■■ Alicematic英傑伝 草案10 (!--大まかな変更点--) ・初期配置は離せばいいというものでもないことが分かってきたので、細かいルールの多いレイライン関係を全て廃止。代わりに、幻想都市1つ3VPを復活 ・最終計算のタイル周りを変更。6VPにし、アリス数に応じて順位を決め、1位6VP、2位3VPに変更。差分3VPの差がつくので、白でのVPとの効率からみて若干タイルマジョリティに部があるようにして青を強化。 ・アリスのコスト周りを若干変更 ■ 概要  人々が抱く潜在的な憧れ。それを詰め込んだ夢の世界、ワンダーランド!  しかし、そのワンダーランドは、今消滅の危機を迎えていました。  目まぐるしく変化し、時には激流の如く逆巻く近代化の波が、人々の心から夢を喰らう【虚無】の存在を生み出してしまったのです。  【虚無】の軍勢はワンダーランドを瞬く間に浸食し、チーズのように穴だらけにしてしまいました。  このままでは、人々の夢が失われてしまう。  ワンダーランドを統べるハートの女王は【虚無】の軍勢を打ち払うべく、夢見る少女【アリス】を現実世界から召喚することにしました。  夢の世界であるワンダーランドにおいて、日常生活に支障が出るぐらいに夢見がちな社会不適合者、もとい【アリス】は最強の存在。あっと言う間に【虚無】の軍勢は辺境の「怪物の森」へと追い払われ、後は荒廃してしまったワンダーランドを建て直すばかりとなりました。  が、ここで女王は大きなミスに気づきました。ワンダーランドの危機に焦った女王は、思わず【アリス】をもの凄くたくさん召喚してしまっていたのです!  【虚無】の軍勢を蹴散らした【アリス】たちは、誰1人として元の世界へ帰ろうとはせず、それぞれが理想のワンダーランドを主張して譲らない為にちっとも再建が進みません。  困った女王は【アリス】をいくつかの陣営に分けると、最も勢力をのばした陣営の主張に従い、ワンダーランドの再建を行うことを宣言しました。  こうして、ワンダーランドに居残った【アリス】たちによる、仁義なき戦いが始まったのです……! ■ コンポーネント  3〜5人 ◇マップタイル(15枚)  6角形のマスが7つ分の、ワンダーランドを表すタイルとなります。  マスには「幻想都市」「怪物の森」と、「赤(軍事)」「青(研究)」「黄(DP)」「緑(生産)」「白(支配)」の5色の施設があり、施設の形状は各マップタイル毎に異なります。  また、マスにはそこを領土にする為に必要な戦力が書かれています。 ◇アリスカード(90枚)  ワンダーランドにたむろする、妄想パワーを内に秘めた夢見るアリスちゃんです。  マップタイルの施設色に対応した5色があり、召喚に必要なDP(ドリームパワー)と、特殊な力「メガロマニア」を1つ持っています。 ◇国カード(25枚)  各色置き場を表すカードで、同時にサマリーにもなっています。 ◇領土チット(80個)  各プレイヤーの領土を表す、5種類各16個のチットです。  裏面は戦闘中の領土を表します。 ◇資源チット(60個)  各施設から生産されるチットです。 ■ ゲームの準備  各プレイヤーは自分の色を決めて、5色の国カードと領土チットを16個受け取ります。  受け取ったら、アリスカードをよくシャッフルして山にし、各プレイヤーは5枚ずつ引いて手札としてください。  それが終わったら、マップタイルを適当にシャッフルし、7枚を円状になるよう上から2枚、3枚、2枚と並べます(マップの向きは適当で構いません)。  次に、3人プレイなら2枚を一番上と一番下に。4〜5人プレイなら、さらに4枚を上から2段目と下から2段目(2枚の所)の左右に配置してください。  マップを作ったら、じゃんけんなど好きな方法で親を決めます。  そして、親から時計回りで順番にマップの外周にある好きなタイルを1つ選び、その中央部分にある幻想都市に自分の領土チットを1つ置いて「拠点」としてください。  この時、既に他のプレイヤーが領土チットを置いているタイルを選ぶこともできます。ただし、幻想都市にはサイズがあり、そこに配置できる領土チットの数が決まっています。