです。  アクションに用いる場合、特殊な効果や輸送可能な荷物数などが設定されています。  受注に用いる場合、輸送の目的地、必要な荷物数、達成時に得られるVP(=金)が設定されています。 ◇荷物キューブ(80個)  荷物を表すキューブです。  各プレイヤー毎に色分けされています。 ◇事務所トークン(5個)  事務所を表すトークンです。  各プレイヤー毎に色分けされています。 ◇列車コマ、船コマ(各1個)  公共の輸送機関である列車と船の現在地を表すコマです。 ◇列車カード、船カード(2枚)  列車と船に積まれている荷物を管理する為のカードです。 ■ ゲームの準備 1)蓬旦の作成  エリアタイルを配置して蓬旦の町を作ります。  下図のようにタイルをランダムに配置してください。    □  □□□□   □□□  □□□□    □ 2)各種カードの準備  アクションカードをよくシャッフルして山を作り、各プレイヤーに6枚ずつ配って手札としてください。  次に、山から5枚引いて、表向きにして【契約置き場】に並べてください。 3)列車と船の準備  列車カードと船カードを、タイル脇の適当な位置に配置します。  次に列車コマを、駅のある「最もエリア番号の小さい」タイルの、【駅】へ配置します。同様に船コマを、港のある「最もエリア番号の小さい」タイルの、【港】へ配置してください。 4)プレイヤー準備  各プレイヤーは自分の色を決め、その色と同じ事務所1個、荷物16個、ワーカー2個を受け取ってください。  次に、じゃんけんなど任意の方法でスタートプレイヤーを決定し、スタートプレイヤーから時計回りで事務所の位置を決定します。「まだ事務所が配置されていない」外周の好きなエリアを選び、そのエリアの中央の【役所】に事務所を配置してください。 ■ ゲームの進行  本ゲームはラウンドという単位で進行し、13ラウンド目が終わった時点で、最も多くのVP(=金)を得たプレイヤーがゲームに勝利します。  各ラウンドの流れは以下の通りとなります。 1:メインフェイズ  スタートプレイヤーから時計回りで順番に手番を行います。  手番になったら、「契約3回」か「契約1回、行動1回」か「行動3回」のいずれか1つを行うことができます。 ○契約  契約1回につき、【契約置き場】にある好きなカード1枚を手札に加えるか、あるいは自分の捨て札、【設備置き場】にあるカードを全て手札に戻すことができます。  【契約置き場】からカードが減ったら、即山から補充してください。山が尽きたら、それ以上補充は行われません。 ○行動  行動1回につき、手札1枚をプレイするか、あるいは「荷揚げ/荷下ろし」することができます。  プレイしたカードが「設備」だった場合、【設備置き場】へ置いて、以後手札へ戻されるまで特殊効果を常時適用することができます。  プレイしたカードが「輸送」だった場合、事務所にある荷物、あるいは既に輸送されタイル上の地区に置かれている荷物を、運ぶことができます。  まず、運ぶ荷物数を最大積載量以下で決定します。  次に、移動力1につき隣接するタイル1枚分移動するとし、移動力以下で好きなタイルへ荷物を輸送することができます。ただし、移動先のタイルに「繁華街(6)」「住宅街(4)」「貧民街(2)」のいずれかの空いている地区が必要となります。  各地区毎に置ける荷物の最大数(カッコ内数字)が決まっていて、それを超えて荷物を置くことはできず、複数の地区に分割して置くこともできません。また、既に自分の荷物が置かれている地区があり、かつ空きがあればそこに置くこともできます。 ・荷揚げ/荷下ろし  列車、あるいは船が、自分の事務所か荷物のあるタイルにあった場合、荷物を積んで運んでもらうことができます。列車と船に最大積載量はありませんので、好きなだけ荷物を積むことができます。また、既に他のプレイヤーの荷物が積んであっても問題ありません。  もしも、既に列車、あるいは船に荷物が積んであった場合、それを下ろすこともできます。  現在列車、船のあるタイルに、好きなだけ荷物を下ろしてください。ただし、通常の輸送と同じく、地区に置ける荷物の最大数は守る必要があり、複数の地区に分割して下ろすこともできません。 2:契約達成フェイズ  全てのプレイヤーが手番を終えたら、各プレイヤーは手札の中に達成条件を満たしているものがあれば、それを好きなだけ捨て札にし、設定されたVPを得ることができます。  達成条件は、指定されたエリア番号のタイルに、指定された数だけ荷物があれば(複数の地区に分けて置かれていても可)条件を満たします。  達成したら、荷物をタイルから取り除いて手元へ置いてください。ただし、取り除く際はまず1つの地区の荷物を全て取り除き、足りなければ他の地区を1つ選んで取り除く、というように、複数の地区から地区に荷物が残るように取り除くことはできません。 3:ラウンド終了  列車と船のコマを、それぞれ時計回りで最も近い【駅】、【港】のあるタイルへ移動させてください。  それが終わったら、スタートプレイヤーを1つ左隣へ移して、新しいラウンドを開始します。  13ラウンド目であれば、ゲーム終了となります。  この時点で最も多くのVPを得ているプレイヤーがゲームに勝利します。同値なら引き分けとしてください。