アイコンで示された「配置できる領土チット(=プレイヤーの数)」を超えるようには配置できないし、また遠征(※後述)することもできません。  全員が1つずつ拠点を作ったら、今度は親の右隣から反時計回りで順番に同様の処理を行い、2つ目の拠点を作ってください。 ■ ゲームの進行  本ゲームは14ラウンドで終了します。  14ラウンドが終了した時点で清算を行い、最も多くのVPを得たプレイヤーがゲームに勝利します。 ○メガロマニア  アリスは各置き場に配置されると、その特殊効果が適用されます。  使用タイミングは各効果毎にテキストで指定されています。また、同じ名前のアリスが既に自分の色置き場に配置されていたら、その特殊効果は重複して適用されません(少女アリスのみ例外です)。 ○資源  赤黄緑の3色には、各色に対応した資源があります。  資源は「各置き場の枚数」を参照された際、その瞬間だけ1つ消費する毎に「枚数を+1」して扱うことができます。また、これによって各置き場の最大枚数(通常4枚)より大きくすることができます。  また、各色置き場に1枚もカードが配置されていない状態であっても、その色の資源を(メガロマニアによって)得ることができます。 1:メインフェイズ  親から時計回りで順番に手番を行います。  自分の手番になったら、「内政」→「遠征」の順番で処理を行ってください。また、手番終了時に(メガロマニアにより)各色置き場に最大枚数よりも多く配置されていた場合は、最大枚数になるよう好きに捨て札にして調整します。  もしも手札が1枚もない場合、山から3枚引いて手札に加えて手番をパスしてください。 ○内政  アリスを召喚するか、あるいはワンダーランドの住人を雇い国力を強化します。  国力には「赤(軍事)」「青(研究)」「黄(DP)」「緑(生産)」「白(支配)」の5色があり、1手番につき1枚だけ手札を配置することで、任意の色の国力を強化していきます。  ただし、1つの色置き場に配置できる最大枚数は通常4枚(アリス、裏向き、含む)となり、それ以上配置できません。その場合、他の色置き場を選んでください。 ・アリス召喚  アリスを召喚するには、DPが必要となります。  「黄置き場に配置されたカード枚数」をDPとし、各アリス毎に指定された必要DP以上であれば召喚することができます(必要DPが0の場合は、黄置き場にカードが配置されていなくも召喚できます)。  召喚したアリスを表向きに、その色と同じ置き場に配置してください。  DPが不足していた場合は、黄の資源を使用することもできます。 ・ワンダーランドの住人を雇う  有能なワンダーランドの住人を雇います。  手札を裏向きにして好きな色置き場に配置し、山から1枚引いて手札に加えてください。  この場合、好きな国力を強化できますが、アリスと違ってメガロマニアがありません。 ○遠征  侵略して新しい領土を増やします。  遠征可能なマスは以下の3つとなります。 ・誰の領土でもないマス、幻想都市  制限なく遠征できます。  ただし、「怪物の森」には一定の条件を満たさないと遠征できません。もしも、怪物の森の隣接マスが全てプレイヤーの領土か、あるいは怪物の森で囲まれていたら、「隣接マスに最も多く領土を持つプレイヤー(複数可)」のみ遠征可能になります。  この時、怪物の森の必要戦力は「隣接するマス数」として扱ってください。  また、幻想都市にはサイズがあり、領土とできるプレイヤー数がアイコンの数によって決まっています。  もしも数に空きがあるなら、既に他のプレイヤーの領土チットが置かれていても遠征することができます。 ・他のプレイヤーが戦争中のマス  自分の手番でそのマスを領土にできる場合に限り、横取りすることができます。 ・拠点と繋がっていない他のプレイヤーの領土  他のプレイヤーの領土が拠点と繋がっていない場合、そこに遠征できます。  ただし、他のプレイヤーの領土を侵略した場合、得られるボーナスが半分(端数切り捨て)になります。戦争中のマスはまだ他のプレイヤーの領土になっていないので、このペナルティは受けません。  遠征マスを決めたら、以下の戦争判定を行います。  戦争判定で勝利し領土とするには、「戦力」と「食糧」の2つの条件を満たす必要があります。 ○戦力  そのマスに書かれた数字だけ、戦力(赤置き場の枚数)が必要となります。  この時、戦力が不足していた場合、赤の資源を使用することもできます。 ○食糧  遠征マスが拠点のあるタイル(=幻想都市に自分の領土チットが置かれているタイル)の場合、食糧は必要ありません。  遠征マスが拠点のないタイルの場合、戦力の他に「自分の拠点(好きな1つを選ぶ)から、その遠征マスへの歩数分」だけの食糧が必要となります。  この時、怪物の森は通行できません。他のマスを迂回してください。さらに、他のプレイヤーの領土を通る場合は、1マスにつき追加で食糧が1必要となります。  食糧が不足していたら、緑の資源を使用することもできます。 ○遠征失敗  戦力か食糧のどちらか一方、あるいは両方が不足していた場合、侵略完了するまで時間がかかります。領土チットを裏向きに配置し、そのマスを「戦争中」としてください。  そして、以後の手番でもう1度このマスに遠征すれば、戦力や食料に関わらず領土にすることができます(ただし、幻想都市は戦争中にならず、領土チットが自動的に捨てられます。また、資源を消費すれば条件を片方か、あるいは両方満たせる状況で、あえて資源を消費せず戦争中にすることもできます)。  つまり、どんなに遠くて戦力の高いマスでも2ラウンドかければ侵略できる、ということです。  ただし、「戦争中」のマスは他のプレイヤーの侵略対象にもなり、もしも他のプレイヤーがその手番中に侵略を完了させた場合、自分の戦争中の領土チットは取り除かれ、他のプレイヤーに領土を横取りされてしまいます。 ○遠征成功  両方の条件を満たしていたら新しい領土として加えます。  この時、遠征マスの色に応じて以下のボーナスを受け取ります。ただし、それが他のプレイヤーの領土だった場合、ボーナスは半分(端数切り捨て)になります。 ・赤黄緑施設  その色置き場に配置されている枚数(アリス+裏向き)分、その色の資源を得ることができます。 ・青施設  青置き場に配置されている枚数分、山から手札を引いて加えてください。  資源はありません。 ・白施設  白置き場に配置されている枚数分、VPを得てください。  資源はありません。 ・幻想都市  そのマスを新しい拠点として追加します。  拠点になると、そのタイル内の好きなマスへ食糧なしで遠征できる他、他のタイルのマスへ遠征した際に出発点の1つとして選ぶことができます。 3:ラウンド終了  親から1巡したらラウンドが終了します。  14ラウンド目の終了時か、あるいは全ての都市がプレイヤーの領土になったら、ゲーム終了となります。得点計算を行ってください。  そうでなければ、ゲームが続行します。  親を変更せず、次のラウンドを開始してください。 ■ 得点計算  各タイル毎に、最も多く領土を持っているプレイヤーはマジョリティを得て6VPを得ます。複数いた場合、アリス(=表向きのカード)の多い順に順位を付け、1位のプレイヤーが6VP、2位のプレイヤーが3VPを得ます。  もしも1位が複数いた場合、その全員が3VPを得て、2位のプレイヤーはVPを得られません。2位が複数いた場合、2位のプレイヤーはVPを得られません。  また、幻想都市を領土としていたら、追加で3VPを得ます。  次に、怪物の森を得ていたら、その怪物の森に(隣接するマス数)分のVPを得ます。  最後に、各要素のマジョリティを見てください。  まずマップ全体の侵攻度を判定します。自分の領土が1つでもあるマップの数を数え、最も該当マップ数の多いプレイヤー(複数可)は(該当マップ数)VPを得てください。  次に各色置き場毎にアリスの数を比べて、最も多くアリスのいるプレイヤー(複数可)は(アリス数)VPを得てください。  これらを合計し、最も多くのVPを得たプレイヤーがゲームに勝利します。複数いたら、アリスの多い方のプレイヤーが勝利します。それも同じなら引き分けとしてください。